報道から受ける印象  6/17 MP | 水上哲夫のブログ

水上哲夫のブログ

あちこちで話したことなどを書き綴っていきます。おんなじ話を繰り返さないように・・・

2017年ごろ同業者の飲み会で大阪の人と隣になった。「福島から来た水上です。」と名刺を差し出すと、しばらく名刺を見たまま反応がない。どうしたのかと思っていると、目を真ん丸にした彼に聞かれた。「福島って人住んどんのか?」と。「住んでますよ。」というと「あのがれきの中で普段の買い物とかどうしとるんや。」という。

 

また昔、フォークランド諸島の紛争がイギリスとアルゼンチンに起こった時。現地の関係者が日本の新聞を片っ端から買って隅から隅まで読んだが、いったい何が起きているかさっぱりわからないという。アメリカのラジオ放送 VOA(Voice of America) を聞いて始めて分かったという。私も大きな事件なので新聞による報道の違いを検証してみようと思って数誌買い求めてみた。そのニュースはこんな感じだった。

「英国発表 艦艇AはX島の敵基地に対し艦砲射撃を実施。」「アルゼンチン発表 艦艇Aを撃沈させた。」翌日も艦艇Aに関するニュースが載っている。艦艇Aがどうなっているのか訳が分からない。日本の新聞は事実がどうかより、各国政府の発表を大々的に掲載していた。読めば読むほど混乱する。さすがにNewsWeekは現地の地図を掲載しどの部分で何が起きているかを詳細に説明していた。

 

新聞の見出しをざっと眺めて世の中のことをわかったように感じるのはかなり危険なのではないか。