こんにちは。
ハワイ、LA、上海のTLC for Kids代表、船津です。
TLCにはアジア移民の子どもたちがたくさん通っています。
2001年の開校当時は日本人が圧倒的に多かったのですが、最近は、中国、韓国、台湾などの生徒が増えています。
移民というと、一昔前は経済的成功を夢見て海外へ渡るケースがほとんどでした。
しかし今は祖国で成功した人が、子どもによりよい教育環境を与えるために移住するケースが増えています。
UCLAの調査によると、アジア移民の子どもは、医師や弁護士などの専門職に従事する割合、高収入層に占める割合、そして博士号を取得する割合、どれも米国生まれの白人子弟よりも高いことが分かっています。
アジア移民が「アメリカ」を目指す最大の理由は教育レベルの高さです。
世界中の大学ランキングで、アイビーリーグ大学に代表されるアメリカの私立大学がトップを独占しています。
2018年の「The World University Rankings」では1位がオックスフォード大学、2位がケンブリッジ大学とイギリス勢が占めました。
しかし3位カリフォルニア工科大学、4位スタンフォード大学、5位MIT、6位ハーバード、7位プリンストンと、アメリカ名門大学が名を連ねています。
トップ50大学のうち25大学がアメリカで、日本は46位の東京大学だけです。*アジア勢はシンガポール大学22位、北京大学27位、清華大学30位、香港大学40位など中国系が台頭してきています!
裕福なアジア移民たちが世界最高峰の教育を与えるためにアメリカの名門大学を目指していることは明らかです。
2013年のハーバード大学(大学院含む)国別留学生数は以下の通りです。
1位中国(722名)
2位カナダ(568名)
3位韓国(293名)
4位インド(264名)
5位イギリス(212名)
6位ドイツ(163名)
7位シンガポール(137名)
日本人ハーバード生は88名で、ここ数年横ばいですが、アメリカへの留学者数はアジア諸国の中で唯一、減少しています。
日本人のアメリカ留学が減少している原因は「お金」です。
アメリカの私立大学の学費の高さは尋常ではありません。
寮費、食事代、教科書代などを入れると年間で約6万3千ドル(約700万円)です。
学部を卒業するだけで約3000万円、医学を目指すとなると、さらにこの倍近い学費が必要です。
アメリカの私立大学は留学生にはほとんどスカラシップを出しませんので、ほぼ全額個人負担となります。
よほどの成功者でなければ、子どもにポンッと3千万は出せません!
ところが!この高額の授業料にも関わらず、韓国、中国、台湾、シンガポールなどからの留学生は増加の一途なのです。
なぜでしょうか?
理由は国際競争の激化です。
日本以外のアジア諸国の多くは「すでに」グローバル競争に巻き込まれているのです。
もはや国内競争に目を向けていても、子どもは良い仕事も経済的成功も勝ち取ることができない!
だから借金をしてでも、世界トップクラスの教育を与え、子どもの国際競争力を高めようと必死なのです。
日本にもグローバル化はやってきます!日本の子どもたちは国際競争に立ち向かう準備ができているでしょうか?