独り言  5月22日 | はなのブログ

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            ぼくの想い出にのこる本   6

   小林秀雄がそうだったように、ぼくらの世代にとって吉本隆明は特別のそんざ

  いです。ぼくがどれほど吉本を理解しているかは自信がありませんが、少なくとも 

  自立せよ、権威におもねるな。ということです。人生は大海を航海する船にたとえ

  られますが、吉本はちょうど灯台のようなものです。自分の位置がわからなくなっ

  たとき、吉本の言葉をのぞき航路を修正するのです。でも時々灯台の光を無視

  することもありますが。

   埴谷豊高は神秘的なそんざいでした。孤高という言葉がとてもよく似合う作家

  で、本をよく読む人にきいても、さあーと肩をすぼめるばかりで、つぎに、難解と

  いう言葉がつづくばかりで要領を得ません。カントとドストエフスキーに影響をうけ

  たのですが、とにかく難しい、しかし、ここまで難しいと、開き直りで誤読をしてみ

  るのもいいですね。

    聖書を買ったのは、神田の古本屋でした。口語訳なのでいいかな、と買った

  んですが、失敗でした。聖書は文語訳にかぎる。たとえば万葉集読むと原文がい

  いですね、口語訳はつまりません。それと同じように聖書は文語訳のほうが重厚  

  にかんじます。旧約も新約も面白い物語ですが、いぜん古事記を読んだときとお

  なじような印象をかんじたのは、フィクションとノンフィクションの部分がわりとはっ

  きりとわかるようなきがしました。なにしろ、近代文明は、この聖書のなかから生

  まれたものですから。日本も例外ではありません、法律(旧新憲法、民法、商法

  など)はキリスト教、神道、儒教のかおりがする言葉がみうけられます。