ついにこの時が来たのかと思った
真夜中に身体が動かせなくなり
かけていた毛布を
足元からひっぱり剥がされたと思うと
ついにお出ましになった
数年前に亡くなった祖母が
自分と同じくらいの年齢になって現れた
お通夜の時
ウイスキーをちびちびやりながら
一晩中そばにいた
コロナ禍で最後に話したのは
スマホの画面の中だけだったから
幽霊でもいいから出て来て
ひとことふたこと話したかった
実家に帰ると
祖母の使っていた部屋に寝泊まりするけど
真夜中に目が覚めても
全く姿を見せてはくれない
お鉢米をお供えするのを忘れた日
妹の枕元に立って文句を言ったくせに
あれから数年経ってもうほとんど諦めていた
「 待たせたね 」
ワハハ 腹がいたい
いや 待たせたねじゃねーよ!
なんか幽霊の癖に元気すぎないかい
しかも布団を剥ぎ取って出てくるなんて
乱暴すぎる 笑
しかし
今の自分と同じくらいの歳
自分が子供の頃に見ていた姿になって
現れるとは思わなかった
なんかデカくて笑ってしまった
なんで大正生まれの婆さんが
そんなにデカいんだよ
腹を抱えて笑いながら目が覚めた
随分久しぶりにばあちゃんの夢を見たよ
前回登場した時は
スーパーで買ったビールを入れた袋を
手にぶら下げて歩いている姿だったね
夢でも幽霊でもいいからさ
たまには顔を見せなよ 笑

