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個別報告 数件

3/23 ヨコハマ ぼんやりと晴れてます。

写真は本日チューン作業が完成した台東区のHさんの04 年製tmp-ST です。
スロープヘッド化、フレットファイリング、リヤーPU をtmp-RHRハンバッカーマウント加工、
MV+RHR専用 LCV+MT 回路への変更です。これぞストラト!と言ったサウンドに加えてシングルPU との違和感を与えないRHRのパワーフルなサウンドと、それをLCV回路によりシングルとのサウンドを3シングル仕様と変わりなくバランスさせることが可能です。

正直申しまして、E・ギターの7割がストラト系とう事実を考えますと、tmpのRHRハンバッカーによるSSH+LCV回路のサウンドはある意味で画期的なサウンドなんです。従来のハンバッカーのSSH 仕様ではこのサウンドバランスとバリエーションは絶対に得られなかったからです。
それがこの仕様の所有者にしか伝わらないのは何とも残念ではあります。

その他ではオールローズ風のテレキャスターのネックはフレットファイリングを済ませて最終塗装を済ませました。これはワタシ流のネックの仕上げ方式ですが、ネック製作行程の最後の最後であるフレットのファイリングを済ませ、あらためてフレットに指を滑らせつつグリップの感触を再度確認して問題が無ければ最終コーティングを行います。非常に回りくどい手法なんですが、こうして製作したネックじゃないと、まずワタシが嫌なんですね。
出来映えが量産品と変わらないんじゃ意味が無いですから。手間ひま掛けて作った意味を最後に自らの手で確認しているという事です。

WさんのCCRの調整と写真のHさんのストラトは本日出荷で明日到着予定です。
お待ち下さり ありがとうございました。m(u_u)m

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問題点が進化を産む

3/22 春らしい1日です。
この周辺は公園だらけなので桜が至る所で咲いてます。

今日はカスタム系の作業以外ではリゾネーターの大幅修正を行っています。
ドブロはウッドボディ仕様では問題が逆に少ないのですが、金属ボディのタイプではネック仕込み部にそもそも問題が多いです。それはネック仕込み部にブロック材構造が採用されていない為に設定精度と強度耐久性に問題が出易いからです。

今回の個体もたぶん昔に楽器を後ろに倒してしまいボディ内部でネックの貫通材が折れてしまったのでしょうね。そこでネック交換がされたのでしょうが、再度ダメージを受けて同じ様にクラッキングが入って、次にそれを修理した作業者が経験不足というか未熟な作業をした為に、修理箇所に再び割れが入ってしまった影響でネック本体が起き上がって結果的に弦高が高くなっていた、と言う事が読み取れます。

要するにブロック材が無いネック仕込み部そのものに問題がはなからあった、って事です。
ソレを元通りに修理しても、強度不足は解消されませんから、再びダメージを受ければ、また同じ結果になってしまいます。それじゃー意味が無いんですね。
必要なのは不足している強度を補って、より鳴り響く本体に作り替えてあげる事です。

ワタシが利益率がいいのを分かっていながら修理を受けないのも、修理は部分的にする作業ですから元通りに直しても、それは鳴る鳴らないとは別問題だからです。
全体がバランスされて初めて完成度の高い楽器に成るのですから修理レベルの作業ではそれは不可能なんです。
だからチューンナップ作業の重要性をtmpは世間にアプローチしているんです。
たぶん現実的に、「こんなんじゃ鳴る筈無いじゃない」状態のまま楽器を所有している方が95%
以上でしょうね。

このドブロもネック端末部の強度を高めるだけでなく、ボディのネック仕込み部にブロック材を加えて作り替える事で全体の強度をぐっと高めてあげます。完成したらさぞかしデカイ音で鳴り響く個体になる事でしょう。 こうして元々あった問題点が、どう作り替えるべきかを示唆してくれているのです。って言う事は現状のドブロ系の設定構造には改良の余地が確実にあって、そこを改良すれば更に安定したより鳴る楽器に出来るってことです。
 いつの世も問題点こそが進歩の生みの親ですからね。 結果 めでたしめでたし。

