実に一年ぶりにこのブログに書き込みをしている

前回までの物語調は今回おいといて・・・



昨日はチキンマスターズ、ラストワンマンということで実に沢山のみんなが来てくれた、ほんとにありがとう!

実質的にソールドアウト、紅布の入口には入場制限の可能性の貼り紙

若干バタバタした当日のリハを終え、この日の為にかなりタイトなスケジュールで準備したCD、ポスターが物販に並ぶ

そしてオープン、徐々にお客さんの声が増えてくる

スタートまでの約一時間、楽屋にて静かに待機

まだお客さんの入りに余裕があったスタート直前、また今並んでますので15分押しにしましょう、と紅布のスタッフさんから声がかかり

いよいよ19時45分、かなりフロアが埋まってる雰囲気が楽屋に伝わる、そしてBGMが止み、皆の歓声、そして俺たちのSEがかかる


ライブが始まればあとはいつものように怒涛のごとく

おおまかな流れや決めごとはもちろんあるが、基本的にその場の雰囲気、出たとこまかせ

最後のライブでも、やり方はこの12年半何も変わらなかった

ポスターのMCはみんなうけてて楽しかったな



とにかくあっという間の25曲だった
天国バスタイムをやった時、皆がぐわっと前に押し寄せてきた
やっぱこれみんな好きなんだな、と思った

ワンマン自体2年半ぶり、練習中は、曲多いか?・・・なんてちょっと思ったりもしたが、本編最後の3曲を始める時にはこれまでで初めて、ああ、これで終わりか、早いな、と一瞬思った


アンコールの全4曲中はもうそんなことも思わず、全身全霊SOULをぶちまけた


見てくれていたみんなが俺たちの音・姿を全部受け止めて、楽しそうに暴れたりしっかり見てくれてるのを見て、さらにこっちも楽しくなった


ロックンロールのライブって、ああいうもんでしょ
それぞれの色んな思いを突き抜けて、紅布を間違いなくチキン一色に染めた、そんな夜だった



10/23 新宿紅布
【the CHICKEN masters 『Six BootRacks』レコ発&ラストワンマン】

1.シーサイド
2.流星
3.WOLF
4.Soul Spiral
5.ドーベルキング
6.ドクターリー
7.半月のブローチ
8.傷だらけのブーツ
9.天国バスタイム
10.13番目の弾道は光るあんたの小指まで
11.甘い罠
12.恋の惑星ボート
13.ブレイクダウン・モンロー
14.ROMANTIC TOO MUCH
15..FLOWER RIRI
16.カーリー
17.きどるなジプシー
18.Story of Blind Jake
19.SURFIN'JOHNNY
20.DEVIL WALK
21.完全犯罪

アンコール①
22.月面ストリッパー
23.3つ数えろ

アンコール②
24.ミッドナイト・ソウル・グルーバー
25.カラスのハニー



12年半、サンキュー



This is MIDNIGHT ROCKIN' SOUL!!!!!!!!!!!!!!!


the CHICKEN masters小池

messin'with-20100205130327.jpg
the CHICKEN masters SE
『POWER HOUSE』(BO DIDDLEY「THE BLACK GLADIATOR」)
かつて、BOOGIEとスライドギターでやたらと吠えまくる男がいた

その男は猟犬と呼ばれ、相棒の男ふたりを引き連れ夜な夜な縦横無尽に好き放題、夜明けをトランス状態に巻き込み、酔わせ、ふらふらの朝が目を覚ますまで、ひたすらにBOOGIEの連続トルネードを上機嫌に笑いながら渦まかせていたという


その男が病で亡くなって、すでに30年以上
今夜、目の前で上機嫌に笑うひとりの男がいる
そして彼は、どこからどう見ても、その男に似ていたのだった



―それにしてもな、サディが家を出ていっちまったってわけさぁ
なああんちゃん、聞いてるかい?
まったくどういう訳だろなあ
悲しいったらありゃしないのさ、ハッハッハッ

―そのわりには随分上機嫌じゃないか
それは、あんたの奥さんかい?

