漂の字 談じます。
偽造された在留カード。こんなもの初めて見ました。
しかもまさか自分が管理する実習生社宅で見つけてしまうなんて。
知らない人が見たら絶対に見分けつかない。
私も真贋を見極める目があって気づいたとかそういうものではなかった。
ゴミ袋(黒、ビニール)の中に入っていた。
先日帰国した実習生のものだ。
分別しなければいけないような可燃、不燃、資源ごみ、診察券なんかと一緒に交じっていた。
たまに更新した過去の在留カードが残っていることはある。
ただしそれはパンチで穴があけられており、それが戻ってくるときには在留期限も過ぎているから、一目見て使えないものだとわかる。
しかし在留カードは違っていた。
顔写真を見たら、この前帰国した実習生のそれだった。
書かれている住所も社宅の住所だった。
しかし記載されている名前が日本人名。在籍する社員の名前ではないし、当然、実習生が日本名を持っていたというわけでもない。
生年月日が違う。顔写真の実習生の年齢は30代半ばか後半だが、その生年月日だと70代になってしまう。
(それでも通りそうな老け顔ではあるが)
そして在留資格・・・永住者となっている。
実習生なら技能実習○号*(イとかロ)のはずである。
在留期限も当然違う。
パンチ穴がなく、住所、顔写真以外すべて違うので偽造だと思った。
作られた背景がわからないので偽造と決めつけるのはどうかと思うかもしれないが、ここまでのもので正規なものと判断できる材料は無いし、とにかく普通のものではないことは確かだった。
ホログラムもある。
とにかく知らない人が見たら偽造だなんて思いもしない。
出社前だったので、会社に持ち帰る。
漂の字 続く。