1年10ヶ月ぶりのイベント 待望の日 生のT-araを見られる それだけでこの日参加することに意義がある 忌まわしい詐欺事件がまとわりつくがここまで来ればあとはライブとミーティングを楽しむだけ ディファ有明は小規模で間近に楽しめる良いライブ会場だ しかしながらいざ目の前にして思うのはかつての会場との比較 どうしてもそれはしてしまう
残る人がいる反面去ってゆく人もいる その去っていった人の多さがこの現実 日本に来てくれることはすごくうれしい すごくうれしいのだけれどこの人の数ではT-araはもう来てくれないかもしれない ひょっとしたらこれが最後の来日イベントになるかもしれない 不安と焦燥が心に暗雲たらしめる
現在本当にT-araが好きな人だけが残った 今日来る人たちはそういう人たち この数は減らないと思われるが、ここから増えることはかなり厳しいだろう その上で小規模ながら地道に来日して活動してゆけば継続の道は見えると思う いや、それも人が集まればの話 それすら乏しくなるのであれば完全撤退も必然に近くなる
T-araはここをどう見てくれるだろうか ペンとの距離は近いから喜んでくれるとは思う でもかつてのあの賑わいを味わうことは出来ない アリーナ席もスタンド席も人で埋まってたあの頃のライブ もう一度味わせてあげたかった 自分たちも味わいたい だがその可能性は低い どうしたものか
会場内はそれでも懐かしい熱気でムンムンとしてた やっぱりT-ara なんだかんだでT-ara そう考えてる人たちで一杯なのがわかる 目をやれば大きな横断幕がステージに掲げられてる
T-ARA Special Fanmeeting 2016~again~
again…T-araは確かに帰ってきた 再び日本で活動してくれると 本当にそうなると良いのだが、ここまでは真意がまだ読めなかった 日本での活動には何かしらコネクションが必要だから ここが大きな壁であることに間違いはないはず だから期待せよといわれても素直に信じられなくて againという単語にどこか人ごととして装ってる自分がいた
そんな自分をあのダンスビートの前奏が鼓舞してくれた TARGETだ 日本語曲の中でもお気に入りの1曲 この曲がトップで来るとは思わなかった すごくうれしかった 久しく出さなかったTARGET掛け声も自然と発せられた ほど近い距離でメンバーの表情もわかる いい すごくいい あのT-araがそこにいる 今はこれだけで幸せだ ともかくライブを楽しもう 次はウェイロニだった そう来るか 盛り上げる段取りがすばらしい いい MBKいいね と2曲目が終わるとともに興奮をおあずけされる メンバーの挨拶
1年10ヶ月ぶりに彼女たちは何を話すだろう 何から言い出すのだろう 出だしはソヨンだったか 覚えてる限りでは日本語が達者なソヨンがメインに語り出したと思う 「お久しぶりです」「お元気でしたか」「会いたかったです」「やっと日本でイベントできました」ここまでは想定内のセリフ が思いも付かない流れへと変わっていった やはりソヨンだったと思う 「私たち本当はもっと早く日本に来たかった」「日本の皆さんにずっと会いたかった」「日本でイベントしたいと私たちのほうからお願いしてた」と、穏やかながらもやや感情的に語り出した それに続きほかのメンバーも口々に語り出したと思う
やがてジヨンの番がきたとき、彼女は話しはじめてすぐ顔を手で押さえてうつむき加減になってくるりと体勢を替えた ジヨンの後ろ姿 感極まって彼女は見せた ジヨンらしい メンバーの中で感情が高ぶりやすいジヨン それが微笑ましくもあった ジヨンはすぐこちらに向き直してファンに顔を見せた 笑顔も見せたと思う また話し始める だがまた感情が高ぶったか後ろを向いてしまった ああ、そんなにも私たちとの再会がうれしいんだ ありがとうジヨン 私たちもうれしいよ ほんわか涙ぐむ気持ちになった その姿を暖かく見守った 二度も背中を見せたのは涙にむせる顔を見られたくないから…
変わらないじらしさが更なる愛おしさを生む 向き直して元気な表情を見せてくれるのを皆が待った だがここで異変が起きた ジヨンはこちらに戻ってもなおも向こうを向いてしまったのだ 電撃が走った 三度目のジヨンの背中 三度見るとは思わなかった えっ!と激しく心揺さぶられた ここですべてを察した気がした ずっとずっと、ずっと自分たちは待っていたけれど、本当に待っていたのは彼女たちの方だったのではないか ジヨンの背中がそれを語ってた そうとしか見えなかった
1年10ヶ月間どのような気持ちで彼女たちは過ごしてたのか想いが逡巡する まさかそんな…これほどまでとは…これほどまでに日本に来たかったのかと ここまでの、イルボンペンは見捨てられたのではないか、中国マネーの前に日本は霞んでしまったのかとの疑念を見事に打ち砕いた そう考えていたことがどれほどあさましくて卑しいものだったのか私は恥じた ジヨンのすすり泣く背中がメンバーの気持ちを証明していた
私は崩壊した T-araを信じ切れてなかった自分をさげすんだ 消し去りたいくらいに自分を粉々にしてやりたかった しかしその羞恥の裏返しで胸の奥に熱いものが一気に充満した それを感じ取れたとき定まった もう迷わないと T-araを信じて、T-araとともに歩んでゆこうと 三度後ろを振り返ったジヨンに私は覚悟というものを持たされた わずか10秒ほどの出来事 それだけの時間の中に今までと、これからのすべてが詰まっていた T-araとそれを愛する者とのすべてが…
このときの出来事を私は終生忘れないだろう ジヨンの後ろ姿を、メンバーの涙を、この日の有明を、私は忘れない
いたいけな背中を三度も見せて泣いたマンネ
この子と、この子のいるT-araに最後までついてゆこうと…




