2回目の出場となる今年のハセツネ。
タイムは15時間29分と昨年から大きく落ちる結果となってしまった。
今年になってから走ってきた距離、内容を考えれば当然の結果だ。
それが今の力である。
だけどそれを認めたくない自分がいた。
足裏の故障など言い訳をあげればキリがない。
とにかく昨年の自分よりも一歩でも進んでいることを感じたかった。
そんな思いを持ちながら走った今年のハセツネを忘れないうちに書きとめておこう
と思う。
2010年10月10日
朝からしきりに雨が降っている。
前日も雨だった。 トレイルのコンディションもかなり悪いだろう。
朝一番にハセツネのオフィシャルサイトをチェックする。
開催中止のアナウンスはない。
「よし、いくぞ」
いつもよりも大きいバッグをかついで武蔵五日市へ。
現地に着いたのは午前11時少し前。
受付を済ませた後は中学校の敷地内で寝転んでしばし休息。
その後はトイレの長蛇の列に並んだこともあって、レース前の時間的余裕はあまり
なかった。
そのせいもあって、会えなかった人も多数。
天気はどんどん回復している。
スタート直前には強い日差しが射してくるほどだった。
今年は長い挨拶もなく比較的スムースなスタートになった。
自分は16時間以内のプラカードの列に並ぶ。
けれど多くの人が、12時間以内、10時間以内の列に並んでいる。
「ホントか?」
みんな渋滞を嫌って早めの位置取りをしているのだろう。
実力不相応の人が混じっていることが渋滞の根源だと分かっていても、それが自分
だとは思わないのだろう。
そしてスタート。
廣徳寺までのロード、変電所から今熊神社までのロードでは意識的にスピードを上げた。
この後の渋滞を考えると、ここで多少飛ばしても影響はないだろうと思ったからだ。
今熊神社を登り始めた頃には、すでにものすごい汗をかいていた。
そのおかげで入山峠付近では昨年ほどの渋滞にはまきこまれなかった。
そこからはアップダウンのトレイルが続く。
思ったよりもトレイルの状態は悪くない。
下りでも力むことなく走れる感じだ。
最近は登りのタイミングで抜いて、下りトレイルで抜かれることが多い。
そんな感じで、あっという間に醍醐丸を通過。
応援に照れくささを感じながらも先へと進む。
調子は悪くない。
いつも一人でのトレランが多いので、他の人と走るのが楽しい。
前のランナーが走りだせば、それに付いて行くように走れる。
第一関門(浅間峠)22.66km地点を通過。
3時間59分
当初の目標は3時間40分。
もともと無茶な目標だったので、この時点であっさり目標を「自己ベスト更新」
に切り替える。
去年と比べると12分ほど早い。 自己ベスト更新は十分に狙える。
ここの関門で5分ほどの小休止。
おにぎりを食べた。
そして去年以上の応援の人たちの間を抜けて三頭山へと向う。
しばらくして、ハンドライトとヘッドライトを装着&点灯。
秋も深まったのか、それとも山の日が暮れるのが早いのか?
気づくとあっという間に暗くなっていた。
だけどそれは日が暮れただけではなく、雨雲が空を覆ったせいもあったようだ。
何か物音がしたと思ったら、「雨」が降ってきた。
ついさっきまで走れたトレイルもあっという間にぐちゃぐちゃになってきた。
特に登りの「つるつるトレイル」にはてこずった。
こんな状況は以前にも経験済みなのでテンションは下がりつつも気持ちは
まだレースを続けている。
両手を使い、草木をつかみながら登った。
ウインドブレーカーを着ようとも思ったが、暑くなるのがイヤだったのでそのままの
格好で走った。
西原峠のところでエネルギージェルを補給。
これからせまる三頭山に備えて一呼吸。
今年はぐいぐいと登れている感じがした。
だんだんと岩がごつごつしてくる。
そうなると山頂も近い。
今年はまともな試走を一度もしていないのだが、走っているうちに昨年の記憶が
次々とよみがえってくる。
階段を上りきって、コース最高地点である三頭山山頂(1527m)に到着。
最初のボスキャラを撃破!
ここで一休みをしているときにヘッドライトのライトが消えていることに気がついた。
走っているときにも、
「なんか暗いなあ」
とは思っていたが、てっきり雨による視界不良かと思っていた。
どうやら電池切れみたいなので、ここで交換する。
そして第二関門である「月夜見駐車場」(42km地点)を目指して出発。
ここからはあと6kmほど。
持参した水(2リットル)もまだ十分に残っている。大丈夫だ。
三頭山からはしばらく下りが続く。
わりと急な勾配だ。ときおりガレた岩場のところもある。
そんな鞘口峠に下りるある場所で派手に転んでしまった。
「ヤバっ!滑る!」
そう思った瞬間には大きく転倒していた。
幸い外傷は見当たらなかった。
だけど、転んだ衝撃でヘッドライトの電池が飛び出してしまっていた。
さっきの交換の時にしっかりと閉じていなかったのかもしれない。
「まずいぞ、まずいぞ」
結構あせる。
夜のトレイルでどこに落ちたか分からない乾電池を探すのは至難の業だ。
しばらく探すも見つからない。
他の選手の邪魔にもなるので諦めた・・・。
ダメもとでさっき交換した古い乾電池を入れてみるもやっぱり
「つかない・・・」
今年は予備の乾電池を最低限の本数しか持ってきていないことを悔やんだ。
結局、ここからはハンドライト1本で走ることになった。
最初は「なんとかなるだろう」と思ったが、これが想像以上に
「暗くて走れない・・・」
特に下りトレイルでは足元を照らせても数m先の状況がまるで分からない。
歩くには困らないが、走るにはかなり「ストレスフル」だ。
こうなると残された手は、「他の人に付いて行く」しかない。
だけど平地と違ってアップダウンのあるトレイルでペースを合わせるのは
無理がある。
しばらくすると一人で走っている状況になってしまう。
「なんで、こんな夜にレースをやるんだ?」
何度もそう思った。
かなりやる気が失せたが、まだ脚が残っている状態なのでとりあえず第二関門
へと向った。
(つづく)
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