寡頭政というものは、民主政ほどではなくても
船頭の多いシステムである。
このような政体の欠陥は、
緊急事態に際して適切な決定をくださねばならないときに、
敏速さを欠きやすいという点である。
この欠陥をおぎなうのが、独裁官の制度であったのだ。
共和政ローマにとっての、
危機管理システムであったと言ってもよい。
塩野七生 著 ローマ人の物語 2
ローマは一日にして成らず 下巻 より
3.11の東日本大震災と原発事故、
そして今なお続くコロナウイルスによる
感染症の大流行などを考えると、
このローマの危機管理システムの導入を
検討する必要があると思う。