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風景というか心象というか、
好きなページを開き、
ゆっくりたどって、味わうような
掌短編みたいな日記。


一本の
わらしべが
降ってきた


空から
ハラリと


風もない
アスファルトに
乾いて落ちてきた



急いで駅に向かう
足を止めて
その一本を拾いあげる

振り返ると人もなく
見上げれば鳥もなく

土埃の
軽い根っこを
朝日に照らせば



若い夫婦の
宿りの季節かと思う



北からの旅を
やっと終え

結ばれ肩寄せ
ひととき
ここで過ごすのだ

どこかの屋根の
軒やひさしのもと


清潔に乾いた
住まいを
編み込んでいること
だろう



口にくわえた
わらしべ
ひとつ


空をゆく


夏の訪れ
ツバメの巣












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相変わらずのマイペース更新です

みなさんのコメントに感謝してますよ。涼













丘の上のチャペルが、

住宅街の突き当たり正面に建っている。

気になるのが、長すぎるスロープだ。

ゆるい坂が左へ下り、右を折り返し左からまた降りると、再び右へ返す。中央のドアから下まで、スロープのせいで、なかなかたどり着けないのだ。



ちょっと笑える。



もしこの教会で式を終えた花嫁と花婿がリムジンに乗るなら、丘の下のここまで降りてくるまでに、ものすごく時間かかる…



来賓たちが「まだかよ~」
とか、つぶやきながら。

降りてくる二人を大勢の人たちがジッと我慢してとても静かに待っている。



それとも、紙吹雪や歓声で騒ぐんだけど、スロープのせいで、なかなか終わんないから疲れちゃうっていう…

なかなか波乱な結婚式だな。





いやいや実は、こっちは教会の裏手側だ。非常口から住宅街へ抜けるには、車椅子用でもあるのだろう。緩いスロープを何度も折り返しにしてあるのだ。



まさか、こっちからオープンカーでハネムーンに向かったりはしないだろうけど。





「アンリ」という店がこの辺にあるらしい。







とても安易なんだが、神戸といえば、「スイーツ」か「和牛」だろうという指針のもと、美味しいものを求めて、行き当たりバッタリでいくわけだが「神戸牛」はなんとなく食べられりゃいいかと、プラプラ歩く神戸の中華街には、惹かれる「和牛」がなく、素通りしてしまった。

そもそも中華街で「和牛」もないだろう。





朝は新幹線で持ってきたアルフォートという船の浮き彫りに描かれたチョコレートの背中にクッキーが張り付いたのを食べたきりだ。

ラショウさんの店で呑んだ缶コーヒーのヘビィな糖分と乳タンパクのおかげで、空いていたお腹も少し落ち着いていたが、そろそろ、なにか食べたい。





知り合いのY田さんが、有名な洋菓子店に勤めていて、その本店が関西にあるらしい。彼女が新人の研修の時わざわざ実費で、いってきておいしかったというのだ。だから、みなみ元町あたりで昼食あとその神戸スイーツを食べに行こうと思っていたが、もう三宮まで歩いてしまった。





新幹線で送信して、ラショウさんのビルを探している間に返してくれたY田さんからのメールには、たぶん勤務中のお昼休憩の合間に打ったであろう



「今日、本店いくんですね」というやさしい返信に、どこか驚きが混じっていた。



「え、今日の今日いくの?」という。







山陽本線に乗ればその駅まで30分間もかからない。

お昼を抜いて、スイーツでもいいか。







季節のパフェとクレープシュゼットというのがオススメらしい。うまそうじゃないか。





しかし甘かった。

芦屋駅から徒歩3分と鷹を括っていたはずが、駅の周辺をグルグル回っている。

仕方なく、ぐるなびで地図を見て照らし合わせるが、たどり着りつかない。曲がり角の先にないのだ。似た辻を見ても見当たらない。





それもそのはずだ。





芦屋駅には山陽本線と阪神線があったのだ。

その地図をよく見れば「阪神芦屋駅」との表示だった。そもそも改札を降りてすぐ、このタクシーのロータリーはない。山陽本線の線路ぎわ周辺を歩いていたのだ。



しかも液晶画面の地図を阪神芦屋駅からここまで南西に辿ってみると、けっこう歩く。





お腹がすいた、西日が暑い。







そもそも行こうとしている「アンリ」という店は銀座にも店を出していて、全国的に展開している。デパートの地下でそのお菓子を食べることもできるわけだからわざわざ神戸までいかなくてもいいだろう。

