(前編からのつづき)
三頭山から鞘口峠までは急な下りが続く。
もうここは、涙が出るくらい辛かった。
ここまで痛みをだましながら来たけれども、ここの下り坂ではダメだった。
ガレているところも多く、一歩一歩が痛みとなって足に響く。
「膝が痛てぇ~」
本気でリタイアを考えた。
長く感じた下りもやっと終わり、鞘口峠までたどりついた。
ここでは、痛みの痺れがおさまるまで休んだ。
ついでにジェルで補給する。
他の人もここまで楽に来たという人は少なく、それなりに疲れている感じだ。
「第2CPまでもうすぐ」
そう自分に言い聞かせて出発。
細かいアップダウンを繰り返す。
左手は崖になっているので注意しながら歩く。
やがて舗装道に出て、第2CPの月夜見駐車場に到着。
10時間29分。
ハイドレーションの水はまだ残っていた。
1リットルちょっとの水を追加してもらう。
ちなみに昨年は飲み慣れていないポカリを補給して失敗した。
なので今年は無難に水を選択。
第2CPでも長めの休憩をとる。
楽しみにしていた「コーラ」を飲みながら、おにぎりを食べる。
気分的にもリフレッシュ。
そしてトイレで所用をすませて出発。
ここから御前山へと向かう。
もう時刻は午前0時に近い。
眠くなっている人も多いのか、登り坂で寝転んでいる姿もちらほら。
自分は左膝の痛みで眠気は感じなかった。
登り基調だったので楽に前へと進む。
今年初めて使うポールが大活躍だ。
「来年も使おう」
不思議なことに、もう来年も出るつもりでいた。
御前山山頂に到着。
ベンチでゴロンと横になる。
今年は満天の星空というわけにはいかなかった。
少し残念に思いながらしばし休憩。
ホントに休憩をとってばかりいる。
「とにかく完走」
それしか頭になかった。
ここから一旦、大ダワに下る。
ここがまたキツかった。
こころなしか、右膝の方も痛くなってきた。
左膝をかばうよう歩いていたからかもしれない。
「負の連鎖だ・・・」
そして2~3つの小ピークを超えて、大ダワに到着。
まず目に飛び込んできたのは、テントに貼られていた「リタイア受付」の文字。
「痛みを我慢しながらここまで来たんだから・・・」
ここまできたらリタイアという選択肢はなかった。
5分ぐらい休んで最後のボスキャラである大岳山に向けて出発。
だんだんと岩場が多くなってくる。
さすがにポールを持ちながらだと進みずらい。
途中でポールとハンドライトをザックにしまう。
両手を使ってガシガシと登った。
意外とこういう登りは好きである。
結構、あっけなく大岳山山頂に到着した。
とくに休むほど疲れてはいなかったが、夜景がきれいだったので座り込んだ。
このあたりで完走できそうだと確信した。
ここから先は大きな登りはない。
タイムを狙っている人にとってはここからが頑張りどころだ。
ガレガレの岩場を下ったあと、第3CPへと向かう。
そして第3CPの長尾平に到着。
15時間36分。
ここでは休むことなくそのまま先へと進んだ。
「どうせ休むなら日の出山でゆっくりしたい」
そう思ったからだ。
その日の出山には、午前5時頃到着した。
ちょうど日の出前だ。
「今年はここで夜明けを迎えよう」
そう思ってベンチに腰掛ける。
まだ暗いので夜景がきれいだ。
夜明けを待っているうちに、なんと、知らないうちに寝てしまう・・・(^^;
次に目が覚めたときには既に明るくなっていた・・・。
時計を見ると午前5時30分過ぎ。
30分ほど寝ていたことになる。
周りの人の話しでは、「日の出」そのものは見えなかったらしい。
もともと、「雨」の予報だったので、雨がふらないだけマシだった。
ヘッドライトをザックにしまい出発する。
「あとはゴールするだけ」
しばらく歩くと、65km地点の道標を通過。
「最後ぐらいは走ってゴールしたい」
そんな気持ちが、ふつふつと沸いてきて、おそるおそる走ってみる。
膝は痛むが走れないこともない。
もうかれこれ10時間以上も痛みを感じながらここまで来たので感覚がマヒして
いるのかもしれない。
「あと5km」の標識を通過。
もう止まらない。
このままゴールまで走って行こうと決める。
そして山を下りて舗装道路に出た。
最後は気持ちよく走ってゴール!
18時間25分。
ゴールしたあと、トン汁を食べ、ビールを飲んで体育館に戻った。
そのとき、手にしていたのは、「完走証」と「FinishersTシャツ」。
「完走できてよかった」
素直に嬉しかった。
「来年はしっかりと調整してベストを出す!」
そう思いつつ会場をあとにした。
最後に昼夜をとわず、ずっとサポートしてくださった大会関係者のみなさま、ボランティアの
みなさま、ホントにありがとうございました!
まずは脚を治す!
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