第21週「胸に秘めた思い」
ぼく~の名前は おか坊♪
ぼく~の名前は モネ坊♪
ふた~りあわせて おかモネだ~♪
き~みととぼくとで おかモネだ~♪
もう若いひとはわからないかもしれませんね。昔はトラクターとかコンバインとか、農作業用車両のテレビCMがトヨタ・日産の自家用車並みに流れてたんですよ。ヤンマー一社提供の天気予報まであったのです。
ヤン坊マー坊天気予報
誰かの役に立ちたいと思ったから…? 面白くない答えだったかな。
(あかり)面白くないっていうか… なんか、きれいごとっぽい。

――102回より
モネ=清原果耶の言葉には、固有名詞がありません。妹のためでなく、家族のためでなく、まして、りょーちんのためでもない、漠然とした「誰か」。モネのしていることは、傍目――ワタシの眼には、愛着のある地元で、大好きな家族と実家で暮らして仕事がしたい、そんなIターンにしか見えません。それならそれでいい。でも、それをちょっとカッコ良さげな言葉にするもんだから、石井あかり=伊東蒼に、りょーちん=永瀬廉に、容赦なく「きれいごと」と云われてしまいます。
もちろん、モネの言葉――志に、ウソはありません。ただ、彼女の気仙沼ローカルでの活動、という選択に、ちょっとした間違いがあるのだと、ワタシは思います。
『おかえりモネ』というタイトルの意味。それは故郷の亀島に主人公が帰ってくる、かのように見せて実は、そこも含めつつ、東京の“ウェザーエキスパーツ”に帰る、その仲間たちから、こう迎えられるということではないのか。そのように思います。
モネの志は、気仙沼ローカルで収まるものではないはずです。菅波のそれが登米の診療所で終わるものではなかったのと同じように。
彼女は故郷、家族、友人たちへの想い、運命のその日そこにいなかったという負い目を胸に抱いて、より大きなステージへと再び向かう。故郷への借りは、広い世の中に向き合って返す。そんな選択を彼女はするのではないでしょうか。そうしてほしいと、ワタシは思います。
それは大学の研究員にスカウトされている妹・未知=蒔田彩珠、仙台の本店に異動・昇進の打診を受けた父・耕治=内野聖陽に迫られたそれぞれの選択とリンクし、重なっています。
わからないですよ。……のように見せて、ということかもしれない(笑)。
当たるも予報、ハズすも予報です。でも、そうなってほしいと願っているのは、現時点のワタシの正直な気持ちです。あるいはそれは、浅はかな予想、願望でしかなく、そんなものを軽く超える、ひっくり返す展開が来るのかもしれません。その可能性も「予報」しておくことにします。晴れ時々曇り、ところによって雨となるでしょう。
おまけです。朝ドラつながり以外、「おかモネ」とは直接関係ありませんが、当日記とは浅からぬ関わりがあるこの方の話題をスルーするわけにはまいりません。 10月8日(金)の「あさイチ」プレミアムトークのゲストは、光石研さん。当然、子役時代に『おしん』のこのシーンに出演していた件にも触れていました。

――10月8日放送「あさイチ」より。この日のあさイチ「プレミアムトーク」は、10/15(金) 午前9:55 までNHKプラスで絶賛配信中です。 https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2021100808907?playlist_id=3d0dce3d-0324-4e91-b0b0-2f5657d6dd31
さすがの朝ドラフリーク・華丸さんも、これにはビックリ。ちょっと得意な気分。 しかし、かの『セーラー服と機関銃』で薬師丸ひろ子と同級生役だったとは、まったく存じませんでした。いいことを聞きました。

