リオンディーズ(第76回 皐月賞予想) | ノリタケの競馬予想ブログ

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 第76回 皐月賞

 現時点での単勝人気

 1番人気○サトノダイヤモンド
 2番人気◎リオンディーズ
 3番人気▲マカヒキ
 4番人気エアスピネル
 5番人気ロードクエスト
 6番人気マウントロブソン
 7番人気アドマイヤダイオウ
 8番人気ディーマジェスティ
 9番人気プロフェット
10番人気ナムラシングン

13番人気ドレッドノータス

 
 競馬に絶対はないと常に頭に入れて予想するべきだが今回ばかりは人気サイドの決着になるとみる。
 例年なら三冠取れそうな馬が三頭もいることに注目が集まっているが個人的には11年前のオークスの上位三頭(シーザリオ、エアメサイア、ディアデラノビア)の仔が揃って新馬→重賞を連勝し、楽々とクラシック出走賞金を獲得し、無事皐月賞に駒を進めたことが何より嬉しい。
 昨年の朝日杯FSでリオンディーズ、エアスピネルのワンツーになり、2005年のオークスの再現になっただけでも歓喜だったが、今回はディアデラノビアの仔ドレッドノータスの走りにも大いに注目したい。ちなみに母のクラシック1冠目の桜花賞の成績はシーザリオ2着、エアメサイア4着。ディアデラノビア不出走。

 
 本命◎はリオンディーズとする

 兄はエピファネイア。兄弟の荒々しい走りは母シーザリオの教育方針にある。シーザリオは生まれたばかりの仔に対し、とにかく負けず嫌いの精神を鍛え続け、自分のもっている能力を勝負根性で限界突破しなさいと言わんばかりの厳しい教育を離乳するまでに貫き通す。類まれな勝負根性を見せるリオンディーズ、エピファネイアは一見、折り合いを欠いているように見えるが母の指示を聞いているだけのことで他馬ほどのスタミナは消耗していないという見解。折り合いさえつけば今回はマカヒキを逆転できるなど、『折り合い』のWordを入れる記者や予想家がちょいちょいいる。が、シーザリオ一族にとっては折り合いの概念が異なる。エピファネイアのジャパンカップが典型例だが、ハイペースでも折り合いを欠いているようなアクションをするのは自分より前に馬がいる。ただそれだけのこと。ハイペースだがら折り合うという常識はこの一族では通用しない。
 常識的な気性面から考えるとリオンディーズ、サトノダイヤモンド、マカヒキの中で惨敗するならリオンディーズと考えがちになってしまう。が、着順という意味で安定感はリオンディーズが1番とみている。

 ただリオンディーズも兄同様、勝負根性がさほど必要ないレース展開。つまりドスローからの瞬発力勝負になると惨敗はしなくともキレ負けしてしまう。ディープインパクト産駒の瞬発力には他の能力でカバーしきれない。実際兄エピファネイアが負けたレースは国内では皐月賞のロゴタイプを除いて全て勝ち馬はディープ産駒。リオンディーズも前走ディープ産駒のマカヒキにキレ負けしている。

 シーザリオ一族の敵は馬ではなくレース展開の方が断然比率が高い。つまりレースレベルが上がるほどいい。相手が強ければ強いほうがいい。例えるならミドリマキバオーがカスケードと戦うと勝負根性が限界突破するようなもの。人気が下がる分、騎手や関係者のプレッシャーが減るだけでなく、強い馬が近くにいればリオンディーズの持ち味である勝負根性が発揮しやすくなる。

 オッズを見ての通り、リオンディーズと同等評価されている強い無敗馬が2頭もいることがリオンディーズにとっては運がある。
 競馬には運も必要。リオンディーズは母シーザリオ、兄エピファネイアと違い、とにかく運がある。

 母シーザリオは同厩舎の期待馬ディアデラノビアとの使い分けや福永の遠征に合わせて関西馬なのに桜花賞までに2度もクラシックに関係ない中山競馬場に遠征させられ、肝心の本番、桜花賞では主戦の福永がラインクラフトに騎乗し、吉田稔に乗り替わり2着。

 兄エピファネイアはこの時期ソエに悩まされており、調教も思う通りにいかなかっただけでなく年明け初戦の大事な弥生賞の1週前に主戦の福永が騎乗停止となり、急遽中山コースを全く知らないビュイックに乗り替わり。弥生賞では全く制御できないどころか馬の邪魔をする最低騎乗で4着。課題を修正しつつ仕上げた皐月賞は福永に戻り2着。

 母と兄はクラシック1冠目は事情により前走から乗り替わりで2着。

 対してリオンディーズはどうか?
 
