「この人」がいるなら私は生きていける。 | 鶴田真由応援ページ

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ABroad 2001.1月号

変容

 インド=精神世界。人生観が変わる・・・そんな目的を持って旅に出た人もかつては多かった。
今はどうだろう?何気なく足を踏み入れた人に、インドは何を与えてくれるだろうか?


ベナレスは異空間、生と死の待合室

 ベナレスの雑踏の中を歩いていた時、聴覚から異空間へ導かれたような気がしました。周囲の音が頭の中で響いているような感じ。そして、自分の声はどこか遠くから聞こえてくる・・・。そんな感覚は初めてでした。どうやらお祈りの音がきっかけだっただったみたいです。その時かな、”ここがあれば生きていける”と思ったのは。死にたいぐらい落ち込んだときにもベナレスにたどり着きさえすれば、「この人」は私を救ってくれる、と感じました。”人”って言うのおかしいでしょ(笑)?でも、私にとってベナレスはただの街じゃなく、ずっと探していた”心の恋人”に巡り会えたような・・・、そんな「体温」を感じられる場所だったんです。
完全に落ち込んだとき、この街にたどり着いたら?・・・さあ、どうするでしょう?きっと何もしないと思います。無為にその辺をブラブラしているだろうなぁ。もしかすると、そのまま、死へと持って行かれるのかもしれませんね。でも、癒してくれて生の方向へ持っていってくれるのかもしれない。それは、どっちでもいいんです。あの街は生と死の待合室のように感じられます。自分の番がきたらヒンドゥーのお祭りのように、にぎやかな音楽を鳴らして神様たちが”お迎え”に来てくれそうな気がして。そして私はハッピーな気持ちのまま死んで行くの(笑)。あの街では、死は恐れるべきものではない、そう思えたんですよ。

インドに行くのに構える必要なんかない

 逆にタージマハルでは、あまり感動がありませんでした。死んだ後まで、こんな権力の象徴のようなお墓に入れられたら悲しくなるだろうな、私がお后さまなら幽閉されている気分だわ。
長い間、「いつインドにいけるのか?」って思っていました。「インドは呼ばれていく国」と言うし。でも仕事があっと言う間に決まり、気付いてたら入国していた。別に気構える必要なんかなかったんですね。頭で考えると遠い国ですが、実際にはすぐそばで、いつも私を待っていてくれたのかもしれません。