むしろ銀座の方がお手軽だ。



しかし僕が惹かれるのは「本店」ということだ。



「第一号店」だ。

つまりそこから始まり、発展していった、その迫力の源を感じたいのだ。





よしもうすぐだ。

知らない街を歩こう。



JR芦屋駅のこっち側はわりと、落ち着いた街並みだ。



少し歩くと、クリーニングや歯医者さんと並ぶ、神戸らしい洒落たカフェの通りがある。

そして道に入れば西日さす住宅街。


放課後の静かな公園だ。





丘の上のチャペルを見たとき、「アンリ」はこのすぐそばに違いないと思った。

じれったい花嫁と花婿スロープは、今の気持ちなのかもしれなかった。





教会の裏手を左に行き、右への小さな坂道を登ると、


白い壁の透き通った窓ガラスに王冠のような三本の灯のついた燭台の印の下に



「HENRI…ナンチャラカンチャラ」



という字が記してあるのを見つけた。カフェというより、宝石店という感じだ。





待てよ…ヘンリー?

「アンリ」だよな…


もちろん「ナンチャラ」は、長い英語スペルだ。

道路の向かいのを見れば「全品268円」という居酒屋がある。関東では「全品280円」の黄色看板をよく見かける。それにしても「全品268円」は安い。さすが西だ。ん、「税抜き」と書いてある。

じゃあんま変わんないや。



横断歩道の先に、荘厳な建物があった。近づいてみると芦屋警察署だ。ずい分と時代もの正面玄関が石で組まれているが、後ろの本庁舎部分は新しく近年建てられたものだろう。新旧を交えた建物も、この交差点の歴史を、眺めてきたことだろう。

山陽線で大資本の国電ができるまでは、阪神線がメインだったのかもしれないとふと思うのは、この警察署の前時代的なところだ。大正ロマンを匂わす石造りの門構えと柱だが建造は昭和二年と書いてあった。



ここが警察だと、地図では、やっぱり後ろにあった「ヘンリー」が「アンリ」だ。



向かい直し、自動ドアごしの店内のガラスケースにギフト用の洋菓子の箱をみつけ奥に、座れそうな場所を確認すれば、

ここが「アンリ」だと確信するのに少し時間がかかった。




僕はまったくスイーツ文化を知らないのだ。





やっと着いた。





おいしいラーメン屋もそうだが、一号店は「こんなところに!?」というところにあったりする。山陽本線は、多重線路ごし反対側に見えた駅ビルの背面のせいか駅の印象を巨大に感じさせたが、阪神線の駅前にあるこの店はよく街角で見かける、ささやかなケーキ屋さんだ。

昼下がり、こじんまりとした窓際の席に、案内された。

さっき登ってきた小坂が見える。まさかあっちの芦屋駅から、この店にくる人はいないだろうな、なんて眺めながら、グラスの水を飲むと、とても喉が渇いていたことを思い出した。





「HENRI CHARPENTIER」





へ…ぁんり、ちゃーぷ…ぺんてぃあ~、否





「アンリ・シャルパンティエ」



というのがホントの店名だ。

季節のパフェは「本店しかない!」とY田さんがメールで豪語していたが、けどオススメ「クレープシュゼット」が食べたい。

なんせ創業者の蟻田氏が、料理人の修行時代に出会って感激したデザートで、その「クレープシュゼット」を考案した人が、この店名にもなっている「アンリシャルパンティエ」なのである。

オホン、エヘン、ゲホゲホ。



…と、いうことが渡されたメニューに説明されていた。



それにしても「蟻田」という名前には蟻→砂糖→スイーツを連想するし(短絡的)

「アンリ」と「あり」という偶然にも似た名前に、創業者の密かに込めたリスペクトを妄想させる。



冷たい大理石のテーブルにカチッと音を立てながら、熱いコーヒーを砂糖抜きで飲んでいると奥の厨房から、さっきメニューを運んでくれた若いお姉さんが、ガラガラと大きな配膳台を目の前に押してきた。

