一人で食事をしても

美味しく感じないという人がいる

家族や恋人

友人が一人も居ないのは

変だという人も多い



家庭から学校や職場という

集いから集いへと渡り歩くのが

人間の性なのだろうか



誰かと共に食べても

一人で食べても美味しいものを 

美味しく味わえるほうが

豊かな人生を送れそうだけれど



常に他者を感じる為に

多くの人々は満員電車を利用するのか

移動時間すら集わなければ

落ち着かないとは大変な事だ



自分を振り返ると

どうだろうか



飛行機に乗ってまで

わざわざ飲みに行った飲み屋の

お目当ての女性と話ながら

一時間もすると飽きてしまい

盛り上げようと頑張るその女性の話しを

うわの空で聞いているフリをする始末



LCCの狭い機内では

知らない隣の席の人を感じながら

居心地が悪くて仕方ないけれど

イヤホンをして聴覚を遮断するだけで

気にならなくなるのだから

本当のところはそれほど

気にしはしていないのかもしれない



そう言えば

前回その飲み屋に行った時には

混み合っていて

隣の知らない誰かと

酔に任せて楽しく喋り

あの雰囲気をもう一度と訪ねたら

他に客がおらず

マンツーマン接客をされると

コミュ障が邪魔をして楽しめない



しかし旅先でも

孤食はいつもの事だから

ワンコインバーガーセットも

美味しく味わえるのだから

コミュ障も悪い事ばかりでも無い



感覚を肯定するのも否定するのも

自分だと思い込んでいたけれど

誰しもがそうとは限らないようで

食事一つ取って考えても

誰かと食べる方が美味しく感じたり

楽しく感じたりする人も居れば



誰かと向かい合うだけで緊張し

相手の話し相手が自分しかいないと

当然その相手はこちらに注目し

その視線を求めて来たのに

煩わしく感じてしまう人もいる



後者の側からすると

感覚とは常に内側から湧き上がり

そこに集中したくなるから

外部情報が邪魔くさく感じて

孤独な感覚へと誘われてしまい

相手を辟易させてしまう



逆に誰かと共有しなければ

その感覚が何なのかを判断出来ないのも

何かしらの障害のように思える



自らを分けると書いて自分

二つに割った饅頭の

どちらを食べても同じ味なのに

誰かと食べたほうが美味しく感じるのは

はたして本当に幸福なのだろうか

その誰かを思い浮かべながら

一人で食べても美味しく感じたほうが

遥かに幸せな気もするけれど