現の夢を、今ここで・・・                                   ~艶が~る 妄想小説~ -6ページ目

現の夢を、今ここで・・・                                   ~艶が~る 妄想小説~

今まで色々だらだらブログを書いてきましたが
艶が~るの妄想二次小説などをぼちぼち載せてみたいと・・・

古高俊太郎さまが好きなので、メインは俊太郎さまの予定。

私のちょっと感傷的な思いを…


艶がの旦那様ともリンクするかな?と思って、UPしました。


これに関しては、感想コメいただけたら嬉しいかも。


いや、普段のお話もコメいただけたら小躍りどころか、踊りまくるくらい嬉しいですー!w



続きで書いてるやつも、早めにUPしますーーー




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



あなたがいない世界は、私たちにはまだ、少しだけ広くて…



あなたの心がわからずに、いつも心配ばかりかけて、ごめんなさい。


もっと、しっかりと…


言葉にして伝えれば良かった。


『ありがとう』を。


こんなに早く、あなたと別れる日がくるなんて、夢にも思ってなかったから…



私を抱きしめてくれた腕。


慈しむように、頬を撫でてくれた手。


その広い背。



あなたに再び会う日まで、私はしっかり生きるよ。


でも今はまだ頼りない私だから…


もう少し、空から見守っていて。


いつか、あなたのことを思い出しても、泣かない日がくるまで。


どんな悲しいことも、笑って話せる日がくるまで。



私が転んでも、助けてくれなくていい。


私が泣いても、笑って見てていい。


あなたの暖かな瞳で見守ってもらえるだけで


きっと、少し強くなれるはずだから。


でも、悲しい顔で立ち止まった時は、そっと背中を押して。



あなたが空けたこの胸の穴は、あなた以外では埋めることができない。


でもそれは、生きるものが皆かかえる心の穴。


そして…痛み。


それを少しでも小さくするために、私は幸せになるよ。



もし生まれ変わりがあるのなら


私はまた、あなたのそばで生きてゆきたい。


そのときは…


もっと永く一緒にいよう。



ありがとう。


私を大事にしてくれて…


私を愛してくれて…


本当に、ありがとう。

君がくれたもの  君がくれたもの 2


からの続きです


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


放課後、私たちは公園に来ていた。


ベンチに座る私に、自動販売機で買ったお茶を翔太くんが渡してくれる。


「ありがとう…」


「いや……」


歯切れの悪い私たち。


何をどう話していいのかわからない。



「なぁ、今日の先生の話さ…どう思った?」


翔太くんがそう口火を切る。


「……わかんない。私、恥ずかしいけど、歴史ってよく知らなかったから…翔太くんは、今日先生

が言ってた話、聞いたことあった?」


「いや……でも、俺が知ってる慶喜さんの歴史とは、違ったよ」


「翔太くんが知ってた歴史…?」


「ああ。俺が知ってた、っていうか、こっちに帰って来てから思い出した慶喜さんの歴史」


そう言って、翔太くんは少し言いにくそうにしながらも、教えてくれる。



慶喜さんは本当なら、私と出逢った時にはすでに正室がいたこと。


側室が少なくとも二人はいて、子供も二十人以上いたこと。


「でも、今日の先生の話は、それとは真逆とも言える話だった…」


「うん…」


あの、幕末で慶喜さんと出逢った時、確かに彼には正室はいなかった。


「俺たちがあの時代にタイムスリップしたとき、その時点で歴史が変わってたのかもしれない」


「その時点で?」


「ああ、これは俺のただの推測でしかないけれど…」


そう前置きをして翔太くんが話してくれた。


あの時代に本来なら存在しないはずの自分たちが、どういうわけかタイムスリップしてしまった。


そしてタイムスリップしてすぐに、図らずも、歴史上の重要人物との交流を持ってしまった。


そこから歴史は若干、変わってしまったのではないか。


「歴史の教科書を見るかぎり、大きく歴史が変わったとは思えない。ちゃんと調べたわけじゃないから、今は俺も何とも言えないけど…でも、慶喜さんの歴史は少し変わってしまったのかもしれないな」


「そんな……私のせいで、慶喜さんはずっと一人なの…?」


「お前のせいじゃない。そもそも俺たちだって望んでタイムスリップしたわけじゃないんだ」


翔太くんの言うとおりかもしれない。


それでも私は「それなら仕方ない」とは思えなかった。


どうにかしたい。


慶喜さんを一人にしたくない。


幸せになって欲しい。


そのためには、私はどうしたらいいんだろう…?


