原本,正本,謄本,抄本 って何?



これって,法律実務に携わるようになって,


はじめに疑問に思う事柄だと思います。




まず,原本


原本は,日常用語の“原本”のイメージで構いません。


すべての元となる,本物の文書,とでも言いましょうか。


例えば手書きの判決であれば,まさに裁判官が直筆で


書いた判決文書が,原本です。



次に,正本


原本を元につくった写しなんですが,原本と同じ効力を持つものです。


上記の例でいうと,判決の原本は1通しかないので,


当然裁判所で保管されていて,外部に持ち出せません。


そこで,権原のある書記官が,判決の原本と同じ効力を持つ,


判決正本を作ります。


裁判をやると,原告にも被告にも判決書がもらえるわけですが,


あれは“正本”なんですね。


だって,原本は裁判所にありますから。


ただ,正本なので,原本と同じ効力がありますから,例えば,


その判決正本を持って,執行裁判所に行けば,強制執行することも


できてしまいます。


その意味では,当事者にとって,判決正本は貴重品です。


まさに判決です。




あとは,謄本抄本


謄本とは,ざっくばらんに言ってしまえば,単なる写し,です。


写しをみれば,原本の内容は分かりますが,原本と同じパワーは無い訳です。


ということで,こういう判決が出ましたよ,という証明書にはなるが,


判決書の効力はありません。


補足すると,謄本は,単なる写しは写しですが,


権原ある人(書記官)が,


原本の内容と同じ内容ですよ,ちゃんと正確な写しですよ,と


証明してくれている写し,です。



抄本は,謄本の一種です。


謄本は,全文の写しですが,


抄本は,一部だけ抜き出した写しです。


例えば,戸籍謄本と言えば,戸籍全体の写しですが,


戸籍の抄本と言えば,戸籍の中から,必要な部分だけを


抜き出した写しです。




とりとめもない話ですが。




ご承知のとおり,法律上定められている利息の上限を超えた,


高い利息で借入,返済を繰り返していると,


債務を返済し過ぎてしまうことがあります。


そうすると,返済を続けて行くうちに,借金が無くなるんですね。


そうして,本当は借金はもう無くなっており,法律上は返済する


必要がないにも関わらず,返済し続けている,という状態になります。




しかもサラ金業者は,当然,借金がもう無くなっていることを知っています。



だけど,だまーーーーっている訳です。



何もしらない契約者は,


返済する必要も,義務もないけれど,


もくもくと返済し続けている訳です。



契約者が借金が残っているという錯誤に陥っていることを知りながら,


それを積極的に利用し,


お金を払わせ続けるというのは,


詐欺に近いですよねぇ。一般的な感覚でいうと。




しかも,サラ金業者に払いすぎたお金(過払金)の返還を求めると,


お金がないから5割しか返せない,3割しか返せない,などということを


恥ずかしげもなく言ってきます。



契約者がお金のやり繰りに苦しんでいたときに,


サラ金業者が借金をまけてくれたことなど一切ありません。



上記のように,値切ってくるのは,何も中小の業者だけではありません。


CMをやっている大きな業者(アコム,レイク)もですし,三菱UFJニコスのような


大きな業者ですら,


 「業績が苦しいから○割にしてくれ」


と言ってきます。




もちろん,そんな提案は一蹴しますが。



本当に倒産しそうな業者は仕方ないかもしれませんが,


上記のような大企業は,もうちょっとモラルをもって,


過払金はちゃんと全額返して欲しいと思っています。


サラ金業者に期待するのは無理かもしれませんが,


UFJニコス位の企業なら,それくらいの社会的責任を


期待してもいいような気がするんですけどねぇ。



ということで,訴訟案件が増えていきます。笑


(もちろん依頼者さんと協議した上で,ですけど。)




以上,半分はグチでした。




区役所の無料法律相談に行って来ました。



名古屋では,各区の区役所で,弁護士が,


20分間の無料法律相談を実施しています。


http://www.city.nagoya.jp/shiminkeizai/page/0000006096.html




法律相談センターでの,30分5250円の有料相談と,


この区役所での,20分無料相談と,どのような違いがあるか。




一応位置づけとして,20分の無料相談は,


一般的な法律的なアドバイスを行うとされています。


時間も20分間と短いので,具体的な事案をすべて把握した上で


十分なアドバイスをさせていただくのは難しいんですよね。




ですから,20分の無料相談は,ちゃんと弁護士に依頼する必要の


ある事案と,そこまでしないでも解決する事案とを振り分けるという


意味合いがあると思います。




そうは言っても,せっかく足を運んでくださっているので,


有料相談と代わらないレベルで,具体的なアドバイスを


させていただいているのが実情です。





さて,そんななか,


たまにいらっしゃるのですが,ご本人で裁判をしていて,


裁判に提出する自作の書面をもってきて,


 「これで正しいか見てくれ。


という方がいます。



ただ,これは止めた方がいいと思います。


弁護士が20分間の相談で,これまでの裁判の経緯や


相手方の主張のみならず相談者さんの主張も十分に


理解する時間もないのに,書面が「正しいかどうか」なんて


判断出来るわけありません。




ご本人で裁判をされる方は,


特定の弁護士さんに,継続相談という形にしてもらい,


ご依頼の弁護士さんに,ある程度の事情や訴訟の経緯を


把握してもらった上で,二人三脚で裁判をしていくのがよいと思います。


もちろん費用に余裕があれば弁護士に任せてしまった方が楽なんでしょうけども。




以上,とりとめのないお話しでした。