第40回 エリザベス女王杯GI
現時点での単勝人気
1番人気ヌーヴォレコルト
2番人気ラキシス
3番人気ルージュバック
4番人気タッチングスピーチ
5番人気クイーンズリング
6番人気◎マリアライト
7番人気フーラブライド
8番人気スマートレイアー
9番人気タガノエトワール
10番人気ノボリディアーナ
リピートレースだからか昨年1、2着馬が現在1、2番人気。
ヌーヴォレコルトは安定感はあるものの1番人気での重賞成績は4戦して2着3回あるが未勝利。昨年のローズSにエリ女、今年の中山記念、オールカマーを見ての通り同馬は牝馬でありながら馬群を気にせずイン突き競馬で結果を出してきた。それだけに大外18番枠は同馬にとってマイナスと言わざるをえない。
昨年の覇者、一昨年2着のラキシスも近3走は2人気8着、2人気5着、3人気4着と人気を裏切り続けており、衰えなのかは不明だが昨年より臨戦過程が悪いのは確か。昨日のゴールデンバローズ同様スランプに陥ってしまえばムーアが鞍上であろうとなかなか立て直すのは困難。
両馬とも昨年より臨戦過程、条件が悪化しているだけに舞台適性はあるが過信はできない。
3歳勢はオークス上位3頭ミッキークイーン、ルージュバック、クルミナルが世代のTOP3だと思っているだけにルージュバックは気になるがオークス以来、熱発明けで3番人気となると▲評価あたりが妥当か。
ってことで悩んだ結果、昨年のラキシス同様、ディープインパクト産駒、重賞未勝利だが連対あり、前走オールカマー組であるマリアライトを本命◎とする。
昨日のデイリー杯2歳Sでエアメサイア産駒エアスピネルが勝ったことにより改めて10年前のオークス上位3頭さの偉大さを痛感。
2005年オークス
1着シーザリオ(代表産駒エピファネイア重賞4勝、産駒勝利数8)
2着エアメサイア(代表産駒エアスピネル重賞1勝、産駒勝利数6)
3着ディアデラノビア(代表産駒ディアデラマドレ重賞3勝、産駒勝利数12)
上位3頭は自身だけでなく母親としても重賞馬を輩出。シーザリオ、ラインクラフト世代の功績は素直に評価せざるをえない。
その最強世代であり、ローズステークスではエアメサイア、ラインクラフトと対戦経験があるのがマリアライトの母であるクリソプレーズ。
現役時は1000万クラスで引退。影が薄かったが母親になり年々頭角を現してきた。
クリソプレーズ産駒は今秋リアファルが神戸新聞杯で中央重賞初制覇。産駒勝利数は05年オークス上位3頭の産駒を上回る13勝。地方重賞を含めると16勝。
マリアライトの兄弟には地方重賞3勝の兄クリソライト。弟リアファルは春までダート戦線を歩んでいたが芝に路線変更した途端、神戸新聞杯1着、菊花賞でも1人気に支持され3着。
兄弟を見ての通り、むしろダートで結果を残しているだけにマリアライトはディープ産駒牝馬にしては珍しく中山コースで勝つどころか圧勝している。中山2500、東京2400の両レースで勝ち経験のあるディープ産駒はジェンティルドンナと同馬しかいない。
ディープ産駒は良馬場且つ瞬発力が最大限に活かせるスロー~平均ペースを得意としているがマリアライトに関しては道悪はむしろプラスとみる。
今年の秋華賞1、2着馬、菊花賞1、2、3着馬。昨日の重賞デイリー杯2歳S、特別戦で行われた比叡山S1、2着馬は全て京都芝コース未経験ながらいきなり結果を出している。
他場と比べ京都コースは広く走りやすいのもあるだろうが京都コース初挑戦であるマリアライトは不安よりも期待の方が大きい。
何と言っても父ディープインパクト。産駒重賞勝利数の内訳は京都コースが全体の3分の1程度を占める。大の京都巧者。母クリソプレーズにより道悪適性があるのであれば重馬場の京都コースで過去最高のパフォーマンスを披露する可能性は十分考えられる。
鞍上蛯名も心強い。昨年もだがこの時期に確変する。昨年は2歳GI朝日杯FS、阪神JFを関東馬のディープ産駒でダブル制覇。
今年は富士ステークスまで重賞未勝利とらしくなかった。が、富士ステークスでディープ産駒ダノンプラチナで今年重賞初制覇。その後、天皇賞秋3着、京王杯2歳S1着、アルゼンチン共和国杯2着と人気以上の着順。徐々に昨年の頃の調子に戻ってきた。
蛯名の凄いところは関東馬で関西圏の重賞で結果を残すところ。
ディープ産駒の関東馬マリアライトで京都GI。鞍上蛯名でこそ買いたくなる条件が揃った。
6番人気と気楽に乗れる立場である今回は大いに期待したい。
世代のTOPであったラインクラフトの急死。ラインクラフトと同世代であるシーザリオ、エアメサイア、ディアデラノビア、クリソプレーズらが繁殖牝馬になれなかったラインクラフトの分まで結果を出すことが使命となる。
ノンコノユメならぬラインクラフトのノユメは同世代のライバルたちが繁殖牝馬として成功すること。これに尽きるだろう