第四回 円とドル、政府と国
P96
話は単純です。円が暴落するということは、高い金を払わなくては外国製品が買えないということです。
[コメント]
「世界」とか、「国」を基準にしてお金の話をする時、そのお金とはドルです。円では原油も大豆も鉄鉱石も買えません。国が破綻する、ということは借金が返せなくなるということですが、当然お金の単位はドルです。韓国がIMFの世話になったのもドルが不足したからですし、アルゼンチンもジンバブエもお金(ドル)が無かった為に国家破綻騒ぎとなったのです。ギリシャの場合はユーロが無くて借金が返せないという話になっていますが、ドルを持っていれば解決できた話です。
円が暴落しようが、暴騰して円高が進もうが円では外国製品は買えません。
日本が外国製品を買えるかどうかは、ドルを幾ら持っているかで決まります。
ドルがなくて円が暴落したら、高い金(円)を払っても外国製品は売ってくれません。
話は単純です。貿易黒字国である日本は輸入に必要なドルは輸出で確保できますから外国製品を買えなくなることなど当面(ん十年は)あり得ません。
貿易赤字になったとしても、それを補う大量のドルを保有しています。
貿易赤字になるかどうかの話は後日のテーマ「第七回 例題」に記載があります。
P72
先進国中ズバ抜けた政府の借金。2009年9月末の「国の借金」は、正確に言うと約865兆円です。
[コメント]
政府の借金と表示して置きながら、すぐに国の借金に置き換えています。それなら表題も「先進国中ズバ抜けた国の借金」とするべきではなかったか思いますが?
国の借金というからには何ドルなのか?という話になります。政府が外国からドルで借金をしているのであれば、国の借金と言って差し支えないでしょう。
政府の借金は約865兆円です。その大半が国民の貸金です。
国の借金はゼロ$です。というか大量に貸している金(ドル)があります。
P97
「通貨の強さ」はあらゆる意味での「国の強さ」と連動するものです。それが暴落するということは、国全体が奈落の底に沈むということにほかなりません。
[コメント]
あらゆる意味での「国の強さ」というものは、政府が紙幣を印刷しまくっただけで奈落に沈むものではありません。
100万ドルのロボットを海外に売れば約1億円を手に入れることができます。万一、円の価値が半分になれば約2億円を手に入れることになります。下請けの業者も、それまでの倍の料金を受け取ることになります。従業員も倍の給料を受け取ることになります。従業員に弁当を売っている会社も倍の料金で買ってもらえます。消費税も所得税も2倍増収になります。
軍事面を別にすれば、国の強さとは、何ドル持っているか、何トンの金(ゴールド)を持っているか、ドルや金と確実に交換できる品物をどれだけ持っているかで決まります。品物とは石油や鉱物資源以外にも、その国に行かなければ手に入らない製品も含まれます。炭素繊維製品、ロボット、原子力発電関連・・・。日本は日本でしか生産できない数多くの製品を持っています。これらはダントツの競争力を持っている限りは、相場で上下するドルや金よりも有力な第三のマネーといえるかも知れません。
P79~80
政府が円を刷れば、国際社会で日本円の信用が一気に低下します。円の価値は暴落し、物価は暴騰を始めます。
[コメント]
国際社会では円は言わば藩札のようなもので、通用しません。為替ヘッジで日本国債を保有している金融機関はありますが、国際社会で円は流通しているとは言えません。流通していなければ「日本円の信用」なるものも国際社会には殆ど存在しません。
一応ハードカレンシーと呼ばれてSDRにも含まれていますが、円で決済が行われているケースはあったとしてもごく希なことです。(日本での輸出入を円建てで行われるケースは多くあります、為替売買を略す為に、大量に保有するドルの裏づけの元で行われているものです。)
国の信用は何ドル持っているか、どれだけ先に挙げた資源(第三のマネー)を持っているかで決まります。
P85
借換債が売れなくて、古い国債の返済が滞れば国の信用がなくなります。国の信用に裏付けられて流通している「円」も信用を失います。そんなことになったら、日本は破滅です。
[コメント]
政府と国は、はっきり区別して下さい。
古い国債の返済が滞れば「政府」の信用がなくなります。「政府」の信用に裏付けられて流通している「円」も信用を失います。そんなことになったら、「政府」は破滅です。
借金してバラ撒いた政府のお金は何処に消えるのか?
そのほとんどの部分が郵貯、金融機関に還流するとするなら、少なくとも郵貯は借換債を買わずに何を買うのか?還流しないとしたら何処に消えるのか?具体的な事例を挙げて説明するべきです。
P96
国債が暴落すること自体、日本政府が世界の信認を失うということです。政府が信認を失えば国の信用を背景に価値を保っている「円」も信認を失うということです。円が信認を失えば円相場が暴落するのは理の当然です。
P97
いつか必ず国債が暴落し、金利が暴騰して、円が暴落し、国家滅亡の引き金を引く時がやってきます。
[コメント]
国債が暴落し、金利が暴騰して、円が暴落したとするわな、外国から1ドルのお金も借りていない、大量のドルと第三のマネーを保有する、貿易黒字国がどうやって滅亡するのだ?
日本政府が信認を失うとして、日本政府(日銀)が大量に保有する米国債は当然売りに出されることになります。米国債が暴落すること自体、米国政府が世界の信認を・・・ドル相場が暴落するのは理の当然です。ん?円は何に対して暴落したのだ?