月読命〖M〗 34 | 櫻の葉色

櫻の葉色

左利きマジョリティ

「腐」です。


苦手な方は、回避願います。





S

*  M ⇉  雅紀    S ⇉  翔    J ⇉  潤   

      N ⇉  ニノ    O ⇉  大野








「桜井くん、おふろ ありがと。  じゅんは、かえったの?」




可愛い声に振り返ると、首にタオルを掛けた雅紀が Tシャツ、短パン姿で 身体から湯気を出して立っている。




「あぁ、帰ったよ。」



「おふろ、すごく きもちかったよ。   あの、桜井くんもおふろ 入ってきて?」



「雅紀、ちょっと来い。」



「ふぇ?     う..?    なに...?」




雅紀を手招きして 呼び寄せると、恐る恐る歩み寄ってきた腕を掴んで引き寄せた。




「此処に、座って?」


「......桜井くん...?」




自分の前に正面を向くように座らせる。




「髪...、濡れてる。      ...風邪、ひくぞ?」




濡れた髪を首に掛けていたタオルを広げて、ガシガシと拭いてやると、小さな頭が俺の手の動きに合わせて揺れる。




「だいじょうぶだって。  すぐ、かわくよ。」



「駄目だ。」




やんわりと断って立ち上がろうとする身体を押さえ付け、大人しく待っていろと声を掛けて、ドライヤーを取りに行った。




「...自分でやるから、  ...いいよ......。」



「良いから。」




申し訳なさそうな声が聞こえてくるが、触れる事が出来た俺のテンションは 上がっていた。


濡れた髪にドライヤーをあて 髪を梳いてやると、サラサラと空気を含んで優しく舞う。


今まで こんな事は あまりして来なかったが、嬉しいと思った。



今度、雅紀が元に戻ってからも してやりたい...。


なんて思いながら、真剣にドライヤーをあてていると、雅紀が静かになっている事に気が付いた。





「.........。」



「......俺が...、  怖いか...?」



「......ううん...。」




前を向いたまま、首を横に振る。


俺は不安になって、ドライヤーを脇に置くと 雅紀の真正面に移動し、向かい合わせに座った。




「......寂しくなったか......?」



「...そんなことないよ。   だって、桜井くんがいてくれるもん。」



「......元の世界に...、帰りたい......?」



「......うん...。   みんなに、あいたくなっちゃった...。」



「......雅紀......。」



「桜井くんに、おれはオトナの桜井くんとなかよしなんだよって、はやく 言いたいな。」













❀❀❀❀❀コメント返信❀❀❀❀❀
❀  コメントありがとうございます。
おはようございます。 若雅紀くん、可愛いですね。 潤くんに対して、どういう気持ちなのでしょうね。 激おこ翔くんを たった一言でガス抜きにして、腰砕けにする若雅紀とは!  素晴らしい表現ですね。 メロメロになってくださり、ありがとうございます。 私も、貴女の表現にメロメロですw。
此方こそ、お越しいただきありがとうございました。
まぁ、息子様がお戻りになられるのですね。 奥様を、連れて来られるのかしら?   起業されたのなら、凄い事ですよ。 異国の地で、とても頑張られたのでしょうね。  貴女のお気持ちも、分かります。 私も実は メチャメチャ若い時に産んだ息子がおりますが、彼が 中国に留学するのを反対したクチですw。 私なら行かないのにな、なんてねw。 結局、行きましたけどね。 楽しかったみたいですw。 私なら、行きませんがねw。
久しぶりにお会いすれば、モヤモヤした気持ちも 楽しい気持ちになるかも知れません。 貴女の息子様が 自身で選んで決断された事なので、私は貴女しか知りませんが 素敵な息子様なのだと思います。 何も知らないくせにと、気分を害されたら申し訳ございません。 良い再会になる事を願っております。