証人は嘘をつきます。
法律実務家になって,これは本当に実感しました。
弁護士になる前までは,お陰さまで良い方々に囲まれていた(?)ものですから,
嘘といっても,
「風邪ひいたから,今日,バイト休みます」
程度のカワイイ嘘しかお目にかかることはありませんでした。
しかし。
世の中には,本当に嘘をつく人が多いです。
しれっと,咄嗟に,嘘つきます。
例えば,深夜の信号交差点での交通事故。
信号が青か,赤か。
ある程度,良心や良識のある人なら,自分も悪かったなと思って,
正直に話をしちゃいますよねぇ。
しかし,
結構世の中には,自分の信号が赤だったとしても,当然のように
「自分が青だった」
と主張する人も相当数いる気がします。
“気がします”というのは,私が弁護士として目にするケースでは,
結構多い,という意味です。
というか,そういう紛争になる事件だからこそ,弁護士のところに
事件があがってくる訳か。
そう考えると,世の中全体としては,いい人の方が多数派で,
そういう方は少数派なのでしょうかね。
きっとそうだろう。
いや,そうであって欲しいです。
まぁもちろん故意に嘘を言っているケース以上に,
お互いに嘘はついていないけど,それぞれに
感じ方や,理解の仕方が異なるために,
同じ出来事を見ていても,原告側と,
被告側の記憶が異なる
というケースも多いです。
むしろ,この方が多い。
いずれにせよ,裁判官も,こういった
証人は嘘をつく。(故意にしろ,過失にしろ。)
ということをよく分かっています。
ですから,一般的には,裁判官も,証拠の書類や証拠物を
重視します。
偽造等の危険を除けば,「物」は嘘付かないですからね。
そのため,ドラマみたいに,証人尋問で,大逆転,というケースは
割と少ないです。
むしろ,証拠書類や証拠物を提出した段階で,ある程度の勝敗が
決していることが多いです。
このあたりの弁護士の立証と,裁判官の事実認定の話は,
面白いテーマなので,また機会があれば書いてみたいと思います。