久しぶりの更新です。



本日はサラクレ相談員研修がありました。



愛知県弁護士会法律相談センターでのサラクレ相談件数は,


ピーク時である平成15年頃は,


  月500件, 年間6000件


程度あったそうですが,現状は,


  月70~100件, 年間1000件


だそうです。




5分の1から6分の1に減少していますね。激減。。。。


確かに,最近サラクレ相談の割り当てがあっても


相談の予約がない,っていう日がしばしばありますもん。




さて,


今日の研修は,


裁判所の破産係の主任書記官をお迎えして,


  同時廃止および少額管財事件の運用の変更についての説明


   と


  過払金債権を債権譲渡することで回収する手法についての講義


の2本建てでした。



どちらも実務的には非常に興味深い話だったので,


そのうち(なるべく近いうち!)にブログに書きたいと思います。




目撃者の特定のための情報の提供について




前回の続きになりますが,備忘のために。



裁判所の調査嘱託を使って,検察庁から,不起訴事件にかかる目撃者の特定のための情報の回答を受けるための要件も以下に記しておきます。


やっぱり厳しい要件ですね・・・。


当人のプライバシーとの調整が必要な場面ですからやむを得ないと言えばやむを得ない訳ですが。



(1) 民事裁判所から,目撃者の特定のための情報について調査の嘱託がなされた場合であること。
(2) 目撃者の証言が,当該民事訴訟の結論を直接左右する重要な争点に関するものであって,かつ,その争点に関するほぼ唯一の証拠であるなど,その証明に欠くことができない場合であること。
(3) 目撃者の特定のための情報が,民事裁判所及び当事者に知られていないこと。
(4) 目撃者の特定のための情報を開示することによって,捜査・公判への具体的な支障又は目撃者の生命・身体の安全を侵害するおそれがなく,かつ,関係者の名誉・プライバシーを侵害するおそれがないと認められる場合であること。


特に,交通事故の損害賠償事件などで,刑事事件の不起訴記録が必要になる場合があります。



不起訴記録については,刑事訴訟法47条により,
原則として,公にはされません。


しかし,例えば刑事事件記録の中にある,事故当時の実況見分調書などは,事故状況を明らかにする上で欠かせない証拠となります。


この不起訴記録の開示について,検察庁から,一定の運用基準が示されています。




1.被害者,被害者の法定代理人又はその代理人弁護士が閲覧・謄写請求した場合



この場合は,民事訴訟等での被害回復のための損害賠償請求権などの目的である場合に,閲覧が認められます。


閲覧が認められる範囲は,実況見分調書などの客観的証拠に限られます。


つまり,供述調書(当事者から捜査官が言い分を聞いて,書類にまとめたもの)
開示されません。




2.民事裁判所から不起訴記録の文書送付嘱託


損害賠償の裁判をしている裁判所から,検察庁に対し,不起訴記録を裁判所に送ってもらうようお願いすることができます。


これを 文書送付嘱託 といいます。


当事者としては,裁判の中で,文書送付嘱託の申立を行い,裁判所に,検察庁から不起訴記録を取り寄せてもらうことができる訳です。


しかし,この場合も原則として,上記1と同様に,客観的証拠についてのみ送付される扱いとなっています。





では,事故当時に,当事者が警察に話していた言い分を知りたい,すなわち,当事者の供述調書が見たい,となった場合はどうするか?



その場合には,裁判所からの文書送付嘱託の場合に限り,厳格な要件のもとで
供述調書の送付に応じてもらうことができます。



その要件は以下のとおり。


難しい内容ですが,要するに,その供述証拠が,事件の争点の判断に欠かせない
とっても大事なもので代替性がない,というような場合に限り,送付に応じてくれるということです。


厳しいですね・・・。


(1) 民事裁判所から,不起訴記録中の特定の者の供述調書について文書送付嘱託がなされた場合であること。
(2) 当該供述調書の内容が,当該民事訴訟の結論を直接左右する重要な争点に関するものであって,かつ,その争点に関するほぼ唯一の証拠であるなど,その証明に欠くことができない場合であること。
(3) 供述者が死亡,所在不明,心身の故障若しくは深刻な記憶喪失等により,民事訴訟においてその供述を顕出することができない場合であること,又は当該供述調書の内容が供述者の民事裁判所における証言内容と実質的に相反する場合であること。
(4) 当該供述調書を開示することによって,捜査・公判への具体的な支障又は関係者の生命・身体の安全を侵害するおそれがなく,かつ,関係者の名誉・プライバシーを侵害するおそれがあるとは認められない場合であること。