前回の続きです。


以下のような例題を通じて,離婚訴訟の印紙代を考えてみていました。



(例題)

離婚を請求し,併せて,慰謝料500万円,子供3人の親権及び養育費,財産分与,年金分割 を請求する場合。



離婚請求と慰謝料の部分については,離婚(160万)と慰謝料(500万)の訴額を比較し,大きい方の印紙代になる,ということでした。



では,その他の部分はどうでしょうか?



② 子供の親権


子供の親権は,離婚した場合には当然に指定されます。


両親が離婚したのに,親権者が定められないということはありません。


民法上も,


第819条

1項  父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。
2項 裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を親権者と定める。


とあります。


ですから,親権者を指定してもらうのに,印紙代はかかりません。




③ 養育費の請求


養育費を定めるのは,普通は,家庭裁判所の調停と審判で行う事柄です。


ただし,いわば例外的に,離婚訴訟と一緒にやる場合にのみ,調停や審判ではなく,訴訟でできる事柄です。


ですから,離婚請求の本体とは別に,その審判分の印紙代を納める必要があります。


養育費は,子供1人につき,1200円です。


例題のケースだと,子供が3人ですから,

  1200円×3 = 3600円

となります。



④ 財産分与の請求


財産分与についても,③と同じで,本来的には審判事項です。


ですから,訴訟の場合も,離婚請求本体とは別に,審判分の印紙代を納める必要があります。


財産分与も,1200円 です。


財産分与の請求額が,100万円だろうが,1億円だろうが,印紙代は1200円です。




⑤ 年金分割の請求


年金分割についても,③および④と同じく,審判事項です。


ですから,審判分の印紙代が必要です。



…やはり,1200円 です。笑





● ま と め


以上から,


(例題)

離婚を請求し,併せて,慰謝料500万円,子供3人の親権及び養育費,財産分与,年金分割 を請求する場合。


の印紙代は,


(離婚+慰謝料)=30,000円

親権者の指定 =無料

養育費3人   =3,600円

財産分与    =1,200円

年金分割    =1,200円 


合 計   36,000円



となります!






さて・・・。


ここまでが,ウォーミングアップです。笑



以上の計算方法は,たいていの法律事務所のサイトに書かれていると思います。



では, 離婚訴訟で出た判決に対し,高等裁判所に控訴をする場合の印紙代はどうなるでしょうか!?



これが,ネット検索してみてもあまり出てこないんですね。


きっと本人訴訟でやられている方も,検索して困られたかと思います。



そこで, 離婚訴訟で,控訴をする場合の印紙代について,書いてみたいと思います!



つづきます!笑








ご存じのとおり,裁判を起こしたり,審判をしてもらうには,裁判所に印紙を納める必要があります。



この印紙代の計算。


単純なようで,少し複雑な事件だとややこしいので,弁護士さんも苦手な人が多いようです。



タイトルの件。


完全にマニアックな領域です。



【 第1審 ~ 家庭裁判所 】


一般的に印紙代は,“訴額(そがく)”を基準に決められます。


“訴額”とは,要するに争いの対象についての経済的な価値,大きさ,です。


例えば,500万円の貸金の返還請求であれば,訴額は500万円です。




さて,それでは離婚訴訟のケースです。


(例題)

離婚を請求し,併せて,慰謝料500万円,子供3人の親権,養育費,財産分与,年金分割 を請求する場合。






① 離婚本体の印紙代


離婚訴訟本体については,貸金のように金額に換算できない「非財産上の請求」と考えられていますので,この場合は,法律にしたがって,訴額は 160万円 とされています。


訴額160万円の場合に必要な印紙代は,13,000円 です。



次に,慰謝料請求です。

慰謝料については,●●円支払え,という請求をするので,その請求額が訴額です。

例えば,500万円を請求する場合,この訴額は500万円です。


訴額500万円の場合の印紙代は,30,000円になります。




ここで,法律上,要旨次のように決まっています。


「離婚等の訴えに併合された損害賠償(慰謝料)請求については,請求額と離婚の訴額とを比較し,多額の一方による。」



つまり,この例題のケースでは,


離婚の訴額160万円と,慰謝料の訴額500万円を比較し,大きい金額の方の印紙代だけ払えばOKです。


ですから,本件では,(離婚請求+慰謝料)部分の印紙代は,

訴額500万円と考えて,


   30,000円


となります。





それでは,子供3人の親権,養育費,財産分与,年金分割 の部分はどうなるでしょうか。


続きます。










弁護士の探し方についてです(名古屋の場合です)。





まず第1は,弁護士会の法律相談センター です。


http://www.nagoyasoudan.jp/



愛知県弁護士会では,


 名古屋(中日ビル・三の丸),岡崎,豊橋,一宮,尾北,津島・海部,半田,西尾・幡豆,豊田,新城



の県内合計10カ所に法律相談センターを設けています。


基本的には,30分・5250円の有料相談ですが,


サラ金・クレジット被害相談 及び 交通事故相談 については無料です。



犯罪被害,DV,子どもの権利等に関する相談は,電話無料相談もあります。


基本的には予約制ですから,事前に電話で予約いただいた上で来訪いただくことになります。



半分宣伝ですが,愛知県弁護士会では,最近,法律相談センターの充実に力を入れています。



上掲のホームページ(http://www.nagoyasoudan.jp/ )も最近リニューアルしました!



このホームページの何がすごいかと言うと,予約を取るときに,その日の担当弁護士の写真とプロフィールを見ることができるという点です。



ですから,ホームページでは,担当弁護士を選んで予約をとることができる訳です。



これまでだと,相談センターに行くだけでもドキドキしますし,どんな弁護士が対応してくれるのか,実際に対面するまで分からず,妙に緊張したかと思います。


しかし,ホームページで見ていけば,どんな弁護士さんか分かった上で相談できるので,安心です。
(ちなみに弁護士の側は,どなたが来るか分かりませんので,やっぱり緊張します。いい緊張感をもってやれるので,個人的には法律相談は大好きです。)



話がそれました。


要するに,



王道ですが,弁護士会の法律相談センターに行って見て,良さそうな弁護士さんであれば,そのまま依頼するというが一つの方法としてあります。



なぜなら,相談してみて,いまいちパッとしなかったり不安だったりした場合には,そのままサヨナラして,別の日にもう一度予約を取って別の弁護士と会ってみればいい訳です。


これまでと違い,弁護士さんのプロフィールを見てから相談に行けるので,自分の求めているものとマッチしないことが少なくなるハズです。


30分5250円かかってしまうのが難点ですが,事件を依頼した結果として5250円以上が変わってくる可能性があるなら,弁護士選びに5250円を投資する選択はアリだと思います。