秋深し、わたしは本を読む人ぞ。 | カメロンのブログ

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この本を買ったのは、転勤前だから1年半前のこと。
時間だけじゃなく、心にも余裕がなくて、なかなか読めませんでした。
小川洋子さんの「カラーひよことコーヒー豆」。
カラーひよことコーヒー豆 (小学館文庫)
クリエーター情報なし
小学館


小川さんの小説「博士の愛した数式」が大好きで、
シアトルの友達に会いに行ったときに、お土産に持っていきました。
押しつけがましいかな…と思いつつも、そのあまりに美しい日本語を
外国にいる友達にも読んでほしかったから。

しみる日本語。
心が静かになる言葉。
小川さんの言葉はいつだってそんな存在です。
「カラーひよことコーヒー豆」はエッセイ集ですが、
やっぱり心が落ち着いていくのを感じる。

小川さんのおすすめの映画は「ソフィーの選択」だそう。
紅葉の季節、冬が近づく頃には、宮本輝さんの「錦繍」を読みたくなるそう。
観たことも読んだこともまるっきりない。
観てみよう。
読んでみよう。

愛犬が亡くなった話には、号泣。
半身浴をしながら読んでいたので、汗なのか涙なのか、よく分からなくなったけど。
自分の思い出とオーバーラップしたから。

縁日のカラーひよこの話にも記憶を呼び戻された。
カラーひよこは、長生きできない運命だと親が分かっていたからか、
買ってもらえなかったという話。
わたしの場合は、ひよこを買った話。
小学生の時、縁日でカラーじゃないひよこが売られていた。
兄が買って帰り、「ちゃんと面倒見るから」と許してもらったことを思い出した。
ひよこはすぐに弱った。
我々兄妹でスポイトで水をあげたり、がんばれと励ましたり、必死で看病した。
その結果、思った以上に元気になり、すくすくと育っていった。
かわいいひよこは、にわとりになる。
とさかの立派なにわとりに。
もう一羽、記憶があいまいだけど、めんどりも育てた。
夫婦になって、卵でも産んでくれたら…と思っていたはずだけど、
二羽の相性はいまひとつで、卵が産まれる気配はひとつもなかった。
おとなしくて優しいめんどりが先に亡くなり、おんどりの天下になった。
それはそれは、恐ろしかった。
当時飼っていた、喧嘩が強い犬のリキも恐れる存在。
そんなおんどりを、小屋に入れっぱなしなのはかわいそうだからと、
兄が、庭に放つことがままあった。
「誰がつかまえるねん!」とつっこむ私。
小一時間たって、小屋に入れるのは、わたしの役目。
「俺がおとりになるから」と兄はにわとりのマネをして、おんどりの怒りを買い、
わたしがその背後からつかまえるという方法。
そんな時いつも、「あぁ、あんなに可愛かったひよちゃんがこんな立派になって…」と
思っていたものです。
客観的に見たら、おかしな兄妹だったと思います。
よく兄には困らされていたなぁ…。
いつの間にか、この人は変人だから仕方ないと諦めていたような気もします。
今となっては、おもろい思い出ばかりなんだけどね。
そういえば、にわとり小屋は、父の手作り。
竹で作った、高床式のなんだか立派なものだったなぁ。
そんな父だけれど、にわとりにしょっちゅうつつかれていました。
やっぱり、おもろいわぁ~。

本を読むということは、新しいことを知り興味を持ったり、
自分の記憶をたぐり寄せたり、心が揺れ動いたり。
この1年半、書を捨て街に出てばかりだったけど、
やっぱり本を読むことは、わたしにとってかけがえのないこと。
好奇心が異常発生するから、あれもこれもやりたくなる。
そういうことをできる時間と心の余裕がなかったから、
本から遠ざかっていたのかなと今となっては思います。
今も時間はないけれど、少しだけ心に余裕が出てきました。
さ、次は読みかけのシャネルの本を読破しよう。
その次は、後輩から借りた本。
読んで読んで読みまくろうっと。

そんな読書の秋です。

ソフィーの選択 [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ジェネオン・ユニバーサル


錦繍 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社