向かいの席ではおばさま二人がお茶をしている。店内の通路はそう広くもない。少し照れながら方向転換し僕の方に向ける。

台上には格子戸のような窓だけがあり、皿に乗ったクレープらしきものがある。小瓶が二つ。

火を入れると落ち着いた青い炎が、格子戸から吹き出している。



鉄のフライパンにクレープを乗っける。なにが始まるのかと思ったら小瓶の酒らしきものを、ふりかける。すると青い炎が勢いよく皿を囲むように赤色に燃え上がる。

ふわっとした匂いは、柑橘系のものだろうか果実のシェリーか何か。あとはもう一つは強い酒だ、ブランデーだろう。




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アルコールの華麗な炎が落ち着き熱が行き渡ったころだろう。鉄皿のソースをチャカチャカとクレープに手際よく、スプーンとフォークで丁寧にかき混ぜ、からませる。



もっちりとしたクレープがふた切れ、白い皿に盛られ、今か今かと深みのある橙色のソースをふたたび降りかけられる。








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ナプキンで汁の跳ね返りを皿から拭き取ると

僕の前に、差し出される。



心の中で拍手したつもりが、軽く手を叩いてしまった。














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できたての熱いソースにひたされたクレープは、少しふっくらした食感だ。フォークとナイフでスルリと口の中に入ってくる。ほわっとした極薄の卵焼きを、酒のコクとオレンジ皮の渋みがきいた甘みのあるタレでいただいている感じだ。



デザートといえば、冷たいものを想像するが、



これは火のお菓子だ。





本来のクレープシュゼットは、フレンチでフルコースをたべたあと、最後のデザートで出てきたものだろう。

その派手さや火を使ったデザートの意外さ。僕はサーカスの火の芸を思い出したが

創業者の蟻田氏もフランスでたまに広場を賑わせる見世物小屋を観ていたのかもと想像すると面白い。



次から次へ色とりどりに盛り付けされた前菜からメインディッシュそして、デザート。フレンチのコースはまさに格別なエンターテイメントだ。修行時代、「クレープシュゼット」という炎のデザートに驚くフランス人たちの喜びに魅了されたのも無理もないだろう。





芦屋のこのお店は、もしかしたら最初は木造のもっと小さな店舗だったかもしれない。

あの興奮を日本に持ち帰って、魅せて驚かせたい。

そんな子供心も、あったのだろうか。



憶測や妄想もこの辺にしておこう。僕は勝手な旅人だ。





コーヒーを飲み終わって、ナイフとフォークを揃える。





少し はしたないが皿に残ったソースを、指でもう一度ひと舐めしてみた。



オレンジの渋みが舌を楽しませ、強い酒の香りがまた、口の中で燃えるように広がっていく。








神戸の街角から

遠い異国をしのばせて。















































最後までありがとうございます。


神戸アンリの事をチョロッと書いて有馬温泉に行くだろうと、意外に長文になってしまいました。

旅って、少しの時間にいろんなものが詰まっているんだなと、あらためて思いました。










※後日の話だが、Y田さんに芦屋アンリのクレープシュゼットの写真を見せたところ、この時に披露してくれた女性が、Y田さんの同期の子だった。Y田さんもまさか彼女が本店で勤めているとは知らず、僕もすれ違いではあるけど、こんなところにも「縁」なんてものを感じてしまった。








ではまた
















「アンリシャンパルティエ 芦屋本店」


兵庫県芦屋市公光町7-10-101   


最寄駅 芦屋(阪神線)駅























プチ幸せな瞬間
ブログネタ:プチ幸せな瞬間









じつは少し前にラショウさんからメールが来ていたのだ。



パソコンで送られてきたものらしく、僕の携帯のメールを開いてみればギッシリと文章が詰まっていた。余白なく「、」と「。」が瞬間の息継ぎみたいに綴られた文面の内容が多少ヘビィで自分なりの返事を考えていたわけではあるけど、返信はしないでいた。



そうなのだ。
ラショウさんとは、去年2月以来、

下北沢の喫茶店の人形劇をやってからお互いにやりとりしていない。

あの震災以来、東京から離れ神戸の小さなお店で自分の造った作品を売っている。



僕は返信をためらっていた。


何も言わず、神戸に行ってしまった寂しさのせいではない。





だってもうすぐ…いや、
もうすでに、ラショウさんのいる神戸へ行く日付を決めていたからだ。

すごいタイミングだ。


会いたいと思ったときに、その人から知らせがきたのだ。


僕は、神戸に行く。


だから出発3日くらい前に当たり触りの丁度いい返信をした。

もちろん、僕が向かうことは、知らせていない。





話しは、その時すればいい。





新幹線なら

東京駅から新神戸へは、三時間もあれば着く。ゴールデンウイークが終わったばかりの早朝の自由席は、空(す)いていた。お店があるのは、みなと元町だ。ホテルをとった三宮からは歩ける距離だし、その辺を見てみたい。