んん? それじゃあオリジナルとしての価値が下がるじゃないかって?
そりゃあくまで骨董品的な価値に関してのコレクター判断でしょ? それって結局 商売の話しですよ。 そーんなもん音楽にゃ、まーったく関係無いですからね。(^ε^)

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個別報告 台東区のHさん#-5

3/21 ヨコハマ 穏やかに晴れています。

今日は写真のHさんのネックのフレット擦り合わせと仕上げ塗装のコーティングでした。

その作業の合間にリゾネーターの作り替え作業も進めました。
ギターに比べて作業機会が少ない楽器ですので、こうして研究出来るのはいい勉強になります。

次回はウッドボディの個体を手掛けようと思っています。

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先程気付きました。

3/20 ヨコハマ 晴れのち曇り 風強し。

つい先程まで今日が祭日だと気付きませんでした。どーりで人通りが多いわけだ。

写真はネックを外したレゾネーターです。本体は確かに古いモノですが、ネックは見たところ1980年?以降に付け替えたモノの様ですね。でもいいネックです。
それにしても、この作業をしたアメリカ人はかなり大雑把ですねえ。
ウチだったら即クビですね。(^ ^;)

奥に写っているのがネックのジョイント部周辺を作り替える為に用意したアフリカケヤキ材。
マホよりも強度も高く太く響く材ですが、トーンはマホにかなり近いのです。
但し、マホよりも繊維が強いので加工は面倒です。そんなこの角材から全て作り直して行きます。

まずは隙間だらけの接合部を精度を上げて作り替えをして行きます。
金属製のボディ仕様のレゾネーターは本体をしっかり鳴らす様に設定してあげないと、それこそ金属的なピーキーで薄めのサウンドになってしまいます。だからこそ作り替えも手は抜けません。
ドブロやナショナル製のオリジナル品であっても線が細くピーキーな個体は、そこの設定ズレの影響が大きいです。
今回は最終的にオリジナルより更に太く響きまくる個体にしてしまいます。

それにしても現在では、あのアメリカ本土に出回っている25万以下の楽器の殆どが、中国か韓国製です。それもギター全般のみならず、バンジョー、マンドリン、そしてドブロ/レゾネーターに至るまでも生産国は中国/韓国製で、アメリカにメイド・イン・USA が無いんですから。
あらためてショックを受けますね。

日本ですらブルースやカントリー、カントリーロック愛好家は少ないのに、中国/韓国の人々がそれらの音楽を理解出来ているとは到底思えませんものね。
でもそれに使われる楽器を作っているのはそうした国の人々なんです。
なんだか複雑な思いがします。

そー言えば大昔、アメリカで現地のメーカー・スタッフの一人に「日本人にギターやギターミュージックが理解出来るのか?」ってマジ顔で尋ねられたことを思い出しました。
その時に「そのうちオレがアメリカ人の誰よりもいいギター作ってみせるよ」って応えました。(^ε^)

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夜間部

3/19 #-2 夜間部  ドブロ/リゾネーター教室

写真はメンテナンスやチューン作業依頼で毎回後回しになっていたドブロギターです。
1930年アメリカ製でナショナル製に酷似したモデル。
この手の楽器は木製ボディやスチールやブラス製のもあります。この個体のボディは銅製。

ヘッドもスロッテッド構造で理想的です。この部分が通常のアコギの様にペグシャフトがヘッド面に突き出ているタイプはストローク系の鳴りではいいのですが、ボトルプレイ時にはスロッテッドヘッド構造の方が腰が強くドスの利いたボトムサウンドが得易いのでお薦めです。

この個体は元の所有者がギター&ボトルでプレイするには弦高が高過ぎて手放す事にしたモノの様子。ネックグリップはラウンド形状。
レゾネーター・ギターは膝の上に寝かしてスライド専用でプレイするモデルと通常のギターと同じ様にプレイする2タイプに分かれます。後者の場合はネックがギターと同じラウンドシェイプで、片や膝に寝かして弾くタイプはネックがスクウェアー(角)形状をしています。

