※以下、個人的な意見です。測定器具があるわけではないので、飽くまで印象を元に書いています。
図1 ONKYO「DAC-HA200」
タイトルの通り、今回の話題はONKYO「DAC-HA200」(以下、当DAC)の定位についてです。当DACを購入後から何度か話題にしていたように、小音量時のギャングエラーと全体的な左右のバランスのズレが気になっています。
図2 定位図:通常のデフォルト
図2をご覧ください。線1が左目の左端、線2が左目の中央、3の線が左目と右目の中間、線4が右目の中央、線5が右目の右端として考えて下さい。普通であれば、図2の黄色の部分に音像の中心が位置します。
図3 定位図:「DAC-HA200」のデフォルト
しかし、図3のイメージのように、当DACの音像の中心は少しだけ左にズレている様に聴こえます。気づきはしますが、意識的に位置を判定しなければ気にならない程度ではあります。それでも、「定位が左にズレる=左側の音量の方がが大きい」わけで、通常に比べ全体的な音のバランスも少し崩れがちな点は気になります。
最大の問題は、小音量時のギャングエラーです。
図4 ボリュームノブの様子
図4の左側がボリュームノブの初期位置(=無音状態)で、図4の右側がギャングエラーが最大となるノブの位置です。アンプ事情には詳しくないのでググった程度の知識ですが、高等なボリュームを用いない限り、アナログボリュームでは時計の9時の位置が最もギャングエラーが発生しやすい状態らしいです。当環境では、ものの見事に9時の位置でギャングエラーが発生しています。
図5 定位図:ギャングエラー発生時
図5がギャングエラー発生時の音像のイメージですが、図2のデフォルトに比べ左へ大きく寄っているように聴こえるわけです。ここまで来ると、全体のバランス以前に右からは殆ど何も聴こえない状態となります。しかも、厄介なことにギャングエラーが発生するこのノブの位置は、夜にゆっくりと音楽を聴いたり作業中のBGMとして聴いたりする際に丁度いい音量だったりします。使わない音量域というわけでない点が辛いです。
以上の通り、少なくとも当環境では当DAC使用時の音は全体的に左による傾向があります。購入品と交換品の2機ともに同様の傾向が見受けられましたので、もはや仕様として捉えています。当DACの購入を検討中の方は、ご注意ください。
※ギャングエラー発生時の音量ですが、SONY「NW-A16」の音量2より少し小さい程度、ASUS「Nesus7(2012)」の音量1と同等だと思います。ご参考までに。
※ボリュームノブを11時以降の位置だと、音像が図3の状態になります。当DACへの出力元の音量を小さくすれば9時の位置を回避することが可能です。ONKYO「HF Player for Android」では、イコライザ(Flat)の位置を最下限に設定することで、全体的な音量を小さくすることができます。こちらも、ご参考までに。
図6 イコライザ(Flat)の設定