やりたい仕事がない。親友と呼べる人がいない。 そんな僕でも人生を取り戻せた秘訣 -33ページ目

サンタのお話(2/2)




(1/2からのつづき)



「お客様、時間をいただけますか?」








「お客様がお買いになった子供用のコンピューター。






超人気商品で、この店には在庫はございません」












それを聞いて、調べてくれたんだなぁと思って、胸が「ぐっ」となりました。










「でも支店を探してみれば、一つくらいあるかも知れません。






もしあれば、今日中に届けさせていただきたいと思います。






ちょっと時間をいただけますか?」












「えっ、本当ですか?本当にあれば子供は凄く喜びます。




お願いします」








僕は、そう言って電話を切りました。












電話を切ったあと僕は、「頼む。あってくれよ!」と期待に胸が






張り裂けんばかりでした。













そして、ピンポンが鳴るのを心待ちにして、待ちました。











しかし、夜の8時になっても、誰も来る気配はありません。





子供たちは、すっかり寝支度ができて、布団の中に入りました。












「間に合わなかったな。きっと無かったんだな。





今年のクリスマスはガッカリだったな。





でも、こんな時もあるよな・・・」












と諦めていた、その時です。9時頃でした。












「ピンポ~ン!」 とベルが鳴りました。









僕は「よし、来た!」っと、小さくガッツポーズをしながらも、








何食わぬ顔で子供たちを部屋に残し、玄関に向かいました。









ドアを開けたら、その人がコンピューターを抱えて立っていました。














しかも、サンタクロースの服を着て・・・。









僕は驚きました。









「えっ、サンタ?!」 と思わず口に出ました。













その人は言いました。







「サンタクロースです。お子さんをお呼び下さい」









僕は、漠然とスーツ姿の人を、想像していました。









スーツ姿で、代わりのコンピューターを持ってくる、そう思っていました。













でも、僕の前に立っていたのはサンタでした。









僕は興奮して、子供たちを呼びに行きました。







「早く降りておいで」







子供たちは、何事かと、どたどた階段を下りてきました。












そして、その人の姿を見た瞬間











「サンター!サンタだー!!」







驚きながらも、次の瞬間にはピョンピョン跳ねていました。







サンタはしゃがんで、子供たちの目線に合わせてこう言いました。














「ごめんね。サンタのおじさん忙しくてね。





壊れたおもちゃを持ってきてしまったんだ。









ごめんね。はい、これはちゃんと動くからね。





お利口にしていたら、来年もまた来るからね」











そう言って、頭を撫でてくれました。












僕は、子供たちを部屋に戻して、その人にお礼を言いました。







「ありがとうございました。本当に子供の夢をつないでくれました。








サンタにまでなっていただいて、本当にありがとうございました」













その人はこう言いました。






「私たちが売っている物はおもちゃではないんです。






夢と感動なんです。









忙しさにかまけて、大切な物を忘れていました。






それを教えてくれて、ありがとうございます」 と。










「とんでもないです。こちらこそ本当にありがとうございます。





こんなことをしていただけるなんて、これから僕は一生あなたの店からおもちゃ




を買います。




いい社員さんがいる会社ですね」








と僕はそう言いました。











その人は泣かれました。










僕も思わず泣いてしまいました。












その夜はとても不思議な気分で眠れませんでした。











眠らなくてもいい、そう思いました。













「なぜ、あの人はサンタの服できたんだろう?」











そう考えるとずーっと考えていました。












そして、いきついた言葉、それは「感動」でした。







素敵なお話しを、ありがとう☆



tomo。