ぼくの想い出にのこる本 2
外国の作家も読もうとかったのがカミュの異邦人でした。これは当たりで、しょ
つぱなから頭がっんでいかれてしまいました。今日ママンが死んだ、いや昨日か
もしれない。このでだしには、まいりました。誰だってひきこまれてしまいます。
松本清張にも夢中になりました。点と線、タイトルがいい。これだけで読んでみ
たいとおもわせます。ゼロの焦点、もいいですね。ぼくはこの本を読んで石川県
の七尾市に行ってきました。レストランで鍋焼きうどんをたべて、ちようどとうりか
かったウエイトレスに、松本清張のことをきくと、「さあ、わかりませんけど、近くに
碑がありますよ」とのことで、彼女の言ったほうえいってみれば、はたして松本清
張の碑でした。
そのころ、本多勝一もよく読みました。カナダ・エスキモー、ニユーギニア高地
人、アラブ遊牧人などかたっぱしに買って、読み漁りました。ぼくの頭の100分
の1は本多勝一の影響です。
山本周五郎にはぞっこんです。まず柳橋物語にやられてしまいました。ぼくは
テレビ競馬の馬の話を観るとすぐに涙をながしてしまうのですが、本を読んで泣
いたのは、この柳橋物語と深沢七郎の楢山節考のふたつです。
せのびをしてマルクスを読んだのもこのころでした。まず、定番どうりに共産党
宣言、フォイエルバッハ論、経哲草稿、ドイツイデオロギー、など、おそらく一万分
の1も理解しないまま、いっぱしのマルクス主義者とうぬぼれていました。そして、
ついに、東京外大の生協で向坂逸郎訳の出版されたばかりの資本論を買いまし
た。まぁ、みえですねぇ。