先日UPした慶喜さんの『幸せに・・・』の続きとして書きました。
が、これは主人公目線なんで、まったく違うものとしても読めると思います!
一応鏡エンド後ですが、ネタバレはほぼなしです。
できれば幸せに・・・ から読んでいただきたいところですが、そっちはネタバレがあるんで(^▽^;)
どこまでかはわかりませんが、ちょっと続く予定でございます。
では、どうぞー!
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空気が違う。
今までいた場所とは、匂いが違う・・・
おそるおそる目を開くと、そこにあったのは、見覚えのある、懐かしい景色だった。
「慶喜さん?どこ・・・?」
辺りを見回しても、あの優しい、私の大好きな顔はどこにもなかった。
初めはずいぶん泣いて『なんで、あの時私を離してくれなかったの!?』なんて、翔太くんに詰め寄ったりもした。
その度に翔太くんは辛そうな顔をして『ごめん・・・』と謝って・・・
でも、翔太くんだって辛かったはずだ。
あの時、私と慶喜さんの気持ちの板挟みになって、それでも、私の幸せと、私の幸せを願う慶喜さんの気持ちを考えてああしたのに・・・
それなのに私は、翔太くんの気持ちも考えないで、一方的に自分の気持ちだけを押し付けて、翔太くんを詰ったりしてしまった。
『あの時はごめんなさい』
そう謝った私に『気にすんなって!』と笑って言ってくれた。
ただそのあとに
『俺、思うんだ。あの時の慶喜さんはお前の幸せを願う気持ちのほかに、もう一つ思うことがあったんじゃないかって』
『もう一つ・・・?』
『ああ。お前の両親のことを考えたんじゃないかな?大切な人を失う悲しみを、それも大事な娘を失う悲しみを、味あわせたくなかったんじゃないかなって。俺の勝手な想像でしかないけどさ』
翔太くんもあの時代で、龍馬さんという、とっても大切な人を失った。
だからこそ、慶喜さんの気持ちがわかったのかもしれない。
この時代に帰ってくると、すべては元のままだった。
私たちが長い時間あの時代にいたことなんてまるでなかったかのように・・・
私の長く伸びた髪も、翔太くんの逞しくなった体つきも。
全てが元に戻っていた。
ただ・・・私たちの記憶以外は。
続く・・・