 新馬は福永の落馬により岩田が乗ることになったが勝ちきる。ただデビューが予定より遅れたせいか、ノーザンでの使い分けで1戦1勝ながら朝日杯FSへ。新馬で2000を使っている時点で朝日杯を使うつもりはなかったことは明らかだし、角居調教師もクラシックを見据えた馬にマイルを使うのは本当は避けたかったはず。が、1勝馬ながら出走権を得ただけでなく、サンビスタ、フルーキーと角居厩舎の馬とのコンビで重賞を勝ち、絶好調のミルコデムーロを確保。おまけにエアスピネルというマイルでは世代TOPの強い目標になる馬がいたおかげで母から鍛えられた類まれなリオンディーズの勝負根性が爆発する展開になり勝ち切った。

 マイルを使うことによりクラシックに向けてはマイナスになることには変わりないがその代わり、母や兄と異なりたった2走でクラシック出走への賞金を獲得できた嬉しい誤算もあった。

 3歳緒戦の弥生賞時もミルコを引き続き確保。しかも2月から重賞連勝しまくって絶好調時に騎乗してもらった。課題である前走マイルから2F延長となる厳しいローテでも中身の濃い2着。前走から2F延長にもかかわらずラスト2F11.3-11.3とスピードが衰えなかった点に意味がある。

 母、兄と違って前走から引き続き同騎手であるミルコが皐月賞でも騎乗。先週スマートレイアー、ジュエラーと重賞連勝した絶好調時に騎乗してもらえる運の良さ。
 現役JRA騎手の中ではシーザリオ一族の適任はミルコが一番と言ってもいい。
 とにかく学習能力が高く、JRA騎手になる前まではダートの成績が酷かったが通年で1年騎乗して慣れたせいか今はダートでも1番信頼できる騎手になるほど。(昨年チャンピオンズカップ、今年フェブラリーS制覇)
 不安だったのが朝日杯でリオンディーズがエアスピネルのおかげでとんでもない勝負根性を披露し、ごぼう抜きしたせいで瞬発力勝負に強い馬と勘違いしてしまうことだったが。
 弥生賞後にミルコは瞬発力があまりない馬。ただ持続力のある馬だと理解したようなコメントをしていた。皐月賞ではリオンディーズの長所を最大限に活かしてくれるだろう。

 結果論だが2走目に朝日杯を使ったことによりサトノダイヤモンド、マカヒキと違い、3戦目の弥生賞を賞金面を無視して『叩き台』として使えたこと。
 角居厩舎の先輩、兄エピファネイアやヴィクトワールピサより少ない4走目で皐月賞を迎えられたことにより、9割以上の仕上げで皐月賞も使えること。

 色々な側面から見ても、少なくともクラシック1冠目に向けては母シーザリオ、兄エピファネイアと比較すると運がかなりあるといえる。

 シーザリオ一族にとって鬼門のクラシック1冠目。母と兄の分の鬱憤を晴らすか。大いに期待したい。


 
 ○サトノダイヤモンド

 確かに鬼門ローテであるきさらぎ賞直行組。ただ池江厩舎の先輩ワールドエースと同じくディープ産駒、きさらぎ賞でハイパフォーマンス1着、阪神2000内回り勝ちあり。ワールドエースは若駒Sで負ける誤算があり、ローテが狂い、中1週できさらぎ賞を使うはめに。1戦無駄に使いながらも皐月賞ではスタート直後前の馬に触れ、落馬寸前の躓きあり。更に超大外ぶん回しをしながらも2着。ゴールドシップ、ディープブリランテなどがいた近年では強い世代だった。その皐月賞時のワールドエースのレベルにはあるとみている。超がつくほどのハイペースやスローペースになっても対応できるであろう操縦性の良さを考慮しても3着を外すことは考えにくい。ディープ産駒牡馬最高傑作の可能性もある。
 

 ▲マカヒキ

 馬主金子さんがキングカメハメハ級というほどならそういうことなのだろう笑

 リオンディーズに上がり0.8秒も上回る瞬発力は一級品。川田がうまく捌けば怖い存在であることには間違いない。


 三強がそれぞれどんな競馬をするか楽しみで仕方ない。