小さな薬局の学習帳 -18ページ目

小さな薬局の学習帳

小さな薬局で細々と働いている薬剤師による、薬学を中心とした日々の疑問等を割と無味乾燥に綴るブログ。東洋医学ネタもちょいちょい盛り込みます。
【注意】
・ 個人的な学習帳なので、すべてが正しいわけではありません。必ずご自身で真偽を確かめてください。

 こんばんは。私は、2週間に1回某漢方スクールに通っておりまして中医学を学習しています。今日がその日なんですが、漢方スクールの日はその日の講義録に使用しようと思っています。

 まだまだ初学者ですので、詳しい方からするとなんだこりゃ的な部分も多々あると思いますが、温かい目で見守っていただけるとうれしいです。m(__)m


 中医学の基礎理論は別にゆずるとして、本日から本草学と方剤学がはじまりました。聞きなれない学問分野ですが、イメージで言うと本草学は薬学部の生薬学、方剤学は薬理学に近い感じですかね。あくまでイメージですから中身はだいぶ異なります。

 

 薬学部で学習する生薬学は、麻黄を例に挙げると、薬用部位や成分、薬理作用等を淡々と記憶していくような流れですが、本草学における麻黄は、「薬味が辛・温、帰経が肺、膀胱、効能は・・・・」のように全く概念が異なります。


 さて、今日は、本草学を学習するにあたって、必要な言葉に意味について説明します。


・ 薬味

 中医学において「四気・五味」といって、生薬の味などで性質を分類します。


【四気】:その生薬があっためるのか、冷やすのか?(温より熱、涼より寒が強い)

 1 熱性

 2 温性

 3 涼性

 4 寒性   


【五味】:その生薬の味によって性質を分類する。

 1 酸(酸っぱい) : 収斂作用

 2 苦(苦い)   : 瀉下、燥湿、清熱

 3 甘(甘い)   : 緩和、補益

 4 辛(辛い)   : 発散

 5 鹹(塩辛い) : 瀉下、軟堅

※ このほかに淡(滲利)というのもあります。


・ 帰経 

 簡単に説明すると「どこの臓腑に作用するか?」ということになります。本当の意味での帰経はまったく自分は理解できていません。ツボなどに関係しているので、東洋医学に精通している鍼灸師さんなどのほうが詳しいかもしれませんね。

 したがって、さきほどの麻黄の例でいうと、帰経が肺と膀胱ですので、肺臓と膀胱に作用することになります。ただし注意ですが、ここでいう肺臓と膀胱は中医学における臓腑のことです。臓腑についてもおいおい書くつもりです(^-^;。


・ 昇降浮沈

 薬物が体内に入った後、どのような方向性を持って作用するかを表したもの。薬性に「向き」があるのは中医学独特の考え方ですね。

 病変が体の上部や表であれば昇浮薬を用い、病変が体の下部や内部であれば沈降薬を用いるといった感じです。ではどういったものが昇浮薬でどういったものが沈降薬なのでしょうか?


 1) 四気との関係 : 

   温熱薬 → 昇浮薬

   寒涼薬 → 沈降薬

 

 2) 五味との関係:

   辛甘淡 → 昇浮

   酸苦鹹 → 沈降


 3) 形・質との関係:

   花、葉などの軽い薬  : 昇浮薬

   種、果実などの重い薬 : 沈降薬


 ※ 引経薬:他の薬の方向性を導引する薬物なんてのもあります。

  牛膝      : 下方向に持って行く。

  桔梗、升麻  : 上方向に持って行く。


 たとえば牛膝。牛車腎気丸が有名ですね。


・ 配合(配伍):薬物の「七情」

 2種類以上の薬物を組み合わせることにより、作用を増強したり、作用を打ち消したりすることがある。そういった組み合わせを薬物の七情という。


 1) 単行

  単味で薬物を用いることで十分に治療効果が期待できるもの。

   例) 甘草湯、独参湯


 2) 相須

  効能の類似した薬物の配伍により薬効増強させるもの。(要するに薬効重複による作用増強)

   例) 知母と黄柏で清熱効果を増強させる。


 3) 相使

  ある薬物が別の薬物の薬効を増強するか、両者ともに効力を増大すること。(要するにCaブロッカーとARBで降圧効果増強みたいなこと)

