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風景というか心象というか、
好きなページを開き、
ゆっくりたどって、味わうような
掌短編みたいな日記。


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東京ビックサイトで開催中の「デザインフェスタ」に


どぶろぐ本のイラストを描いていただいた加藤早織さんの出展ブース(DF C-201)に


どぶろぐ本を置かせてもらいました。

※内容は「どぶろぐ本2」とおなじです 


11(土)12(日)東京ビックサイト西ホ-ル

 


週末のひと時もしよかったらさがしてみてくださいませ。涼




ブースは(DF C-201)です。









Design Festa vol.34

名 称 : デザイン・フェスタ Vol.34
内 容 : オリジナル作品展示・販売・パフォーマンス等
会 期 : 2011年11月12日(土)・13日(日)
開催時間 : Open11:00 - Close19:00

会 場 : 東京ビッグサイト西ホール全館
アクセスマップはこちら

■当日券
1日券1000円、両日券1500円

■会場までのアクセス →詳細
http://www.designfesta.com/event/access/

■来場のFAQ
http://www.designfesta.com/faq/visit/








僕も遊びに行く予定ですw













予定が一日ぽっかり空いたとき何する? ブログネタ:予定が一日ぽっかり空いたとき何する? 参加中



「あの店どこだっけ?」と

ふと、思った。
するとトタンにどうしても行きたくなるのが人間の性(さが)だ。


今日はポッカリ空いた日だ。
下北沢で散歩がてらカフェで本でも読もう。

ずいぶん前
髪を切ってもらっているときパラパラめくっていた雑誌に、おいしいコーヒー屋の特集が載っいた。
その中で下北沢のエスプレッソの小さな店が気になった。
なんとなく行けたらいいなと思っていたが、髪を切り終わると、まったく忘れてしまっていた。


ところがあのとき、
住所や電話番号を控えてもいず、写メでメモるなんて洒落たことをすることもなく、あげく何の雑誌かも覚えていない。


「あの辺だ」根拠はない。

北口にあるだろうと漠然とした直感だけはあった。南口の猥雑さに比べて下北沢の北口は、ちょっと整然とした小粋な店があるような気がする。

「あの辺にちがいない!ったらない!」

思い込みは確信になる。
根拠はないが、信念がある。

そう、ときに人生はよくわからない自信でなんとかなるもんだ。
とくにコーヒー屋くらいなら、ね。





朝からエスプレッソを淹れて出勤や通学に、人が並んでいるような記事だったが、
昼過ぎに駅を降りた。

ま、しかしして

「あの辺にはなかった」

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この角の小道にも店はない。
あ、こんなところにラーメン屋さんが、ウームこの二階の店が変わったなぁと、見つからない。

行き着けカフェの誘惑には、負けそうになるが、

「今日は小さなエスプレッソ屋さん」と言い聞かせ

一番街商店街まで抜けようと振り切った。



しかし
どこだろうな~と探している時間が好きだ。
僕に関係なく(いや関係して在るのだが)生活をし通り過ぎる人たち。
学生やバンドマンや、おばちゃん、そしてカップルたち、店ごとの飾りつけや
その雰囲気を見て通りすがるのがいい。



下北沢一番街は、駅からは少し離れるが茶沢通り沿いにあるわりかし古い商店街だ。
学生の頃には伝説の300円ラーメンなんてのもあった。
今もその場所はカーテンがしまった空き店舗まま残っている。
(当時けっきょく食られず閉店、ここを見るたびに後悔するのだ)

僕の好きな場所に製麺屋さんがある。木造の店先。木のケースには、一玉ごと小麦粉をつけたまま、うどんや蕎麦が白くまぶされて並んでいる。
頼むと白い半紙に包んで、ビニールに入れて渡してくれるのだ。


知らない内に、そのとなりが、白いペンキ塗りの「はらドーナツ」になっているのに気がついた。
たしかテレビのスイーツ特集で見た気がする。
下北沢に も進出(く)るとは。小さな店先に若い人が二三人ならんでいた。

下北沢は地下駅化(現在工事中)の影響もあり、新しい店舗が入ったり古いままだったり
新古入り乱れて、なかなか面白い。


そして

意外なところで件の
「小さなエスプレッソ屋さん」は見つかった。
それは昔から知っている製麺屋さんの向かいにあったのだ!

