頭と部屋の片付け方 理由編 | PTイワマの探究日誌

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PT(理学療法士)イワマが
『人の心と身体を動かすセラピスト』としてどう歩むべきか考え、感じたことを記すブログです。

昨日・今日と青森県某所で勉強会に参加しました。

昨日の会で少し話題を振られたのが
表題の『部屋の片付け方』

その場ではごく簡単に説明しただけでしたが、
片付け方について多少なりとも
世のニーズがありそうに感じました。


これまで似た題材で
『頭の片付け方』
を書いてきましたが
今回は少し切り口を変えて
片付けについて考えてみたいと思います。


最初に、昨日したごく簡単な説明ですが
『いつか使うかもしれないもの』は言い換えると
『いつ使うかわからないもの』なので
まずいらないものです。

季節ものならまだしも、
前にいつ使ったかわからないものや、
使う予定がないものは
捨てることをお勧めします。


何故捨てたほうがいいかの理由は
いくつかありますが
今回は脳の機能(認識可能レベル)から説明したいと思います。


自分で認識可能な脳の機能
大まかにコンピュータに近しいものだと
僕は考えています。
(両者は潜在意識の有無で
全くの別ものになります。
そこが人間とコンピュータの
決定的な違いです。)
便宜上、コンピュータになぞらえると
記憶領域は
メモリハードディスクに分かれます。

コンピュータに詳しい人なら
この2つが性能を左右することが
わかると思います。
どちらも余力がないと
コンピュータの能力は発揮できません


喩えると
メモリはまな板
ハードディスクはキッチンを指すと思えば
わかりやすいですね。
まな板に食材が山積みだったり、
キッチンに足の踏み場がなかったりすれば
料理はできません


さて、ここで脳の話に当てはめてみます。
メモリ(まな板)は現在考えていること
ハードディスク(キッチン)はこれまでの全ての記憶です。

現在考えていることがたくさんあるとよくありません。
人が同時にこなせるタスク
7(±2)個と言われます。
当然タスクは少ないほうが 
作業効率が上がります。
コンピュータでもたくさんの
アプリを立ち上げていると動作が重くなります。

ここで『いつか使うかもしれない物』が再登場します。
部屋にある物はほとんど全て
何らかの形で頭の中にあります。
整頓されたものはいいのですが、
そうでないもの、特に、気にかかっている物は問題です。
タスクを増やすことにつながります。

『捨てようか迷っている』とか
『汚れが気になる』
『好きじゃないけど捨てられない』
なんて物は悪いです。
これらは気がかりの分余計に脳に負荷をかけます。

負荷の大きさは気がかりの大きさです。
「何とかしたい」と思っていると
頭のどこかでずっと考え続けます
今日の勉強会に一緒に出ていた人は
覚えがあると思いますが、
ザイガニック効果というものです。
脳を活性化するという使い方もあるようですが、
部屋の汚れを気に掛けても負担にしかなりません

今、「部屋の中で気になる場所は?」と聞かれて
頭に浮かぶことは間違いなく脳に負荷をかけています。
聞かれたこの瞬間に実際に
脳の思考リソースを消費しているから
思い出せるということです。


気がかりは脳の『現在考えていること』(メモリ)を圧迫します。
思考力を少しずつ蝕んで目の前のことに集中できなくします。
散らかったまな板を想像すると
料理が捗る気がしませんね。

ちなみに
『これまでの全ての記憶』(ハードディスク)は容量が膨大で、
なおかつ、作業スペースではないので
現実的に能力に影響を受けることはありません。
代わりに『気がかり』を溜め込む
ごみ溜めになることはあります。


気がかりは頭の働きを抑制します。
部屋が汚れていると気がかりが増えます。
また、別の機会に触れますが、家の中が汚れていると人間関係も散らかります。
(脳機能の面からもある程度説明できますが、もっと深い理由があります。)


最後に、物を捨てるコツを一つ。
家の中に『使わないけど高かったから捨てられない物』はありませんか?
高いのは価格であって価値ではありません。高くても価値がなければゴミと一緒です。


本日は長文を最後までお付き合いいただきありがとうございました!