HRを打たれてばかりでしたけど。。。 | メンタルトレーナー小林麻紀Official Blog

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とっても久しぶりのブログアップです!

 

さて今日はピッチャーA君のお話をしたいと思います

 

彼は前シーズンではチームの要のピッチャーでしたが、
私が初めて会った時は
1試合で何本もHRを打たれていました


初めてのメンタルトレーニングで彼は

「投げるのが怖いんです。またHR打たれるんじゃないかと思って。。。
皆に申し訳なくて。。。」

「マウンドに行くのが嫌です。試合も投げたくない、大嫌いです。
ベンチに座っているのも嫌なんです。
試合を観ているのもしんどいです。」


「こんな気持ち、誰にも言えないし、知られたくない。」

ととても苦しい状態でした。

 

何度も何度もトレーニングを重ねていきました。

最初から結果が出るとは限りません。

これは技術の練習と一緒かもしれませんね。

 

トレーニングは一生懸命受けていましたが、
彼が落とし込めているかどうか
正直私も??
と思う時期がありました。

 

そのうち試合でHRを打たれる数が1本減り、2本減り、、、

やがてまったく打たれない試合も出てくるようになりました。
少しずつではありましたが、彼がしっかりと自分自身と
向き合っていったからです

 

そんな時、彼のお父様とお会いする機会がありまして、

こんな話をしてくれました

 

「最近、弟(野球部)にいろいろな精神面の
アドバイスを
しているんです。
そんな事今までなかったし、話していることが
何かすごいんですよ。理由を聞くとメンタルトレーニングを
していると。。
驚きました 」と。

 

嬉しかったですね

 

A君とは1年半、メンタルトレーニングを行いました。

そして引退試合、彼は今までになく技術もメンタルも
良い状態でしたが、

出番を目前にして試合は負けてしまいました

 

後輩達が

A先輩がすごく調子よかったから花道を作ってあげたかった。

今まで苦労してきたのをみているから本当に繋げなくて
申し訳ない。。」
と泣いたんですね。

 

でもそんな後輩達を前にA君は笑顔でこう話しました。

「試合に出られなかったのは残念だったけど、
俺の人生が終わったわけじゃない。今まで有難う。
皆と一緒に過ごせて楽しかった。」

 

はい、1年前は投げるのも嫌、ベンチにすわっているのも嫌と
話していたのに
最後の試合はブルペンで投げながら、
時折ベンチに戻り、大声でチームメイトに声をかけていました

 

とても印象深いトレーニングでしたね。

これからの人生の中でほんの少しでもメンタルトレーニングで
経験した事が役に立てたらこんなに嬉しい事はありません


頑張れ 皆