補助具を使うタイミングについて | masamasaのブログ

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先日,シルバーカーを使用している患者様からこんな話をされました。

「杖で歩きたい。これを使うと杖で歩けなくなっちゃうでしょ?」

「シルバーカーを使うと,杖で歩けなくなる」 というのは誤りです。
杖で歩けないからシルバーカーを使うのです。
当たり前のことのように思えますが,補助具を使うようにすすめると,
「これを使うと身体が弱るから…」と言う方が意外と多いです。

杖や歩行器は,身体を支えて歩くためのものです。
杖にも色々種類があるのですが,T字杖は主にバランスを取るためのもので,足腰が弱ったのを腕で補うために使うものではありません。
四点杖というものは,腕にある程度の体重をかけられるのですが,片手が使えない人以外にはおすすめできません。
片方に体重をかけて歩くのは不安定ですし,左右で体重のかけ方が違うと身体のあちこちに無理な力が加わって,腰や膝・頚などの痛みにつながることもあるからです。

杖を使って,転倒の危険を冒しながら,痛みの原因を作りながら,やっとの思いでわずかな距離を歩いて,疲れて寝てしまうよりも,歩行器で楽に歩いた方が,疲れて横になる時間が少なくなり,杖を使って歩くよりも一日全体の運動量は多くなることもあるのです。

運動機能の回復が望める人は,補装具を使用して活発な生活を送ることで体力がつき,結果として補装具を使用しないでも生活できるようになるかもしれません。

リハビリで目指すものは生活の再建です。努力を強いる生活,疲れ果てる生活は長続きしません。いかに楽して活発に生活するかを考えることで,そのとき必要な補装具を選べると思います。お悩みの際は,是非理学療法士・作業療法士にご相談下さい。