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還暦建築士の日記:リフォーム百科事典

YouTube『リフォーム百科事典』を主宰する田口が、住まいと人生の最適解を求めるために、自分で意思決定して自分の人生を歩むため家つくりについてのヒントをお届けします
 

リフォームの悪徳商法とか、詐欺的な営業をニュースで取り上げられることも少なくなったようですが、現実には手口が巧妙化しているだけで、詐欺まがいのリフォーム営業をする業者はたくさん存在します。

 

具体的な手口は別にお話しするとして

被害にあった方々が口にする言葉があります

 

『でもね、あの人たちはとっても良い人だったのよ』

 

人を騙すときは、善人を演じます

演技と表現力で騙すわけです

良い人と思わせるプロですよね

 

訪問販売、職人風の男がアドバイスしてくれた、無料点検商法

こういったものは基本的に疑ってください

 

皆さんが求める、技術のしっかりした腕の良い職人は、仕事に困ってません。

そして、『近所で仕事してるけど、お宅の屋根が気になって教えてあげようと思って…』

と言うようなことは絶対にしません

 

なぜなら、営業とかが嫌だから職人なんですよ

 

ご自分のこと、ご家族、親戚、友人で、怪しいリフォーム業者につかまりそうなときはご相談ください

既存住宅のコンサルティング、セカンドオピニオン、調査点検

 人生と住まいのあり方を最適化する『田口住生活設計室

https://www.taguchijyuseikatsu.com/


 

 耐震診断のセカンドオピニオンと補強についてのコンサルでお客様を訪問しました

 

 行政の補助金を利用して市内の設計事務所が耐震診断をして報告書を提出していました。 点数は極めて低く危険な建物となっています。

 

 まず、ヒアリング。建物が50年以上前のものであること。過去に大きな増築を2回行っていることがわかります。 それぞれの工事を行った年代で法律や工法が違いますから、この家は3つの違う強度を持った建物が合体しているのがわかります。

 

 そこで、一番古くからある部屋の押し入れから天井裏を除くと『伝統的工法』 (通し貫と小舞・土壁)であることが確認できました。 2番目に古い建物の天井裏をみると『筋交いを入れた軸組み工法』であることがわかります。 一番新しい部分は、大規模な増築で確認申請書類も揃っていますので筋交いの場所まで特定できます。

 

 さて、提出された診断書に戻ってみると、 注意書きには「この家には筋交いがありません」と記してあり、3つの違う強度の建物を同一のものとして計算しています。 

 

 伝統的工法と筋交いのある建て方では耐震診断の計算方法が違い、結論としては、提出された診断書はまったく信頼性が極めて低いと言うことです。 

 

 設計事務所の看板がある1級建築士の診断レベルがこの程度と言うのは極めて残念なことです。

 

 お客様は、診断書の点数をみて大倒壊する不安を抱えながら生活されています。 もう行政の補助金は使ってしまいましたが、有料ですがもういちど調査してより現状に近い耐震性を知ることが大切ですとアドバイスして帰ってきました。  お客様にとっても無駄な出費です。

 

 

父から受け継いだ精神

 

 私の父親は内装建材や住宅設備機器の問屋を営んでいて、学生時代にアルバイトで仕事を手伝っていました。 その時に父から「売ってはいけないよ」と何度も言われました。問屋業なのに売ってはいけないとは? 私は父の真意を理解できませんでした。

 

 その意味が分かったのは、大学卒業後に勤めた家電メーカーの販売会社での経験でした。新人でいきなり営業の現場に配属されましたが、ライバル他社のベテラン営業マンに対抗して新人が売れるほど甘い世界ではありません。訪問しても社長・店長さんに面談すらできない有様です。お客様の倉庫は、他社の商品が山積みで自社の商品が入る隙はありません。

その時、私に出来ることはなんだろうと考えて実行したのは、お客様の倉庫の掃除や整理や従業員さんの手伝い、時には店頭に立って接客もして他社商品でもお客様にとって優れていると感じたら躊躇いなくすすめました。自分の成績よりもお店の都合優先です。

 そんな営業とも言えない日々が続くうちに、なぜか売り上げ成績が上がってきたのです。お店の店員さんが「田口の商品を売ってやろう」と思ってくれたのです。リベートも販促活動も一切なしで営業成績は社内のトップになりました。

 

 父の「売ってはいけない」の言葉がわかったのはこの頃です。売るということは自分の都合です。お客様の立場に立って、必要なことをやっていれば売らなくても買っていただけるんだよ…。 この言葉は人生の宝物です。

その後、父の会社に入り私も建築の仕事をするようになりました。建築が好きだからと言うより父のもとで「売らない営業」を実践したかったからです。

 30歳を過ぎて夜学に通い建築士資格を取り設計事務所を開設し、今に至っています。20年間一貫しているのは、自分の都合よりもお客様の都合。建築家としての知識や経験を積み重ねながらも、すべての答えはお客様自身の中にあると言う信念で仕事をしてきました。一生涯のお付き合いをさせていただいているお客様は500世帯を超えました。

 今のリフォーム業界は、建築に携わる会社としての基本価値がない会社がたくさんあります。モノ作りの魂を捨てててしまったかのような商品を作るメーカーもあります。見せかけだけの付加価値でユーザーにアピールする会社が多いのは残念なことです。

 

田口住生活設計室として、既存住宅の維持改修のコンサルタントやセカンドオピニオン業務を行い関東圏以外からもお問い合わせをいただいております。また、NPOあんしん住まいサポートでは、一般ユーザー向けに「リフォームで失敗しないためのセミナー」を開催し、人生と住まいのあり方の最適解を求めるお手伝いをしております。

また、感動経営コンサルタントとして、人を大切にする会社作りのお手伝いも始めました。

 

1963年 昭和38年生まれ 56歳

一隅を照らす生きたかを実践し、座右の銘は「順理則裕」 理に順えば即ち裕なり です。