私が…私が慶喜さんを幸せに…?


ううん、私が慶喜さんと幸せになりたいんだ。



「翔太くん…私、もう一度あの時代に行きたい」


「!! 何言ってるんだよ!? 慶喜さんがなんでお前をここに…この時代に帰したのか、それを忘れたのか?」


「…忘れたわけじゃないよ。でもね、翔太くん」


泣きだしてしまわないように…


冷静に話せるように…私は深呼吸をしてから話し出した。


「慶喜さんが私の幸せを願ってくれたように、私も慶喜さんの幸せを願ってたの」


「…っ! そんなのはわかってるよ! だからって、お前が戻ってどうなるんだ!?」


「それはわからない…戻れるかどうかもわからないし、戻れたとしても、その先のことはわからない…でも…」


翔太くんが私の肩を強く掴んだ。


「もしまたあの時代に戻って、その時慶喜さんのそばに、ほかの人がいたらどうするんだ!?」


「……」


「今この時代に伝わってる歴史は、先生が言っていた通りかもしれない。でも、またタイムスリップしたら、歴史が変わってしまうかもしれない!」


「そうかもしれない。でも私は…」


それ以上私には言わせない、というように翔太くんが強い口調で言う。


「俺は、絶対にお前を行かせない。お前はこの時代で幸せになるべきなんだ。いや、幸せにならなきゃだめなんだ!!」


「…翔太くん?」


「きつい言い方して、ごめん…でも、これが俺の思ってることだから」





続く……

君がくれたもの  からの続きです。


なんか、細切れになっちゃってごめんなさいーー!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇




あの日・・・私と翔太くんがこっちへ帰って来てから、もう長い時間が経っていた。




教科書を読んでも、慶喜さんのことはあまり詳しく書かれていない。



徳川幕府最後の将軍であること、大政奉還を行ったこと・・・




そんな事柄が、歴史の一部として活字になっていた。



あの時、色々なことがあって、色々悩んで慶喜さんが下した決断。




それが、こんなにあっさりと、ただの記号のように並べられる。



それが悲しかった。





そんなある日の授業・・・



「幕末から明治初期にかけては、色々な人たちが活躍したから教科書では味気ないものになってしまうけど、教科書では伝えきれない色々なドラマとか、こぼれ話みたいなものがたくさんあるんだよ」




そう日本史の先生が言う。



「例えば?先生のこぼれ話、面白いから聞かせてよー!なんならこの時間全部使っていいから」




そんな声があがる。



「そうだなぁ・・・じゃあ今日は先生の好きな“徳川慶喜”の話でもしようか」



私の心臓がドキンと跳ねた。




(慶喜さんの・・・)



翔太くんが心配そうに私を見る。




(私は、大丈夫)



そう言うように微笑みを一つ返し、先生の話に耳を傾けた。






「先生はねぇ、彼の一途なところが好きなんだよ。あの時代では、正室のほかに側室を持つことは当たり前だったんだ」



「側室って、愛人?」




「まぁ、平たく言えばね。でも、慶喜公は側室どころか、正室も持たなかったらしいよ」



「えー?なんで?愛人はどうかと思うけどさぁ。じゃあ、ずっと独身だったってこと?」




「うん。確かなことはわかってないんだけど・・・みんなも修学旅行で行った京都には昔、島原っていうところがあったんだ。今でも完全には無くなってはいないけど。

そこの太夫を身請けして、妻にしようとしたっていう説があるんだよ。

大政奉還後、慶喜公が大阪から江戸へ船で行った時も一緒だったとか。

ま、その後の歴史にその太夫は出てこないし、名前すら明らかになってないから、どこまでが本当か、あるいは全部作り話か・・・まるでわからないんだけどね。

でも、最後の将軍がそんな一途な人だったらって考えたら、ちょっと素敵じゃないか?」




「先生にも早くそんな人が出来たらいいねー」



「えー、俺は側室とか、めっちゃうらやましい!!男のロマンじゃね?」




「男子、サイテー!」




そんな風に騒ぐクラスメイトを横目に、さっきとは全く違う気持ちで、私と翔太くんは目を合わせたのだった。















続く・・・