2016・5・19   ガイド自主研修 赤城山 | 高橋 丈のブログ

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山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

あの日は本当に良い日でした。
風薫る五月晴れの中、
ガイド仲間と自宅から最も近い赤城山での研修でした。


登山道では人が多すぎていけません。
ヤブの岩尾根を登っての地味な現場研修です。
知っておかなければならない技術
いつか遭遇するかも知れない事故
そんなことを思Iい、これからの夏山に備えて、
2人での研修となりました。

想定・・・
疲れ果てて足元がおぼつかないお客様に対し
ロープを繋ぎ合っての登り下り、
転落させないためには・・・
2人で役割分担を交代しての登り下りやトラバースの実施。

わざと転落して
「おっとっと~!」
巻き込まれそうになりますが、両足で踏ん張ります!

3時間も登ると・・・

シャクナゲのエリア

そしてミツバツツジとシロヤシオ

5月の光に輝いていました。


更に登って岩場を迂回して涸れ沢です。
転落危険を考慮しての固定ロープ設置
足場が悪い沢のガレ場を通過


そして、再度尾根に登り上げると今度はアカヤシオです。
咲いてました!


嬉しいじゃァありませんか!
地味な研修に花見も加わりました。

アカヤシオと鈴が岳、左の三角山はモロコシ山です。
今頃モロコシ山では・・・
ヒメギフチョウが嬉しそうにヒラヒラ宙を舞っていることと思います。
私達もこんな景色の中昼食タイムです。
気分は最高です!

コンビニのおにぎりも大変美味しく頂きました!


これから山頂部へは、這って登る様なヤブコギとなりますので、
これで下山開始。


下山途中は転落者の引き上げ訓練です。
お客様が転落してしまい、
自力ではよじ登ることが出来ないことを想定しての訓練です。


ロープには思いっきり体重を掛けたままシステム設置としました。
油断するとズル、ズルッとロープが流れます。

3分の1システムでは滑車を使用しないと引き上げが非常に重い、
5分の1に変更します。

最後は9分の1引き上げシステムも作成してトレーニングです。
ロープを1mほど引いても10㎝弱しか引き上げること出来ません。


最後はお茶を飲みながら1日の振り返りをしました。


ガイドに期待して登山に参加してくださるお客様
こんな地味な訓練は繰り返し実施の必要があります。
転落させない技術
転落した人を更に転落させない技術
そして引き上げる技術
どれひとつとっても疎かにしていいものはありません。


毎日使うものではありません。
繰り返しが絶対必要です。


これからも、継続訓練、頑張りま~す!