いつもの休憩室。
そして、いつもの昼食のコンビニのパン。
そして、最近の葛藤…
【真砂一郎への関心】
グッ…
このことを考えると、飯が喉につまる。
トン。
目の前にパックタイプの野菜ジュースが置かれた。
その置いた主は
まさに、真砂さん。
「最近、お前顔色悪すぎ」
そういって、俺のテーブルの向こう側に腰掛ける。
〝ヤバイ…〟
頭の中をグルグルしていて
真砂さんが休憩室に入ってきたことすら感知できなかった。
ただでさえ、この時間帯は休憩室を使用する人が少ないのにだ…
って、いうか
少ないどころか、今は真砂さんと2人しか使用していない。
〝フー〟
まずは、深呼吸。
「ありがとうございます」
野菜ジュースをくれたことにお礼を言う。
「ああ…」
同じ野菜ジュースを明後日の方向で飲みながら
真砂さんは生返事をした。
よし!!
お礼完了。
これで、この後の重い空気が続いたとしても
礼儀知らずな後輩になるのはごめんだ。
しかし、俺の予想を大きく反して
真砂が俺に話しかけてきた。
「この、間のことなら気に…」
「気にしますよ!!!」
俺は、下を向きながら多分言うであろう言葉を否定していた。
俺の感情がどんな正体不明なものだとしてでも
これ以上の時間をかけても
否定し続けるのは、限界だ。
認めよう。
俺は気にしている。
意識している。
少なくとも、昼食が喉を詰まる程度には…
「そうだ、もっと気を使えよ。
倉庫伝票の入力ミス多すぎだぞ」
え?今なんておっしゃりました?
真砂はさらに続ける。
「伝票入力とかは、狩野たちには任せ…」
ああああ…
俺、会話かみ合ってない。
というより、激しく勘違いしてるし。
俺が落ち込みながら、ハイハイと適当に返事していると
いつの間にかイスから立ち上がり休憩室を出る際に真砂は
「以前のキスに関しても気にほしいもんだがな」
とさらりといい
去っていった。
おい…
真砂さん、あんた今なんていいました?