八ヶ岳 阿弥陀岳南陵 その2 | 高橋 丈のブログ

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山を登るということ、辛い時の方が多いかも知れません。
でも、頂上で交わす握手や笑顔は代えがたいものが有ります。

日帰りハイキング、夏山縦走、雪の山、
色んな山について、ここで紹介したいと思っています。

 
第2日目
まだ暗いうちに、テント横を歩く足音で目を覚ましましたが、また寝袋の暖かさへ引きもどされました。
「起きてますか~。」
そんな声で目覚めると、テントの内側はバリバリに霜が付いていました。
食事を済ませてからテントを畳みましたが、霜でかさばってテント袋に入れるのが大変でした。
気持ちも新たに所帯道具を背負って、いざ出発です。
沢の道は膝上くらいの雪が有りましたが、昨日、トレースを付けたため、歩くことは大分楽になっていました。
1時間ほど歩いて「クリスマスルンゼ」や「武藤返しの滝」という名前の付いた氷瀑を横目に見ながら、私達は小さな凍った沢を登ります。
 
高さ5m位で落ちても下の雪がフカフカですので、ロープは使用しないことにしました。
荷物が重いので、少々厄介な状況のようです。

なんとか、全員が登り終えると、今度は傾斜の緩い雪壁です。
深い所は胸くらい、浅い所でも腰程度は積もっています。 
2回も3回も雪を踏み固めても足が潜ってしまいます。
胸前の雪を掻き集めて膝で固めます。
そして足を載せてやっと1歩です。

そんなことを1時間以上も繰り返し、何とか樹林帯のエリアが見えてきました。
休憩です。
 
日陰ですから、少し休むと冷えてきます。



 
 中央に諏訪湖が見えてます。


美ヶ原でしょうか?


蓼科山ですね。
 
冷たいパンを温かなコーヒーで食べます。
温かいものは有難いですね。

すぐ、行動再開です。
まだまだ登ります。
樹林が近くなってきたら、幾分積雪は少なく成った気がしました。

「ズボっ」
まだまだ深いです。

 
 樹林の密度が少ない部分を選んで、上へ上へ登ります。
 
 やっと樹林の向こうに青い空が見えてきました。
稜線はもうすぐです。
・・・と思っても中々進みません。
ハア・ハア・・・。

頑張って雪をかき分けて進むと、出ました。
稜線です。
考えていた「青なぎ」へでました。
 

私も権現岳をバックに記念撮影です。
 
私はどうでもいいですね。

左は朝日岳、中央が権現岳ですね。カッコいいですね。
 
 風も少なく、景色を満喫できました。
すんなりと予定の場所へ出ることが出来て一同笑顔です。
「やった~。」
日陰のエリアから出てきましたから、太陽がまぶしかったです。
雪と陽の光で目がやられないように、
「サングラス掛けようね。」
良い天気でした。

そこから雪の尾根をしばらく歩いて本日のテント場へ着きました。
向こうに見える雪のピークから少し下ったところに有ります。
標高2500m位でしょうか。
さすがに風が強いです。
 
 風を除けるようにテント場を踏み固めたり、シャベルで平らに整地します。
これを怠ると寝ている間に、テントの雪面が凸凹になってしまいます。
最後にトイレの場所も決めて、通路も作ります。
仲間は・・・
「さみ~!」

唯一の女性、NDさんは
「まだですか~。」
テントを覗いてます。

夕食は雪を溶かして水造りから始めます。
もちろん野菜たっぷりの「頂」ラーメンを頂きました。


明日は登頂日です。
「風が吹かないと良いけどね~」
「風ですか~!」

寝袋に入って、足は冷たくならないようにザックの中へ入れます。
もぞもぞして、寝る体制が出来ましたらヘッドランプを消して消灯です。

「足が冷たいなァ!」

・・・3日目に続くということでお願いします。