耐震診断について
前に耐震診断とは、壁の強さがどれくらいあるかを調べることだとお話をしました。
一般には筋会が多く入っている家が強いと言われています。
これは間違いではありませんが、既存住宅の耐震性を見るときには筋だけではありません。
外壁や部屋の中の壁、これも地震に対して抵抗してくれる要素と考えます。
例えば部屋の仕上げがクロスの場合、下地には耐火ボードというものが貼られています。あるいは和室ですとラスボードを下地にして仕上げを行っています。
プリント合板と言って木目が印刷されたベニヤ板を貼っていることもあります。
耐火ボードも厚みが12ミリか9ミリかによって強度が違います。
また、耐火ボードの貼り方、例えば柱に直接打ち付けているのか、胴縁と言う横桟を入れて貼り付けているのか、これによっても強度が違います。
耐火ボードを釘で止めているのかビスで止めているのか、釘の太さはどれくらいなのか、そして釘やビスが何センチ間隔で打ち付けてあるのか、これらによっても強度が違います。
クロス仕上げ以外の壁、和室のラスボードでも、あるいはプリント合板であっても同じことが言えます。
このようにいろいろな要素が加味されて、壁の強さと言うものを決めていきます。
家中の壁を全て調べて、家全体の壁の強さがどれくらいあるか?
それを調べるのが耐震診断であります。