スライド用の弦高設定はナットの高さからしてかなり高く設定されています。フレットも音程の目安に付いているだけです。今回はギター&ボトルプレイ用ですのでナット自体は最初からギター同様に低めですから更に弦高を下げるには通常ですとブリッジサドル高を下げる事で調整される事が殆どですが、実は本当に太く腰のあるサウンドにする為にはネックの仕込み設定から変えなくてはベストには持ち込めないのです。

たぶんアメリカのクラフツマン達の中にもそれを分かっている方は多少は居るとは思うのですが、その設定変更作業はかなり面倒な為に敬遠されてる可能性はかなり高いでしょう。

今回はその面倒極まりない作業を行う予定です。
その為にまずは本体をバラしてネックも外します。でもそれこそが面倒極まりない。
ボディ内部はネックのジョイント部から木部が延長され本体を貫く様な形でセットされていますし、指板は本体のトップ面に数カ所ネジ止めで固定されているからです。
そのネジはどこにあるかというと、指板上のドットポジションマーカーの下なんです。

ネジの固定位置をポジションマーカー上に設ける事でネジの頭は表面からは見えないのです。
その結果、ポジションマーカーを取り外してネックごとボディから引き抜いて分離させます。
この個体は5カ所ありますね。

外したら元々のネックジョイント部の木部形状が宜しく無いのでもっとガッチリと固定出来る様に作り替えます。その素材もワタシはアフリカケヤキ材を使用します。この材はマホ系のトーンですが、もっと腰が強く太い響きが出せるのでワタシのお気に入り材で、深過ぎるピックアップキャビティの埋木時にもこの材を使っています。
まあ、その代わりネック端末以降の仕込み形状部分とそれ以降を全て新たに作り替える事になるのでか~なり面倒です。

製作技術をしっかり身に付けた人間でないとこなせない作業ですから通常のリペアーマン程度の技術ではこの作業は困難でしょうね。狙うべき角度設定も非常に微妙ですしね。ちょっと間違えたらアウトですから。

まあ、このリゾネーターに興味ある方も日本では少ないので非常に残念です。ワタシは大好物。(^ε^)

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新しい事はリスクな事

3/19 ヨコハマ 快晴

昨日は強烈な風が吹いておりました。あれはもう台風ですね。
外のテント作業場も覆っていたシートがボロボロに破れていました。作業場の床は吹き込んだ雨でグショグショです。片付けをしながら作業しなくちゃ。

写真は中古の06 年製のギブソンLP-Stdです。勿論 欲しくて入手したわけじゃーございません。
設計中のミディアムスケール対応の新しいトレモロの試作をマウントする為に入手しました。
これも開発コストの一端です。こうした開発コストリスクを個人で負担するから大変なんです。

新しいモノを生み出すのは何かと費用も掛かるもんです。
本来はメーカーさんが開発コストを掛けて行うべきものですが、不景気続きでしたからメーカーさんにも余力が無いんですね。でも誰かがやらなくちゃ新しいものは生まれては来ないのです。

皆さんが買って下さった楽器やチューンナップ代金の売り上げも、こうした開発に全て消えて行きます。生活費だって投入します。それでもいいパーツが出来るならやるしかないでしょう。

まあ、久しぶりにレスポールが手元にあるわけですが、2000年代になってからのギブソン製としてはまだ出来のいい05,06年製の中古からこれを選んだのですが、より最近のギブソン製品をチェックしてみますと、もうかつてのギブソンとは別会社の製品と言うべきですね。

例えば、最近のレスポールを弾いて「これがレスポールと言う楽器の音なんだ」と思ったらそれは違いますからね。それじゃあ、この楽器を作り出した旧ギブソン社の開発スタッフがあまりに気の毒ですし可哀想です。
本来のレスポールの備えるサウンド・クオリティからしますと現代の製品はその半分にも満たないクオリティだと言っても過言ではないでしょう。新しくても半世紀前の楽器のクオリティに並ぶ製品製造は問題なく可能ですから今後ギブソン社には是非とも頑張って頂きたいですね。

