フラワーモチーフジュエリーブランド

セレンディップジュエルの

天生目理香(Nabatame Rika)です。

 

このブログは、今落ち込んでいて、超落ち込んでいて

出口が見えない人に読んでいただきたくて

書き始めたパーソナルStoryです。

 

 

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人生を変えた出会い (40歳どん底Ns.がジュエリーで輝く2620日⑥)
 
 
その言葉には、無駄なものなど何一つなかった。
 
 2005年、米スタンフォード大学の卒業式で行われたスピーチ。それに出逢うまで、私はスティーブ・ジョブズについて名前くらいしか知らなかった。
 
 複雑な生い立ち、仕事での挫折、闘病生活、そして人生観。ジョブズの波乱に富んだ人生に初めて触れた。豊かな感性から紡ぎ出された、飾ることなくしなやかで力強い言葉たちに、激しく心を揺さぶられた。
 
 「ハングリーであれ。愚か者であれ」
 
 スピーチはそう締めくくられていた。
 
 その日、私は嬉しくて、誰かに話したくて仕方がなかった。だから、夜遅くに仕事から帰ってきた夫に話した。
 
 「スティーブ・ジョブズって知ってる? ねぇ、このスピーチすごいの! 読んだことある? この人すごいんだね! 私、この人みたいになりたい!」
 
 夫は少し笑いながら、「知ってるよ」と言って、すぐにiPadを注文してくれた。「これを使わずに、ジョブズが好きだなんて言っていたら恥ずかしいから」と。
 そして、最後に一言、「ジョブズは、天才だよ」と言った。
 
 何も知らずに「ジョブズみたいになりたい」と舞い上がっている私が、またつまずかないよう、制してくれたのだと思う。
 
 すっかりジョブズのファンになってしまった私は、その日以来、あのスピーチの動画を何度も何度も見て、聞いて、読み返した。
 しばらくして届いたiPadの機能や使いやすさにも感動した。
 
 ジョブズのスピーチは、私の苦しみや悩みのほとんどに答えてくれていた。その言葉との出逢いは、まさに人生のターニングポイントになった。
 
 大学生だった20歳の時に「看護師になりたい」と思って以来、ずっとこの仕事のために努力を続けてきた。仕事を辞めざるを得ない状況に追い込まれ、20年間の努力を全て無駄にしてしまったと、自分を責めていた。
 
 でも、自分が作ったアップルという会社をクビになったジョブズの挫折、その時の辛さに比べたら、今の自分が挫折と思っていることなど、大したことではないと思えた。
 
 そこから5年でネクストという会社をつくり、アップルがそれを買収し、アップルの社長に戻ったというエピソードは、本当に本当にすごくて、カッコイイと思った。「そんなこと、出来ちゃうの? 本当に⁈」と。
 
 だから、いつまでも落ち込んで、相手や自分を責めていたことがとても恥ずかしく思えた。
 
 周りの人にどう思われても、何を言われてもかまわない。ジョブズのように、自分の心と直感とを信じよう。
 
 これまでの20年間の努力や経験、今回のつらい出来事も決して無駄にはならないはずだ。
 「未来にはきっと点と点がつながる」。ジョブズがそう言っていたように。
 
 もう一度、原点に戻って何かにチャレンジしてみよう。
 本当に心から好きで、人生の全てをかけても悔いのない仕事をしてみよう。
 
 その決意が生まれた。