エピファネイア&シーザリオ | ノリタケの競馬予想ブログ

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 ※有馬記念の予想ではありません

 
 今更だがエピファネイアが圧勝したジャパンカップを少し振り返る。

 前走の天皇賞秋は6着に敗れたもののクラシック三冠をオール連対した頃の闘争心を彷彿とさせる暴れっぷり。叩いた次走は間違いなく勝負になると思ったがまさか勝つどころか圧勝するとは…。結果論だがデビューから応援している大好きな馬を過小評価してしまった。

 ジャパンカップで久々に天才バスケットマン桜木花道の得意技でもある『眼で殺す』を披露したエピファネイア←

 ラジオNIKKEI杯2歳Sでキズナを、弥生賞でバッドボーイなどを精神崩壊させた技だが、今回は同期のタマモベストプレイが餌食に…。
 JC発走前までは弱小世代と言われ続けていた4歳世代だけに仲良くしてほしかったが…。エピファネイアの近くで競馬する恐ろしさを知らなかった津村の位置取りミス。まあ津村はエピファネイアと同レースでの騎乗が初だっただけに仕方ない←
 1マイル以上も横からエピファネイアに威圧されながらも2着以下のジャスタウェイらGⅠ馬と1秒差以内で走り抜いたタマモベストプレイは負けて強し。次走以降要チェックやで魚住さん!(by彦一)
 
 横にいるタマモベストプレイを眼で殺しつつ、逃げているサトノシュレンが楽をしてペースを落とそうとするとすかさず後ろから乗っかかるような勢いでプレッシャーをかける荒技を披露したエピファネイア。事実上、自分で展開をつくったと言ってもいいだろう。アンカツが騎乗していた全盛期のダイワメジャーのようだった。

 4歳秋を迎えても一向に気性面での成長が見られないのも問題だが、この闘争心を利用して自身が得意とする持続力、スタミナ勝負にもっていければ有馬記念でも勝機は十二分にあるとみる。

 ドスローからの瞬発力勝負だった天皇賞秋。淀みない流れからの持続力勝負だったジャパンカップ。古馬GⅠで真逆のレース展開を経験できたことによりエピファネイアにとっての最善の競馬スタイルがはっきりした。

 国内最高賞金のGⅠでGⅠ馬12頭相手に良馬場で4馬身差勝ち。種牡馬としての価値が大いに上がったことが何より嬉しい。

 シーザリオ、シーザリオ産駒で得た教訓を活かし、陣営が馬の体調を最優先させて無理にレースを使わなかったことが4歳秋になってようやく報われた。

 母シーザリオは現役時代、同厩舎、同世代、同馬主のディアデラノビアとの使い分けで『二番手』扱いを受けた。そのせいでシーザリオは関西馬でありながら、2、3走目は中山に遠征。
 脚元が弱いのも承知で桜花賞のトライアルでもないフラワーカップを遠距離輸送してまで出走。フラワーカップをステップに桜花賞を制した関東馬ダンスインザムードやキストゥヘヴンとは訳が違う。
 それから桜花賞→オークス→アメリカンオークスと消耗度の高いGⅠを立て続けに出走して2→1→1着と激走。使い詰めが原因とは一概に言えないが、繋靭帯炎を発症して引退を余儀なくされた。

 シーザリオ産駒もシーザリオ同様、長男、長女とも脚元が弱く、レースすらまともに使えなかった。父シンボリクリスエスの丈夫な体質のおかげで次男のエピファネイアは大きな怪我をすることなくレースを使うことができている。が、闘争心溢れる気性からもシーザリオの血が強いだけに油断ならない。

 シーザリオ一族を誰よりもわかっているチーム角居。3歳時に菊花賞圧勝後、JC、有馬記念を回避。4歳春も結果、状態が伴わず、当初予定していた宝塚記念を回避。海外志向の強い角居調教師だけにヴィクトワールピサやウオッカなどのように3歳時にJC、明け4歳でドバイ挑戦を描いていたはずだ。おそらくシーザリオと同じ過ちは犯したくないのだろう。初の海外GⅠを勝たせてもらい海外競馬で勝負になる馬作りへの自信と関係者からの信頼を得るきっかけをくれたシーザリオ。そのシーザリオの仔だけに体調面に敏感になるのも致し方ない。春の目標は何一つ達成できなかったが早い段階で宝塚記念を諦め、5月の時点でノーザンファームしがらきでの調整を決断。秋のローテを天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念でいくプランを発表。
 明日の有馬記念に無事出走できれば春に決めたプランが有言実行できたことになる。少なくともジャパンカップでの勝利は陣営が馬の体調を最優先し、我慢し続けたことが勝因と言っていいだろう。

 スミヨンの口から『日本で騎乗した馬の中で一番強い』と言わしめたエピファネイア。が、シーザリオにとっては復讐の序章にすぎない。シーザリオはわずか6戦で引退。古馬と対戦した経験がないがゆえに戦績で最強牝馬の称号は得られないが…。

 スミヨンから『日本で騎乗した馬の中で一番強い』=ブエナビスタより強いと言わしめることにより、スペシャルウィーク産駒の代表産駒はブエナビスタではなくエピファネイアを産んだシーザリオではないか?

 JC2連覇、牝馬三冠のディープインパクトの代表産駒ジェンティルドンナ相手にJCで息子が完勝することにより、もしシーザリオが怪我することなく4歳時にディープインパクトとJCで直接対決していればどこまで戦えたのか?

 ディープに唯一国内で先着したことのあるハーツクライの代表産駒で世界ランク1位のジャスタウェイ相手に息子が完勝することにより、もし3歳時にシーザリオが有馬記念に出走していればハーツクライ、ディープインパクト相手にどこまで戦えたのか?

 シーザリオの脳内は自分の仔が活躍することにより自身が古馬相手にも活躍していたのではないか?とファンや競馬関係者に妄想させることにより最強牝馬に成り上がろうとしている最中。

 ただシーザリオは自身の利益だけを求めない。自身の弱点である体質を補い、丈夫な体質に産んでくれたエピファネイアの父シンボリクリスエスに恩を返した。

 シンボリクリスエスが現役時代、秋の古馬王道GⅠで唯一勝てず、2年連続3着に惜敗したジャパンカップを息子が勝つことにより雪辱を晴らし、且つ種牡馬としての価値を上げた。

 シーザリオは腹黒い一面も持ちながら、恩も返す出来すぎる女。まさに柏木由紀である←

 また、エピファネイアの親孝行っぷりにも拍車がかかる。

 母シーザリオが出走すらできなかった牝馬三冠の3レース目である秋のGⅠ秋華賞の代わりに牡馬クラシック3レース目の菊花賞を圧勝することにより母の雪辱を晴らす。

 父シンボリクリスエスにはジャパンカップを勝って雪辱を晴らした。

 そして明日の有馬記念。父が2連覇した舞台だが、今度は祖父の雪辱を晴らす時がきた。

 母シーザリオの父スペシャルウィークといえば僅か4センチ差で引退レースだった有馬記念で有終の美を飾ることができなかった。しかも勝利したと勘違いし、大観衆の前で武豊と共に恥をかいた思い出したくない舞台でもある。それだけに同レースで10着に惨敗したステイゴールドの産駒のゴールドシップやフェノーメノに先着されるのはもってのほか。ここは勝ち切ってもらいたいところだろう。

 有馬記念を勝てばエピファネイア自身にも年度代表馬の称号を貰えるチャンスだけに1着あるのみ!

 
 おわりん( ´ ▽ ` )♪