―そんなできた女じゃありゃしないさ
でも、とびきりのいい女だったぜ
見た目だけじゃあなくてさ、気遣いのできる優しいやつだったさ

―十分できた女じゃあないか
そういうとこに、きっとあんた甘えてたんじゃないかい?
甘えて、自由に生きすぎた

―そりゃあ毎晩クラブで演奏して、そのへんはかまわず勝手にやってたけどなぁ
でも俺はいっぱい彼女を愛してたよ
俺のスライドが唸るように、いつでもサディへの愛は燃えていたんだぜっ
だからさ、まいったね
こういうのはさ、完全にまいるね

―・・・あんた、、もしかして、やっぱりあれかい、BOOGIEの猟犬・・


―昨日はさ、もう淋しくてたまんなかったからよ、歯でギター弾くあいつとセッションしてきたよ
やつぁ最後にゃギターに火つけて遊んでやがった
まったくファンキーな男だったよ
そしたら変態的なドラム叩くあいつもやってきてさ、もうクレイジージャムよ
愉快なやつらだったな
じゃじゃ馬娘のあいつもいてな、サザン・カンフォート片手にいかしたブルースパーティーさ
淋しくても、こんな風に今でもずっとツアーみたいなもんで、色んな仲間がいるからな、上機嫌にもなれるってもんなんだな




かつてのあの男は、すでに30年以上も前に亡くなった

どう見ても似ているその男は、そろそろ次のクラブに出かけると言い残し、土産に一枚のアルバムを置いていった
その中には、一枚の肖像画が同封されていた

稟とした佇まい
静なる猟犬の一瞬

きっとこの先も
ずっとどこかで
トルネードは鳴り止まない

彼が彼であった確信の証拠は
その肖像画と
去り際の一言



レッツゲットファンキー!!!



messin'with-20091008201231.jpg
tonight song:
『Sadie/Let's Get Funky~HOUND DOG TAYLOR & THE HOUSEROCKERS “THE BEST & UNRELEASED”』

夏の足音が少しずつ遠ざかり、不純物を含まない静かな風は、雲の切れ間にかろうじて顔を出している遥かなダイヤモンドの息づかいと共鳴して、寝返りを打つ夜に子守唄を紡いでいる

誰かが作った秘密を羨ましがり森の中へと夏を盗みに皆で出掛けたことや、水平線に沈む夕陽に向かって、いつかまたどこかで会えると信じながら、行ってしまったあの娘にいつまでも汗ばみながら手を振っていた遠い思い出を全部見てきた向かいのアパートのカーテンが、夏の終わりを淋しがるかのように、さらさら音を立てながら無造作に夜の中を泳いでいる



―その男は、自分のことをビリー・ザ・キッドとよんだ
特に何もないその街で、抗うものといえば、とにかく過ぎてゆく、時

ギターを弾いて反抗し、有刺鉄線を乗り越えバスに乗ってやってきたのだという


うつむくように影を落とすその男に一体何があったのか


彼は独り言のように話かけてきた


―黄昏たいなら、もっと陽が傾いてからじゃなきゃだめさ
その街じゃ、すぐに溶けちまう
そもそも、黄昏る理由なんて何もないけどな

でも気づくと、いられないあまり逆にどこへも動けなくて、結局ぼんやりに囲まれる

・・・この先には、そんなこと考えなくていい場所、あるかな・・・



遠い夏の思い出が、アイスキャンディーのように溶けてしまわないように

遠いこれからの夏が、離れたとこで独りぽっちで泣かないように


彼はぬけがらを抱きしめて

しばらくこの店を離れずにいた


messin'with-20090803145016.jpg
tonight song:
真島昌利『花小金井ブレイクダウン~from 夏のぬけがら』