うちの会社は良くも悪くもSIerであるので、システムの下流領域については協力会社に発注する事が多い。お客様により最適なシステムをサービスとして提供するためには、スペシャリストとなるいくつかの会社が集まってチームとしてシステムを開発する事はごく普通の事だろう。
しかし昨今のSIerが抱える根深い問題として、下流領域を別の会社に発注してしまっているがために、その領域を詳細まで理解し、その領域をこなせるスキルが無くなってしまっている。できるけど別会社に任せる事と、できないから別会社に任せるのはとてつもなく大きな違いがある。
かといってできない事をできるようにスキルを向上させていく手段が無いという状態にも陥っているので、解決策が見いだせない。結局は自社である程度内製化していかなくてはどこかで歪みが生じてしまう。なんとかしてできない事をできるようにさせるための機会・場を作っていかなくてはいけない。
最近は利益最優先のためにオフショアなどで海外に発注するケースも増えてきており、SIerの技術領域空洞化だけでなく、日本全体が空洞化してしまう恐れも出てきている。「できない」事と「あえてやらない」事の違いがとんでもなく大きな問題な事だと認識しなくては・・・
今や下流領域を協力会社に発注するといっても、協力会社側に技術力がなくなってきているため、どの会社を選ぶかが重要になってしまい、もっと言うとそのプロジェクトに張り付く社員に依存してしまっている・・・
そんな状態が大きな問題として顕在化させないために考えなくてはいけない事が多過ぎる・・・