この個体も単に試作トレモロをマウントするだけではなく、燻煙処理、ペグロケーション変更、ピックアップ・キャビティの埋木加工、グリップファイリング、ピックアップ・アッセンブリーをtmp仕様に総入れ替えを行います。
せっかくいいトレモロが完成出来たとしても本体の鳴りが悪くて、その影響で評価が下がったらいけませんからねえ。
本体もバリバリに鳴る設定に作り替えてのプレーヤー試奏チェックを行う予定です。



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突風隊

3/18 ヨコハマ 晴れてますが突風吹いてます。

こう風が強くちゃ、塗装も燻煙も出来ません。

でも風が10分程の間収まったタイミングで1本だけクリアーコーティングを行えました。
いつもならシンナー匂が飛ぶまで外で干しておくのですが、今日は突風に煽られてぶらんぶらんに揺れるので早々に工房内に取り込んでます。結果、室内にシンナー匂が充満。あ~気持ちワル。

Hさんの tmp-ストラトの方はネックの塗装硬化待ちです。ボディの方は既にセットアップ準備も整っております。 以上、本日の作業報告でした。 明日は午後から外出します。

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個別報告 台東区のHさん#-4

3/16 ヨコハマ 晴れ 静かな土曜日です。

周囲はお休みモードなので午前中で塗装作業は済ませて、後は写真のチューン依頼品の作業を行っておりました。
3S仕様のピックアップ・アッセンブリーをリヤーをRHRハンバッカーに変更し、ピックガードとボディ座グリ変更、回路をMV+RHR専用LCV+MTの5Way-SW 切り替えに変更です。
この個体は04 年製のtmp・ストラトでしたので、丁度ポットもそろそろ交換時期でした。

後はスロープヘッド化したネックが仕上がれば最終調整へと移行出来ます。Hさん、もう暫くお待ち下さいね。

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まとめ経過報告 

3/15 ヨコハマ 晴れ

穏やかな時間が流れている1日です。

製作工程上で最後の燻煙処理を済ませたものの中で目痩せによる追加コーティングが必要と判断した個体達に塗装処理を行っていました。これが乾いたら仕上げ研磨へと進める事が出来ます。

また、古いマンドリンのチューンナップも取り敢えず終了出来ました。
よく乾いた素朴な響きですが格段に音抜けする様に変化しているのが魅力的です。
更に設定変更に投資出来るのであれば、より高いクオリティにまで持ち込む事も可能です。

問題なのはマンドリンに興味を示す人がそもそも少ない事かな。まあ、今回はワタシ自身がマンドリンを検証し学べたので良しとします。

多種多様な弦楽器に深く結びつく事で楽器達がいろんな事を教えてくれます。特に問題点が大切な事を沢山教えてくれます。なぜそうした問題が生じたのか、どうすれば解消出来るか、その結果、各楽器達にとっての理想的な設定はどうあるべきかを技術者は学ぶ事が出来るのです。

ですから完成品に何本触れたとしても、それだけでは楽器の神髄部分に触れる事は出来ないんですね。 より深く、よりバランスし、より鳴り響く楽器の限界設定を知りたいという姿勢であくまで技術的な観点から接するのが基本です。

そこが一般の皆さんが単に楽器に触れるのと製作家の立ち位置の大きな違いですね。

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突風

3/13 ヨコハマ 晴れてはいますが1日中突風が吹き荒れています。

この風じゃ塗装も燻煙も外での作業が何も出来ません。外の作業場の一部が突風で破壊されました。

で、本日の作業はセットアップを控えたカスタム製作品用のサーキット作り。写真1

そして100年近く前にアメリカで製作されたフラットマンドリンのベーシックチューンが終ってのセットアップ。写真ー2&3
このくらい古い楽器にもなるとトップの多少の変形は避けられませんのでブリッジのセッティングも手が掛かります。僅かながら変形したトップ板の形状に合わせてブリッジのボトム面を削り、密着させました。
これで準備はバッチリ。燻煙処理の効果もあって古びた楽器がスコーン!と元気に鳴り響く状態に持ち込めました。何よりもこの楽器自体が喜んでいる様な気がしてます。

明日からはこんな突風はカンベンして欲しいですねえ~ 


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