大学に入学した当初は、世界から貧困を撲滅したい、世界から戦争が無くなって平和な世界を実現したい、などという思いで国連職員になりたいと思っていた。
しかし、国連職員になるには、アルクから出版されていた国際派就職のムック本によると、社会人経験や実務経験が必要だとか、海外留学をして国際開発に関する学問を修めて修士号を取得していた方が望ましいとか、色々な条件が述べられていた。
それらの条件を前にして、いろいろ悩んだ。実務経験が無ければせめてボランティアでもと思ったが、そういう類のボランティアは東京に行かないとなかなかない。地方在住の自分には難しい。
海外留学も果たすためには、やはりお金が必要だ。大学に行かせてもらっている自分としては、これ以上両親に援助を申し出るのも無理だし、バイトをして貯めていくにしても、時間がかかりすぎる。それ以前に、内気な自分はバイトの面接に行く勇気すらなかった。
年月がむなしく過ぎてゆき、気がつけば大学生活も後半に入っていた。やはり、国連職員になるのは無理なのかと毎日思い煩っていた。
そして、例のアルクで出版していた国際派就職のムック本を改めて見てみると、日本語教師の仕事も紹介されていた。
日本語や日本語の文化を外国の人たちに 教えるとは、なんと素晴らしい仕事ではないかと感動した。
それから次第に目標は日本語教師になることに定め直し、その目標を目指していくことになった。