ふらふらの記 22
ブログ仲間の村木がめずらしくやってきた。ポロシャツに紺のズボン、下駄
だ。
「よう、めずらしいじゃないか。何かようか」
「ようというわけじゃないけど、まぁごきげんうかがいかな」
「ごきげんは、わるいさ。ごきげんななめかな」
「ななめなのか。そりゃわるときにきた」
「わるくはないさ、ビール飲むか?」
「おまえ飲むのか?」
「男二人で、お茶というわけにもいくまい。オーイ、村木がきてるんだ。ビー
ル、ビール」
「おまえブログやってるのかい?」
「やってるさ、あれははまるね」
「はまるだろう」
「はまるさ。しかし、ずいぶん失礼な奴もいるぜ。このあいだなんて、コメントを
だしても返事がなしさ」
「おれもだよ。おれのブログに読者登録していて、あいさつもなく消してている
んだよ。あれなんなんだろね。無神経というのか、相手のことなんてなにも考え
てないんだろね。こちらのほうは、何か悪いことでもしたのか、とショックさ」
「いるねぇ、そんな奴が。そんな奴にかぎって、ブログに愛なんてかいてるね」
「かいてる、かいてる。宮沢賢治の、世界全体が幸福にならないうちは、個人の
幸福はありえない、なんて書いてる奴もいたぜ」
「いるいる、恥ずかしいね。賢治もあの世で苦笑しているね」
「ビール、ビール。つまんない話はやめやめ、ささビール、ビール」
「ブログははまるね。ビール、ビール。ハハハハハハハハ」