其レハ近ク二在ルノニ気ガツカナイ。

しかもドーナツ屋と道路を挟んでコーヒー屋なんて、ベストな組み合わせだ。

開けたままのドアをくぐり、店に入った。
熱いエスプレッソを頼もうと思っていたのだが、歩いて喉が渇いていた。
アイスでミルク入りにした。



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初老な感じの夫婦がやっているわりと暗い店内は、壁側に少し座る場所があり、
カウンターでも常連さんが飲んでいる。
店内は座れそうもないので、外にある背の低い木のベンチに座り、本を読む。

ストローを吸うと苦く甘く冷たいコーヒーが喉もとを通る。
少し口寂しい
向かいのドーナツは別の店舗だしヤッパ気が引けるなと思う、だって店内のお客もドーナツは持ってないようだ。

行き交う自転車や人の流れ、日も暮れかけた商店街で、文庫本を開いて過ごす。


誰か声をかけてきた。
見上げると快活そうなおばちゃん。道でも聞かれるのかと思ったがそうじゃないようだ。
もちろん知らないおばちゃんだ。

「お元気ですね」

商店街の会長さんかなと思う。そうでなくても地元の人だ。またなんでか僕に話しかけてくるのかなと、アラブやインドの人からはよく道を聞かれるけど。
ふんふんとおばちゃんの話しにうなずく。僕はこういうのが嫌いじゃない。

「ここに70年住んでいるの」
「へー」
「こないだ、表彰されたのよ」
「長い間ここに居るんですね」


目の前にいる、ピチッとしたズボンを履き少しお腹の出た
目尻のシワに品のあるおばちゃんと話しながら、
なぜか僕は
小学生だった頃の彼女を姿を思い浮べた。

夏休み、朝のラジオ体操を早起きして毎日、校庭で体を動かしている。

そしてあっという間に時が過ぎ結婚して、母になってその子供も、もう家を出た。

その70年の商店街とそこに住んで生活している、このおばちゃん。
なんか途方もなく、やわらかい気持ちになる。


「あーそうですかー」

おばちゃんは去りぎわ、手にもった冊子をくれた。
「世田谷商店街」のやつだ。

中をみると、世田谷全般で千歳船橋や豪徳寺も載っていた。
商店街のタウン情報というよりは、
資料的な統計とかで僕の役には立ちそうになかったけど、

一番街の主ともいえる、
あのおばちゃんの話しを

ふんふんと聞きながら

僕はたしかに
街の歴史の中にいる気がしたんだよね。




ストローはコーヒーを空振りしながら
氷のカラカラという音たてて、
商店街の夕日が、沈もうとしていた。

















本日も訪問ありがとうございます。
丁寧なコメントにも感謝しております。涼





〈お散歩「詩 的」エッセイ〉






























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しゃぽん、くわるくわる

気のせいかな、と思う。
電車は真昼のホームからトンネルへと滑りだした。
始発駅から乗った地下鉄はこの時間、車内に人も少ない。


じょあっさ、しゃぽり


最初の駅で止まる。
その音は座ったシートのクッションからしているような気がした。まるでウォーターベッドに腰掛けたような。
一番後ろの車両は、誰も掴まっていない吊革だけが揺れている。


しゃぽんりと、


また。

しかし一瞬だ。泡立つような波が返すような音は、また沈黙して、次の駅に向かう。
しばし耳を澄ましてみるが、いつものようにレールを唸り軋ませ暗い坑道を進む地下鉄の繰り返ししか聞こえない。

気のせいか…

いや幻聴にしては、ハッキリしすぎていないか。
どこから、この水の音がするんだろう。


僕の座席の反対側には、ビジネススーツの女性が

脚を組み英字新聞を広げている。
駅でもない窓をちょくちょく向き直す僕をチラリと見てまた、戻した。
少し恥ずかしくなった。


ケシテ、アナタヲ見テイル訳デハ、ナイノデス。


真っ暗な車窓を地下鉄は進んでいる。

ホラまた聞こえた。

それは駅に停車するたび、発車してまもなく。
揺れる水面が泡を立て、まじわりぶつかるような音が耳元でする。


窓枠からだ。

昨日の集中豪雨の雨水が隙間に入りアルミサッシの密閉した枠の中に閉じこめられている。
そうか地下鉄は、JRの常磐線につながっている。あの辺もきっと凄い雨が降った。
でもなぜか、この窓枠の中だけ雨水が溜まったままなのだ。


そうかそうかと納得しながらも、僕は不思議な気分になってくる。


繰り返す列車のリズムと波がうねる泡の音は、まるで水の中を走る特急電車だ。

しゃぽりガガンタタン
くわるくわる
トトトト、トン

太陽を知らない
真っ黒な海の中を
白く細長い魚や
透明な生き物が
通り過ぎ

まっくらな深海を滑走する。

目を閉じて、そのスピードに揺られてみる。



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しゅーしゅー。


自動扉が開き、英字新聞をたたんだ女性が、ホームへ降りた。


そっちを向きなから、
僕の耳は窓枠からする深海の音を聞いている。


あともう少し。


次の次で、この旅を終わらせて地上に出なければいけないか。


(…旅って、)

とか思いつつ。



また、
しゃぽん。タタタン。


うねる水音をさせて
地下鉄は走り出した。













本日もご訪問ありがとうございます。

詩へのたくさんのコメント、感謝してます。涼





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