新神戸から三宮駅へ行くため乗り換え。エスカレーターが東京と違って、左に寄って乗っていると、通行の邪魔になる。先へ行く人のために、右に寄らないといけないが、やっぱり左に寄ってしまい



「あ、すいません」となる。



逆に東京駅のエスカレーターが滞るのは、

こっちの風習のせいか、なんて思いながらも



僕を後ろから追い越す人に



「あ、すいません」と、いう。





曇り空。

三宮駅を出ると、今日泊まるホテルはこっちだよなと確認しながら、反対方向のみなと元町に向かう。



小さな中華街があるところなんかは、どこか横浜の雰囲気に似ていた。
大きな道路とその向こうにある海と、曇り空。



携帯にメモった住所をたよりに、イタチョコ雑貨「むずかしい月」を探す。


もちろん、携帯のナビなんかを使わず街に触れるのが楽しい。この「ヨク、ワカラナイ」という不安感が、周りをよく見回し、あらゆることを吸収しようとする。



「僕は知らないのだ。この街を」



目的地に着くのは目標であるが、

目的が「目的のため」だけになってしまうことが、

僕にとって貧しい。



だから、初めての街は


「当然のように迷って歩く」


そう思えば無駄な時間なんてない。





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古い商店街に出会えば、
「鯉川筋」なんて通りにあたる。



この先は鯉川という河につながるのだろうか。
筋という言い方に歴史を感じさせる。やっぱり思い出すのは、西は大阪の「御堂筋」か。
そういや、横浜に「天神橋筋なん丁目」ってあったっけ。



本道から縦に入った道を筋というなら、かつては
ここが小さな漁村だったころから、つないでいるのかもしれないと、

鯉川筋という地名に歴史のおおらかさを感じる。


そんな商店街を往来する人たちを眺めながら横断歩道をわたる。






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「甲南ビル203号」を目指しながら


また同じところをグルグルしてみる。
住所を見直しながら、電信柱や表札で丁目の区切りを推理する。


ロータリーを横切り、乙仲通りに入ったところに


「はきだめ」

なんてお店の看板を見つけた。




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すごいネームセンスだ。店構えからもとが雀荘だったように感じるが「はきだめ」って。

もし歌舞伎町にあったら、だいぶスラム感があるが「神戸」というブランドのせいだろうか、西のギャグセンスだろうか、そんなにお下劣な感じがしないのが不思議だ。

あの道の奥にあるかもしれない。



変なカプセル自販機を見つけた。
古いビルだ。


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店先にあるガシャガシャをやった。小銭を入れてハンドルを回す、

