真砂は1週間溜まりに溜まった、
有給を半ば上司に申請を通し会社を休んだ。
真意としては、前田に会いたくなかったから。
いや、そうではない。
正確に言えば、会ってしまったら
自分の口から何を言い出すか分からず
その不明さに不安を抱いたからだ。
前田とは年は10も違うし
社会人の経験もほとんどない、
共通点など片手の指で数えられる程度のもんだ。
人間としての関係の深さは同期組の栗栖なんかのが深い。
そんな俺が前田に会いたくないなどという
小学生レベルの理由で有給を強行している。
仕事上、携帯の電源を入れているのは社会人マナーとしても…。
それより
俺が前田を避けて、前田が俺を避けて
それでどうにかなるなら。
今まで面倒くさい感情からフェイドアウトして
また通常の生活に戻ったことなんて、いくらでもある。
なのに、それを実行しない自分がいる。
本当の処、もう結論はでている。
しかしそれを口にしたら
俺自身が変わり、世界が変わってしまいそうで怖い。
そんな手前味噌な気持ちで前田を避けていることは俺の勝手であいつに迷惑だ。
俺は前田に言わなくてはならない。
実際はこの口から予想だにしない言葉がでようとしても
俺自身が、驚愕するようなことでも
俺は言わなければならない。
この告白が俺自身のエゴにしかなるモノだとしても。