白河夜船 25
ときどきみんなくだらない、という気分におそ
われることがある。これはどうしたことだろうか。
特にスポーツが顕著だ、むかしあれほど好きだ
った野球とか相撲などほとんど関心がなくなっ
た。いま若者がサッカーに夢中だが、日本のサ
ッカーを5分もみるのが苦痛である。もたもたし
てスピード感に欠ける。まったく退屈である。
ボクシングも面白くない。亀田兄弟なんかより
以前からジャジに不信で、あきらかに相手が勝
っているのに日本人選手が勝ったりする、ゆが
んだナショナリズムを見せつけられてうんざりし
てしまい、いまはほとんど見ていない。プロスポ
ーツに少々の演出が不可欠なことはぼくも認め
る。しかし、あまりにも見え透いた、あるいはろこ
つなやりかたは腹立たしい。とりわけ王を世界
一のホームラン王なんていうのは本人もいやだ
ろうし、ぼくは聞いてて恥ずかしくなる。なかでも
阪神のバース選手のしうちだ。王のホームラン
記録を守るため敬遠敬遠の連続でボールを打
たせなかった。これがフェアーなスポーツ精神だ
ろうか。負のナショナリズムでしかない。見たくな
い現実を認めたくない心が、明治以降の日本の
惨禍を生み出した一つの要因であることを心す
べきである。