月読命〖M〗 5 | 櫻の葉色

櫻の葉色

左利きマジョリティ

「腐」です。


苦手な方は、回避願います。





S

*  M ⇉  雅紀    S ⇉  翔    J ⇉  潤   

      N ⇉  ニノ    O ⇉  大野








我儘に 求め合った身体は、熱の塊となって溶けた。

溶けたと言ったが  勿論、実際には 溶けてなどいない。


しかし、この表現が 俺達の状況を 的確に捉えた表現だと思った。
 


いつもに増して興奮した身体は、飽く事無く 雅紀を求め続け、 熱に浮かされたように 俺は 貪り続けた。


結果、快楽だけを残して 満足しきった身体は、電池が切れたように ズンっと重くなって動かなくなった。



 意識が遠退いていく中、雅紀を抱き締めれば 重い身体が混ざり合うような感覚が、溶けてるみたいだと思ったんだ。





いつの間にかドップリと眠り込んでしまったが、珍しく 清々しい程に 予定の時間よりも 早く目が覚めてしまった。




眠っている雅紀を起こさないように そっとベッドを抜け出し、シャワーで身体を洗い流し  湯に浸かれば、 まるでリセットされたかのように身体は みるみると 解れていった。



……あんなに   雅紀を 抱いたのに……。



雅紀との行為が、自身の身体を若返らせているような感覚に陥った。


だけど、そんな筈は 無い。



脱衣室に引っ掛けていたバスローブを羽織り、鏡の前に立った俺の姿は 当然、31歳の俺のままで、 何故だか 今まで 忘れていた 17歳の自分の事を ふと思い出して 苦笑した。





寝室に戻り 締め切っていたカーテンを開けると、外は既に薄明るくなっていた。




雅紀の寝顔を眺めようと 包まるブランケットを引き剥がした 俺は、息を飲んで 固まった。



直ぐに気付いた違和感は、今までの感覚が 全て振りだったかのように、この現実と 既視感と 記憶が フルスピードに 脳内で答え合わせされていく。



声を出さないように気を付けて、ブランケットを雅紀の身体に掛け直す。




雅紀を起こさないように寝室を離れ  隣の部屋に移動すると、智くん、ニノ、松潤、チーフマネージャー、俺と雅紀のマネージャーに 急いでLINEを送った。




取り急ぎ、服を着替えて 椅子に深く座り、天井を見上げる。


口から出た溜息は 思ったよりも   大きかった。














❀❀❀❀❀コメント返信❀❀❀❀❀
❀  コメントありがとうございます。
連載終了 お疲れ様と声を掛けて頂き、ありがとうございます。 読んで頂き、とても嬉しかったです。
ふふ。  謎は謎のままですが、貴女が妄想してくれて 楽しいと仰って頂けて、良かったです。
ありがとうございました。