ビスホスホネート系薬剤の指導上の注意点 | 小さな薬局の学習帳

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小さな薬局で細々と働いている薬剤師による、薬学を中心とした日々の疑問等を割と無味乾燥に綴るブログ。東洋医学ネタもちょいちょい盛り込みます。
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こんにちは。ここ2~3日は本草学の話が続いてしまいましたね。さて、こないだページェットとベーチェットは似てるねえなんて話をアップしましたが、その中で1週間ごとの隔日投与のビスホスホネート系薬剤(以下「ビス剤」)の連日投与が話題にあがりました。


 ビス剤には投与の方法により、


① 毎日服用するタイプ ② 1週間に1回服用するタイプ  ③ 1か月に1回服用するタイプ ④ 注射剤

 

の大きく4タイプに分類することができます(私は保険薬局勤務なので注射剤は扱いませんから、ここでは注射剤の話は割愛します)。

 ①~③に該当する商品名は以下のようになります(( )内は成分名)

 ① アクトネル錠2.5㎎・ベネット錠2.5㎎(リセドロン酸ナトリウム)

   ボナロン錠5㎎・フォサマック錠5㎎(アレンドロン酸ナトリウム)

   リカルボン錠1㎎・ボノテオ錠1㎎(ミノドロン酸ナトリウム)

 ② アクトネル錠17.5㎎・ベネット錠17.5㎎(リセドロン酸ナトリウム)

   ボナロン錠35㎎・フォサマック錠35㎎(アレンドロン酸ナトリウム)

 ③ アクトネル錠75㎎・ベネット錠75㎎(リセドロン酸ナトリウム)

   リカルボン錠50㎎・ボノテオ錠50㎎(ミノドロン酸ナトリウム)


 そこで今日は、ビス剤服用中の患者さんの管理のポイントと服薬指導の要点について自分なりにまとめてみたいと思います。あらかじめ断っておきますが個人的な見解です。また、他にもこんなことがあるよ~みたいなことがあれば、ぜひ教えてください。m(__)m。



1) 初回投薬時

● 病歴等

 (1) 食道通過障害がないか?(食道アカラシアの既往など)

 (2) 寝たきりなどで上体を起こしているのが困難でないか?


 ビス剤は粘膜刺激が強いので長くとどまると潰瘍ができてしまう特徴を持つことを考えれば、容易に連想できることですが、意外とルーティンでやってると気にしていないことがあります。ちなみにこの2つ「禁忌」です。

 結構、疾患禁忌って見逃しやすいので、自分は禁忌の項目をみるときに気を付けてみています。

ビス剤の疾患禁忌にはもう一つ「低カルシウム血症」ってのもありますが、正直見た目じゃわからないので初回はまったく気にしていません。

 なぜかリセドロン酸だけが、高度な腎機能障害(CCL<30)は禁忌になっています。


● 相互作用等

 (1) ミネラルを含んだ医薬品等を服用していないか?

 

 ビス剤は相互作用が少ないですが、キレート形成がある薬剤なので一応気にしています。「マルチビタミン」って書いてあってもミネラルが入っていたりするのでサプリメントも注意です。ですが、1時間くらい感覚あければ飲めるので、わあ大変って話でもないです。

 硬度の高いミネラルウォーターも使用しないように注意が必要でしょうか。  


● 実際の指導の要点

 (1) 服用方法と注意点

 喉にひっかからないようにするために多めの水で流し込むように服用する。たくさん水飲んで横になるとゲボっとなるので、飲んで30分くらいは横になったり寝たり、腹圧をかける動作はしないように指導する。

 朝は床に新聞を置いて正座して前かがみで読むのを習慣にしているおばあちゃんなんかをよくみかけます。


 (2) 起床時服用の意義の説明と飲み忘れた時の対処

 胃に何か入っていると吸収が悪くなりますから、空腹の起床時服用。朝食摂った後に気づいた場合はその日はあきらめて次の日に回す。朝食食べないって人は別にかまいませんけどね。

 ただし、まとめて次の日に2錠飲まないようにいうことも忘れてはいけない。

 また、weeklyやmonthlyのビス剤で服用する曜日がずれてしまった場合は、次の受診時に医師にその旨を伝えるか、お薬手帳に何曜日にずれたのかを書き込んで見せてくださいと指導している。


 (3) 歯科受診するときの注意

 歯科は突然受診することになることがあるので、顎骨壊死の副作用についての説明はその時の状況に応じてですが、「歯医者さんに行くときはかならずこれをのんでいることを伝えてください」と最初に話しておく。

 

 顎骨壊死について、詳細はこちらに記載があります。

 →厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル」



2) 2回目以降の管理

 (1) 飲み忘れと曜日がずれていないかのチェック

 必要に応じて、お薬手帳等にずれた旨を書いたりしてあげる。ずれたときにどのようにしたのかを聞き出して対処法を理解しているか聞いています。


 (2) 副作用の発現のチェック

 僕は「気持ち悪いとかないですか?」って聞いています。


 (3) 歯科受診していないか定期的に確認

 やっぱり最初に話しても忘れちゃいますからね。4か月に1回くらいのペースで聞くようにしています。


3) その他

 ビス剤は長期服用によって確実に骨密度が増していく薬だから根気強く飲むようにと服用を促しています。

 

まあすべての薬剤について言えることですが、服薬意義を感じてもらえる表現で専門用語なしの指導に日々心掛けています。m(__)m。


以上、僕がビス剤に出すときに気を付けていることです。






最後に・・・


未熟者ですが、薬剤師の端くれとしてビス剤を服用している方にお願いがあります。


「歯科を受診するときは必ずビス剤を飲んでいることを歯科医師に伝えてくださいm(__)m」