中古住宅購入〜デザイナー住宅は要注意 | 還暦建築士の日記:リフォーム百科事典

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YouTube『リフォーム百科事典』を主宰する田口が、住まいと人生の最適解を求めるために、自分で意思決定して自分の人生を歩むため家つくりについてのヒントをお届けします
 

買ってはいけない。中古住宅

 

YouTubeの視聴者さんから、購入したい。中古住宅を事前に調べてくれませんかと言う依頼が多くあります。

 

調べに行くと、一見きれいで何も問題がないような家に見えます。しかし、このような事例があります。今日はその1つをご紹介しましょう。

 

デザイナーさんが設計した見た目はとても素敵な家でした。

依頼主はこの家をとても気に入り購入したいと思っていたのですが、1つだけ気になることがありました。

 

それはシロアリ

 

床下を全面的に調べると

すると驚くことにシロアリの巣、蟻道が無数にあり、その時もシロアリが活発に活動していました。

 

床下が常に湿っている状態だったのです。

なぜそのようなことが起きてしまったのか、

湿気の多い土地だったわけではありません。原因は建物の構造です。

 

雨が降ると雨水が構造の中に侵入して床下まで達し、そのため、床下の土台などが常に湿っている状態でした。

 

通常の木造住宅では、サイディグの内側に水が入っても外に排出する水の道を作ることが常識です。

しかし、この家を設計したデザイナーさんは、見た目を優先するあまり水の道を作ることを考えていませんでした。

そもそも水が入りやすい窓の構造になってます。サイディングの裏側に入った水は逃げ道を失い、床下の土台へと流れていきました。

 

その欠点を直さない限り、この家は住んではいけません。しかし、新築の時の構造的な欠陥ですから、修理するには1000万、いやもっと高いお金が必要です。

 

お金をかけても、この家に住みたいと言うふうに考える方もいらっしゃるでしょう。

でも、それだけのお金がかかるよと言うことを事前にわかった上で契約するのか、契約した後に発覚するのか、これは大きな違いがありますね。

 

中古住宅を買うときは必ず事前調査を行ってください。