   例) 黄耆のもつ益気健脾の働きを茯苓の利水効果が助ける。


 4) 相畏

  ある薬物が別の薬物の毒物や激烈性を減弱すること。

   例) 半夏を用いるときに生姜を配伍して半夏の毒性を抑える。


 5) 相殺

  ある薬物が別の薬物の毒性を解除すること。

   例) 生姜は生半夏と生南星の毒性や副作用を解除する。


 6) 相悪

  ある薬物が別の薬物の薬効を減弱させること。(要するにチラーヂンにメルカゾールを足すようなもの)

   例) 牛黄と竜骨で無効になる。


 7) 相反

  毒性が増強する組み合わせ

   例) 半夏と附子(どちらも有毒生薬)


 注目するべきは7)の相反。よく漢方は飲み合わせはないといいますが、半夏と附子の毒性が増強して嘔気やしびれ、ほてり、発汗がおきることがあるということになります。命にかかわるようなことはありませんが、胃腸の弱い方などは気を付けなければならないと思います。


 半夏は、半夏瀉心湯、六君子湯、半夏厚朴湯など

 附子は、八味地黄丸、牛車腎気丸、麻黄附子細辛湯などに入っています。

 


以上、本草学を学習するにあたって必要な基本用語でした。次の機会に各論に入っていきたいと思います。



               

  














本日の食後のデザート


「もちしょこら」


4個包装が2つに分かれていて一気に食べなくても大丈夫。〇見だいふくの常温バージョンみたいな感じ。

チョコというよりもだいふく感が強い。つまむにはおいしい。

1箱8個入りで360kcalなり。


もちしょこら

一瞬、同じじゃないかと思いますが、よ~くみると若干違います。アルファベット表記すれば違いは明らかです。


ベーチェット病 : Behcet's disease

ページェット病 : Paget's disease


これらは、全く違う疾患なので注意が必要です。


 まずはベーチェット病。これは仕事をしていると割と見かける疾患という印象。トルコの医師のベーチェット先生によって初めて報告された疾患で、口腔粘膜や目、皮膚、外陰部の急性炎症の増悪と緩解を繰り返す他、中枢神経や消化管、血管もおかす全身性疾患。

 全身性疾患なので症状をあげたらキリがないのでここには書きませんが、一つだけ挙げると、特徴的な皮膚症状として「針反応」がある。皮膚の過敏性が異常に亢進しているので採血した跡が赤く腫れるのだそうです。

 公費対象の特定疾患ですから原因は不明。シルクロード沿いに起こりやすいので環境因子が関係している可能性があるなんてwikipediaには書いてありますが、どうなんでしょう??

 治療は、自己免疫疾患なので、ステロイドや免疫抑制剤、必要に応じて分子標的薬を使用したりします。

 

 次にページェット病。これはワタクシは見かけたことがありません。骨・外陰部・乳頭部が主な病変部位。部位によって「骨ページェット病」といったように病変部位をつけるようです。

 骨では、造骨細胞と破骨細胞のバランスがくずれて骨が軟化していく疾患。要はワア~っと壊れた後にワア~っと骨形成が急速に行われたために骨が歪になっていくために弱くなっていく病気だと解釈しましたw(自分勝手)。他の2部位は腫瘍性疾患です。

 骨ページェットでは、weeklyのBP剤を隔日ではなく毎日服用することになっています。この処方、見たことないなあ・・・。

 

 たとえば、リセドロン酸ナトリウム17.5㎎の添付文書によれば・・・


  〇 骨ページェット病の場合

 通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして17.5㎎を1日1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに8週間連日経口投与する。
 なお、服用後少なくとも30分は横にならず、水以外の飲食並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。


 毎日投与だから疑義照会だあ!!っと食いつくにはちょっと気が早いですね。思わぬ恥をかく可能性があるので注意です。まずは患者さんに医師の先生から何か聞いているか確認してからの方がよさそうです。


 こんな無味乾燥なブログでよいのでしょうか・・・(-_-;)。


次回は、せっかくビスフォスフォネート系の薬剤が登場したので、ビスフォスフォネートの服薬指導上の注意点を自分なりにまとまとめてみたいと思います。







ブログをはじめてみました。


日記というよりも、薬剤師の仕事をしていて気になったことなどを書き留めるノート代わりとして利用していきたいなと思っています。


ですから、あまり面白いものをつくっていこうという気はありません。


ブログ自体が初めてなので、うまくやれないことが多いと思いますが、温かい目で見守ってやってください。