せめてもの心を残せれば
それはいつかのきみに きっと届いてくれるかもしれないと
願いとも祈りとも呼べないそれは
ささやか、なんて
そんなかわいいものではなかったけれど
けれどこの胸の中ではちゃんと、あたたかいものだったよ。
記憶の断片で都合よく再生されてしまうものも少なくなった頃
ひそかにきみがあたしを想えばいい
それっくらいで充分だ。
月のカーブを眺めて
イヤフォンから流れてくる曲を歌う
吐く息が白くっても
背中を丸めずに歩く。
踵を鳴らして
しゃんとしよう。
肩に掛けたカメラが
歩く度に腰骨にあたる、
だいじょうぶ ちゃんと歩けてる証拠だよ。