カプセルの中には金に塗られた粘土細工の小物。

手塗り看板に「むづかしい月」と書いてある。






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この上にラショウさんがいるのだ。



甲南ビルは古いビルだ。いくつかの小さな店が入っている。
せまく浅い階段を上がったところで、トイレに行きたくなった。歩き疲れたのもある。



となりの店前で女性がダンボール箱を片付けしている、

一瞬、このビルの大家さんかとおもう。若くスラッとしていて白いワンピースを着ていた。こんな古いビルを使い貸店舗としてやっているのがカッコ良く見えたのだ。


うなづき挨拶をして、すぐ横の雑居の台所にある奥の共同トイレに入った。



やっぱりラショウさんと会う前に少し緊張していたのだ。
手を洗うと、店に入る決心をする。





突き当たり廊下の窓、その奥は別の店だ。
階段手前の角がむづかしい月。

よし。





「いらっしゃいませ~」



懐かしい声がした。
僕を見てカウンター奥に座っていたラショウさんの表情が止まったようにみえた。





「…どうしたの?」




当然だ。神戸に来ることを伝えていないのだから。


明るい店だ。

こっちの音楽家さんとコラボで仮面の舞踏のライブもしているらしい。告知のハガキが置いてある。




ああ、びっくりした。

お久しぶりです。







僕はきっとニヤニヤしていたに違いない。



「メールありがとうございました」
「最初、りょーさんの携帯に送ったらデータが大きすぎて帰ってきちゃった、PCからだったから」



あんなに長い文章だったけど、カットした余白はなんだろう。なんだか嬉しい。



「少し見ていいですか」
「ああ、いいよいいよ」
「忙しいところすみません」
「ゆっくりしてって」


窓際に釣られた人形たちに、
僕らが去年下北沢の喫茶店で演ったことを思い出させた。


店内はよく整理されて配置してある。

白壁に黒いカラスかなんかの大きな絵。





「無ッ茶、小洒落た店じゃないですか」

「ここも、いつ畳むわかんないからね」



たまに遠くからわざわざラショウさんを訪ねて、お客さんがここにまで来るらしい。
あ、僕もその一人か。



「さっき奥で、大家さんみたいな女の人に挨拶しました」
「ああ、それ隣りの店の人」



時間は、
すぐに戻ってしまうもの。


ラショウさんにおごってもらった缶コーヒーのお使いを、ビル出た向かいの自販機で買うと、

少しの荷物をどけて店内のカウンターに座わらせてもらった。



お互い最近の事を話した。
懐かしくも親しみのあるトーンが心地いい。


ラショウさんが何も言わないでこっちに行ってしまったこと。





「カメラマンの芝居。普段やらないこと演ってたみたいだね。」



2月に外部出演した作品だ。
(「線上のカメラマン 」 リンク←◎)



つい最近、人形劇と劇団の公演をいつも観に来てくれる二人のお客さんが

ここに訪れて僕の近況を伝えてくれていた。
神戸からPCメールをくれたキッカケかもしれない。



「りょーさん、いい流れだと思って」



僕もまた、ラショウさんと何かやりたいと伝えにきた。
震災以来、原発も含めて国も電気会社も、あまりに大きな問題ゆえに命を軽んじている。
そんな東から西の神戸へ逃れてきたのか。



「ドイツで芸術家ビザが取れたら、そっちに行くかもしれない」
「えっ!?」


「仮面の舞踏家で」


「…変なPCゲームクリエーターで、かと思いました(←失礼)」
「フフフ」





ドイツは、合理的な思考と原発のない国だ。
ラショウさんはラショウで、いつでも心の翼に任せればいい。

「その前に、りょーさんと何かやれたらね」


それから、お互いアレハコレハと色々話す。





今話されていることが、

まだ足りないコトでもあり、
すでに足りうるコトでもある、ことを




忘れナイヨウニ。





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僕らが話しているとき一人の女性のお客さんが、お店に入ってきた。



ひとつひとつの作品を、
ゆっくりゆっくり、
フラフラと眺めている。


対話を少し遠慮して、缶コーヒーを少し含んだ。
静かに、女性は店を出る。



「ありがとうございますー」



こっちで、お店をやっている僕の知らないラショウさんを見たような気がした。



ひとしきりの話しが終わる。





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店内を巡りながら
「小人の付いたヒモ」は家の植木に水やるガラスビンに、

あと知り合いへのお土産。
「魔犬ロデム」の手造りキーホルダーを選んだ。




「ありがとうございますー」



包んでもらうのを待ちながら
携帯アプリのために描いた
「ボコスカウォーズの原画」を眺めた。



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「どーすんの」
「あんまり決めてないですけど有馬温泉行こうかなと思ってます。そのあと京都。」
「あぁ。近くにいるけどいってないなー」


お代と引き換えに茶色い紙袋を渡された。



「じゃ、また」
「またー」





甲南ビルをあとにして、
ふと、二階を見上げた。


ラショウさんの人形たちが、






僕を見送っているような気がした。




























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打ち止め イタチョコ浄瑠璃















訪問、最後までありがとうございます。

神戸と京都を二泊三日の小旅行してきました。
そのときの話し。

コメントありがとうございます。遅れてしまいました。


ちゃんとお返ししますね。





また。涼
















づかしい月


〒650-0042

兵庫県神戸市中央区海岸通4丁目3-20 甲南ビル203号










<omake>








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ラショウさんと僕。

プチ幸せな瞬間。かな
















喫茶店の人形劇


イタチョコ浄瑠璃とは(ブログネタ金星記事)